Assassin’s Creed Syndicate(アサシンクリード シンジケート)【感想 評価 批評 レビュー】

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概要

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タイトル:アサシンクリード シンジケート 開発:Ubisoft

本作『Assassin’s Creed Syndicate』は、数多くのバグを残した状態でリリースされ大炎上した『Assassin’s Creed Unity』の続編になる。舞台を産業革命期のロンドンに移して、シリーズ初の主人公二人制を採用した一作になる。

無双ゲーに回帰

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前作では戦闘メカニックが一新され、過去作以上に難度の高い戦闘になっていたが、今作も基本的には同じ路線を継承している。一撃必殺技とも言うべきカウンターキルやキルストリークはなく、前作に引き続き受け流しを多様する戦闘になっている。これは敵の攻撃の際に表示されるアイコンに合わせてボタン入力し、その攻撃を受け流した際に敵が見せる隙を突くという戦闘になり、その根幹の部分は前作と同じだ。

だが、難易度自体は前作より低い。前作は「逃げる」のも戦法の一つになるほど戦闘が難しかったのだが、今作では敵が攻撃モーションに入る”前”に受け流しのタイミングを伝えるアイコンが表示される為、前作とは違い”受け流し”に失敗することは激減し、更に敵の銃弾もYボタン一度押しで必ず回避できる仕様に変更されているからだ。ある意味、前作の戦闘を無駄に難しくしていた箇所が修正されたようにも見えるが、少しやり過ぎという感じがする。

確かに、前作のライフル兵は”被弾ダメージが大きい割に避けるのがかなり難しい”という非常にウザい存在ではあったのだが、そのライフル兵を早く倒す為に目の前の敵を素早く始末することが多く、それがテンポの速い動く戦闘を支えていた側面がある。
今作ではそれが実質無力化され、プレイヤーを急かすものが無くなったので、”受け流し待ち”するという過去作で見られたカウンターキル待ちに似たテンポの悪い戦い方をやりがちな上に、中盤以降は無双ゲーと化すので爽快感はあってもアクションゲームとしては遊びごたえに欠ける。

そうした欠点はあれど、今作の戦闘自体は面白い。今作は時代背景的にこれまでのような剣と剣を突き合わせた戦いではなく、泥臭い殴り合い、杖等を使った攻撃が主な戦い方になる。そこに過去作のような敵を斬り刻む楽しさは無いが、軽快なアクションと小気味良いHit音が合わさった戦闘は面白い。フィニッシュムーブも豪快で見ていて気持ちが良い。
また、コンボがあることで、ただ殴るだけではなく敵の急な反撃に上手く対応して更にコンボを繋げていくという面白さも押さえてあり、この新しい戦闘スタイルは上手く機能している。

加えて、ステルスプレイについても「口笛」が復活したことでカバーキルで敵を静かに排除することが容易になり、隠密状態を維持したままエリアを制圧するのは簡単だ。いつもの大味なAssassin’s Creed流ステルスプレイが復活している。

主人公の切り替え、ロープランチャー

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肝いりの新要素を挙げるとすると”主人公二人制”と”ロープランチャー”になるだろう。
まず、主人公二人制について書くと今作の主人公は姉のエヴィーと弟のジェイコブの二人で、ゲームではメインミッション時以外は自由に切り替える事が出来る。一応、二人の主人公はそれぞれステルスプレイ向き、コンバットプレイ向きと差別化が図られているので、ステルスプレイで遊びたい気分の時はエヴィーを選び、暴れたい時はジェイコブを選ぶという様に使い分けることになるのだが、正直「どっちで遊んでも変わらない」ので、結局外見の好みやその時の気分で選ぶことになる。
加えて、『Grand Theft Auto V』の様にミッション中に別の主人公に切り替えて、別視点から同じミッションを遊ぶような演出も殆ど無いので、主人公二人制という設定を活かしきれておらず必要性を感じない。結局のところ女性プレイヤーに対して女性の主人公という選択肢を用意したに過ぎず、『Grand Theft Auto V』のように新たな手法で物語を展開する上で生まれたものではないように思える。
あと、これは細かな点だが今作は主人公の切り替えがその場で瞬時に行われてしまうので、キャラクターモデルが入れ替わっただけという感じが強いのも個人的には欠点だ。
例えば『Grand Theft Auto V』では主人公をマイケルに切り替えると、彼が妻と口論している光景を目の当たりすることがある。主人公の日常の一部を少し見せることで、プレイヤーは主人公の置かれた状況や背景を理解して感情移入できるわけだが、今作はただ外見が瞬時に入れ替わるだけなので、今ひとつ主人公という人物を理解することが出来ない。

続いて、ロープランチャーだがこれは面白い。これまでならよじ登っていた建物も屋上目掛けてロープランチャーを発射するだけで後は自動的に登ってくれる。また、ジャンプでは届かない向かい側の建物へ移動する際もロープランチャーを水平に発射すれば後は自動的に渡ってくれる。最初こそはフリーランの面白さを損なう余計な道具だと思っていたのだが、一度でも使うともう手放せないと思えるほど、よく出来た新要素だと思う。

水増し、低品質

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今作にはお馴染みのビューポイントに加えて、制圧アクティビティが存在する。これは敵対するギャング(主人公もギャング)が支配する地域を解放するミニゲームになっており、それをクリアする事で利益を得られたり、その地域一帯が安全地帯になる等と言ったペイバックがある。

この制圧アクティビティ自体は、”主人公はギャング”という設定を活かした面白いミニゲームだと思うが、その過程が本当に面倒臭いのが問題だ。例えばこの制圧アクティビティの基になったと思われる『Far Cry 3』の拠点解放は、敵拠点内にいる敵を倒せばその地域一帯が解放されるという流れだったが、今作は「児童解放」、「賞金稼ぎ」、「テンプル騎士団狩り」、「ギャングの拠点」と言った個々のアクティビティに加えて、「ギャングウォー」という最終決戦もクリアしないとエリアが解放されないのだ。即ち、一つのエリアを解放する為には計5つものアクティビティをクリアする必要があり、それが結構な数用意されている。
ほとんどプレイヤーが遊ぶことになるであろう制圧アクティビティの下に、別のアクティビティを置くことで、それらを無理やり遊ばせるという思惑があるのだろうが、同じ事を繰り返すだけのアクティビティをいくつも遊ぶのは苦行に近く、このような水増しアクティビティに時間を費やしたくない。

メインミッションの内容も質が低い。『Assassin’s Creed IV Black Flag』の頃に指摘された質の低い尾行ミッション、護衛ミッションが復活しており、当然のように面白くない。加えてスクリプト演出の為にプレイヤーを不自然な形で足止めする瞬間もあって作りが甘い。全体的にメインミッションは、終始同じ顔の敵と戦うこともあり、代わり映えしない同じよう内容ばかりという印象を受ける。そしてボス戦はかなり酷い出来。

総評

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個々のミッションの出来はさておき、これだけのボリュームを綺麗にまとめて上げているのは流石。ゲーム的には二歩後退した感はあるがアクションゲームとしては手堅い作りなので、律儀に第一作目から追っているプレイヤーは見逃すべきではないし、新規プレイヤーも入りやすい作品になっている。
多少の欠点はあれど今作は『Assassin’s Creed IV Black Flag』以来の当たりだ。

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