『メタルギア』は、1987年にMSX2向けに発売された「メタルギア」シリーズの一作目。『メタルギア2 ソリッド・スネーク』は、1990年に発売された「メタルギア」シリーズの二作目になる。
今回は『メタルギアソリッド3 スネークイーター』の完全版(サブシスタンス)、『メタルギアソリッド HDエディション』に収録されている復刻版をプレイした。
復刻版とは>>>METAL GEAR – メタルギアコンベンション
PS2版をPCSX2でプレイ。ステートセーブ(手動セーブ)も使用したプレイなので、実機での正攻法な遊び方ではないです。ただ、レビュー自体は”ステートセーブ”の有無に影響されない内容になっています。
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(初代)メタルギア
タイトル | METAL GEAR |
対応機種 | MSX2,PS3,Xbox(互換) |
プレイ時間 | 4時間~ |
ストーリー | 1980年代の終わり頃、伝説の傭兵によって建国された武装要塞国家”アウターヘブン”で、大量殺戮兵器が開発中であるとの情報が飛び込んでくる。米国はハイテク特殊部隊”FOX HOUND”のソリッド・スネークを現地に派遣し、その兵器の調査を命じる。 |
質素な画面と、機械的に動く敵兵たち。
最初は”私の知っているメタルギア”との落差に戸惑ってしまったが、一歩ずつ慎重にスネークを動かしていると、次第に、ゲームの根本的な部分は『メタルギアソリッド ピースウォーカー』までと変わらないことが分かってくる。
- 単独潜入で、現地調達。無線から次々と飛んでくる指示と、かくれんぼ風味のステルスプレイ。いつの間にかインベントリに入っていた発信機(敵に発見される)や、「今すぐゲーム機の電源を落とせ」というボスの台詞と言った「メタルギア」らしい”遊び”
確かにグラフィックやサウンド、ゲームシステムなどは、相応に時代を感じさせるもので、”古いゲーム”という割り切りは必要だが、一方で、ゲームを構成する各要素は、今ではお馴染みのものが揃っており、本作でのゲーム体験は、すでに”メタルギア”だ。
また、ステルスゲームとして見れば、アドベンチャーゲーム風のゲーム進行や、二転三転する巧妙なストーリーなど、ジャンルや媒体を超えたコラボが特徴的で、ステルスゲームの黎明期に、本作のようなゲームが存在したことに驚かされる。
根本的な部分はすでに「メタルギアソリッド」。かくれんぼ風味のステルスプレイやハリウッド映画的なストーリーなどは、この頃から存在している。
メタルギア2 ソリッド・スネーク
タイトル | METAL GEAR 2 SOLID SNAKE |
対応機種 | MSX2,PS3,Xbox(互換) |
プレイ時間 | 6時間~ |
ストーリー | 1990年代の終わり頃、小国”ザンジバーランド”に軍事政権が樹立する。”ザンジバーランド”は各国の核施設を襲撃し、核武装を遂げる。さらに、世界的なエネルギー危機を解決する救世主とされた微生物、”OILIX”を研究する博士の拉致にも成功する。核兵器とエネルギーの両方を握ったザンジバーランドの野望を阻止すべく、ソリッド・スネークは、再び敵陣への単独潜入を命じられる。 |
“メタルギア”と聞いて想像するものは、今作から始まったと言える。
基本的な部分─ゲーム進行やかくれんぼ風味のステルスプレイ─は前作を踏襲しているが、今作では、無線でのやり取りや会話シーンが大幅に増え、かつハリウッド映画を彷彿させる派手な演出もふんだんに用意されている。「メタルギアソリッド」シリーズへと受け継がれた要素は非常に多く、前作でゲームの骨格を作り、今作で一つの形を作り上げたと言えるだろう。
(個人的には、ライトを点灯させた瞬間に敵兵に囲まれるドッキリ演出や、長い螺旋階段でのチェイスシーンと言った演出面が特に印象に残った。質素なグラフィックにもかかわらず、見せ方が巧みでプレイヤーの感情を揺さぶってくる)
プレイ面に関しては、様々な改善と追加要素が特徴。
回収したカードキーをまとめることが出来たり、画面右上に敵が表示されるレーダーが用意されたりと、前作で面倒だった部分がきちんと改善されている。それと同時に、足音によって敵の反応が変化したり、周囲の環境によってアイテムが変形したりする要素が追加されるなど、簡素だったプレイ面がしっかり肉付けされている。
今作に関しても、相応に時代を感じさせる内容で、”古いゲーム”という割り切りは必要だが、「メタルギアソリッド」を遊んでから「メタルギア」に挑戦する場合、今作は意外とスムーズにゲームに馴染めると思う。
前作以上にストーリーや演出に力が入っており、「メタルギアソリッド」との共通点は非常に多い。”メタルギア”と聞いて想像するゲームは、ここから始まった。
メタルギアソリッドVとの繋がり
『メタルギアソリッドV ファントムペイン』の後で遊ぶと、より面白い。
『メタルギア』『メタルギア2 ソリッド・スネーク』では、ソリッド・スネークとして、ビッグボスと対峙することになる。これにより、ソリッド・スネークの視点から”客観的にビッグボスを見る”ということが出来るようになり、当然、ビッグボス視点で遊んでいた頃とは、また違った姿が見えてくる。
「V」発売時は、ビッグボスの”闇堕ち”が一つの目玉のように取り上げられていたが、『メタルギア』『メタルギア2 ソリッド・スネーク』を遊んでみると、その意味がよりはっきり分かるのではないかと思う。
あと、細かなところでは「目の前の敵はVでフルトン回収した兵士なのかな」とか「ヴェノムくん元気にしてるかな」とか、遊んでる最中は「V」との関連性を強く意識させられた。「V」のクリア後に、この二作品を遊ぶと、本来のもの以上の奥深さを感じ取ることができるはず。
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