【評価/感想】MGSV THE PHANTOM PAIN(MGS5)【批評/レビュー】

おそらく小島秀夫監督が手掛ける「最後のMetal Gear」となる一作。

シリーズで最も広大なマップを2つも引っさげ、『Far Cry 2』を想起させるサンドボックス型マップを導入した野心的な作品となっており、その意外性に満ちた自由度の高いゲームプレイは最大のウリ。

▼ストーリー▼

ソ連のアフガニスタン侵攻以来、冷戦は新たな局面に移行していた。

1984年、隻眼に義手の男がそのアフガニスタンに現れる。
スネークと呼ばれるその男は、過去に米国の非政府諜報機関サイファーにより、 歴史の表舞台から消された伝説の傭兵だった。

昏睡から目を覚ましたばかりの彼を襲撃者から救い、 アフガンへと導いた工作員“オセロット”は言う。

スネークのかつての相棒カズヒラ・ミラーがソ連軍に囚われている。
彼を単独で救出することで伝説の復活を世界へと示せ、と。

それは9年前、彼らの仲間を惨殺したサイファーへの復讐へと続く、 世界を股にかけた戦いの始まりだった―。

『グラウンド・ゼロズ』を経て、“V”本篇がここに結実。

公式サイト

▼MGSシリーズ レビュー▼

広大なマップで自由に潜入

「自由潜入」は好奇心を刺激する

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今作を端的に言えば「Snakeを操作してFar Cry 2ごっこ」に近い。

個人的に今作はオープンワールドゲームというよりも、『Crysis』や『Far Cry 2』に代表されるサンドボックス型のゲームに性質が近いと感じており、広大なエリアはプレイヤーが自由に動き回るためだけに存在する「大きな砂場」なのである。

一部では、Grand Theft AutoやAssassin’s Creedのマップと比較し、多様な文化や生活感の欠落を指摘する声が聞かれるが、それは野球ゲームとクリケットゲームを同列に語っていることに近い。

さて、今作をサンドボックス型のゲームとして見れば、その広大なマップの完成度はとても高く、プレイヤーの知的好奇心を刺激する条件は十分に兼ね備えており、そこで展開される「自由潜入」は最大の目玉である。

そもそも「自由潜入」とは、プレイヤーが「見て、考えて、実行する」というプレイスタイル。
今作では、これまでのように「○○から潜入せよ」と命令されることはなく、プレイヤー自らが作戦を立案して実行していくことになる。

これがサンドボックス型マップと相性がよい。
砂場のオモチャを自在に組み合わせて攻略していく面白さに加えて、敵の行動や天候の変化に合わせて臨機応変に遊んでいく硬派さもあり、これまで以上にマニア好みな作品と言える。

ただ、一部エリアの地形が遠回りする原因になっていたり、ファストトラベルが完備されていないのでエリア間の移動が億劫になる点は気になる。

しかし、冒頭にも書いた通りこれ自体は『Far Cry 2』である。
ただ、今作はそれの焼き直しでは留まらず、そこへ小島監督の作家性とコジプロが培ったノウハウを惜しみなく投入することで、『Far Cry 2』そのものを更新する内容になっており、完全に喰っている点は強調しておきたい。

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1発勝負

基本的に手動セーブはなく、ほぼ全てのミッションが1発勝負となる。
したがって、作戦中に倒されると直前のチェックポイントまで戻されるのだが、その間隔が長いため、ほぼイチからのやり直しになることが多い。

この時間のロスは、積み重なると無視できないレベルになるので、もっと短い間隔でチェックポイントを用意して欲しいと感じた。

ただ、それをやると(開発者が重視していると思われる)1発勝負の緊張感が損なわれるので、その塩梅は難しいところではあるが。

マザーベースの拡張、開発は「重い」

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「マザーベースの拡張」や「アイテムの開発」は、こちらへの負担が高い。
というのも、拡張・開発にはリアルに30分から60分ほど時間が掛かり、アイテムが完成するまでの「待ち時間」が発生することも少なくないからだ。(残念ながらプレイ中のみ針は進む)

確かに、拡張していくマザーベースを眺めるのは達成感があるし、アイテムを充実させると目に見えてプレイは楽になる。
また、『METAL GEAR SOLID PEACE WALKER』とは違ってマザーベース内を行き来して、各隊員を触れ合えるのも地味に嬉しい点だ。

ただ、現状ではそれ以上に「負担」の方が目に付く。
せめてゲームを閉じた状態でも、針だけは進む配慮が欲しかった。

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総評

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ポテンシャルの高い自由潜入、質の高いアクションとステルスが融合したゲームプレイは質が高く、優秀なバディたちとの滑らかな協力プレイも見所の一つだ。

このレビューで指摘した点以外にも、スカスカな第2章は欠点ではあるが、それを差し引いても最高点に近い点数が与えられる作品となっており、後発のサンドボックス型ステルスゲームが超えるべきハードルを一気に押し上げた傑作だ。

プレイ日記一覧

  1. 圧倒的に好評
  2. 圧倒的ボリューム
  3. ダイヤモンド・ドッグ
  4. SIDE OPSが終わらない
  5. 誕生日イベント

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