原題 | Mafia: The City of Lost Heaven |
対応機種 | PC,PS2 etc |
プレイ/クリア時間 | 15時間~ |
ストーリー |
禁酒法時代のアメリカ。 タクシー運転手だった主人公・トミーは、ひょんなことからマフィアと接点を持ち、その仲間に加わる。 そして、トミーはドンであるサリエリに命じられ、数々の悪事に手を染めていく。 |
👍Good
- ストーリーと演出
- 実在感あるゲーム世界
👎Bad
- 全体的に粗削り
「マフィア」を題材にしたオープンワールドゲーム。
ただし、”オープンワールドゲーム”とは言っても、「グランド・セフト・オート」のように好き勝手できる作風ではなく、その世界での日常を疑似体験するシミュレーター的な作風になっている。
2020年に『マフィア コンプリート・エディション』としてリメイクされた。
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評価
マフィアを擬似体験する
本作はマフィアを題材にしたアクションゲームでもあり、マフィアである主人公の日常そのものをプレイヤーに体験させるシュミレーションゲームでもある。
例えば、車で移動する際は交通ルールをきちんと守り、ガソリンの残量にも気を配らないといけないし、それ以外の時も、まるでその世界の住民のように振る舞わないといけない。
要するに、「ゲームだから」と言って犯罪を大目に見てくれることはないし、何かを省略してくれることもなく、プレイヤーは主人公の日常をそのまま体験する。
プレイヤーは日々の営みを繰り返す中で主人公との距離を縮め、感情移入していく。
そして、各ミッションでは必ずと言っていいほど行きと帰りの移動があり、アジトである”サリエリのバー”から出発し、ひと仕事終え、”サリエリのバー”に帰って来るという部分をしっかりプレイヤーに遊ばせる。
プレイヤーは主人公と同じく、「行き」はこれからやる仕事についてじっくり考え、「帰り」は成功の余韻に浸りながらハンドルを握るわけで、ここでより一層の一体感を得る。
本作では、このように矛盾のないオープンワールドをシュミレーションゲームの場として活用し、そこでの積み重ねを通してプレイヤーを没入させ、骨太なストーリーを真正面からぶつける。
他では滅多に味わえない濃密なゲーム体験が堪能できる一作になっている。
取っ付きにくさ
- 高難易度
- 説明不足
- おバカな仲間
良くも悪くもクラシックな洋ゲー。
チェックポイントの間隔が長い上に、クイックセーブもなく、それなりに忍耐力が必要。
総評
ストーリーや演出は一流、ゲームプレイは二流。
没入感の高いゲーム体験や骨太なストーリーは類似作と比べて出来が突出しており、それらは本作の長所にして唯一無二の点になっている。
しかし、粗削りなゲームプレイは、そうした良さを台無しにしている時が多々あり、せっかくストーリーやゲーム世界に没入していても、その度に現実世界に引き戻されてしまう。
とは言っても、”マフィア”モノのファンなら、絶対に押さえておくべき名作ではある。
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初版:2015年3月24日 20:00