“クセの強い”良作シューター【評価/感想】ファークライ 2(Far Cry 2)【批評/レビュー】

シューティングゲーム
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「人はアフリカで野生に還る!」by Ubisoft Japan

原題Far Cry 2
開発元Ubisoft
発売日2008年10月21日
対応機種PC,PS3,Xbox 360
ジャンルオープンワールド系FPS
【短評】
通好みのオープンワールド系FPS。
続編以降のファークライよりも難易度は高く、リアル志向ゆえに融通がきかない部分も多々あるが、それも含めてユニークかつ硬派なシューターに仕上がっている。

今作はUbisoftが手掛ける「ファークライ」シリーズの1作目。
内戦が続くアフリカ某国を舞台に、この内戦に身を捧げる「いち傭兵」として私利私欲に塗れた正義の行方を見守る。

前作>>>FarCry レビュー

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一番面白いファークライはどれ?
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「2」の魅力とは

泥臭く、先の読めないプレイ

プレイヤーは”激しい内戦に揺れる”アフリカ某国のど真ん中に投げ出される。
目の前には“自分以外は全て敵”という過酷な世界が広がり、その敵たちはプレイヤーをひと目でも見るとすぐさま攻撃態勢に入るほど好戦的であり、検問所や巡回車も常に目を光らせている。

なお、検問所はマップの至る所に設置されており、全滅させてもすぐに復活する。また、巡回車は遭遇する頻度が非常に高く、大抵の場合は逃げ切れない。

  • 主人公以外は全て敵
  • 好戦的な検問所や巡回車の存在

さらに今作には【透視】や【(万能)双眼鏡】もない。
なので、敵に強襲される、どこからともなく狙撃されると言ったイレギュラーな出来事が多発し、先の読めないプレイが展開され、己の腕と運が命運を左右するランダム性が生まれている。

この”先の読めない”プレイこそが最大の魅力。
続編『ファークライ 3』以降は、プレイヤー有利の能力やツールが追加されることで、全てがプレイヤーのペースで進行してしまうので。

後は好きに遊べ

自由度の高いゲームプレイも特筆すべき点。
今作の大半のミッションは”目的を達成できれば過程は問わない”という作風になっており、ターゲットを始末できれば遠方から狙撃しても、背後から襲いかかっても構わず、遠隔爆弾で爆破するのもアリ。

まさに、プレイヤーの発想次第で様々な遊び方が出来る。
中でも、自分で遊び方を考えたい人にとっては「最高の遊び場」であり、決められた制約の中で工夫してプレイする楽しさがある。
また、シリーズの中でも”特に”アイテム所持数が厳しいので、リソース管理も重要だ。

AIにも注目

敵AIが賢く、戦闘の面白さをグッと引き立ててくれる。
今作の敵は、狙撃されれば身を隠し、他の敵と連携してジリジリと詰めて来ることもあれば、負傷した仲間を介抱したり、主人公の存在に恐れて逃げ出したりすることもあり、個々のリアクションにウソがない。

徹底したリアル志向

負傷した仲間を介抱する敵。

今作はとにかくそのリアル志向が目立つ。
今なお高い水準のグラフィックで描かれる灼熱のアフリカは、画面越しからでもその燃え盛るような暑さがヒシヒシと伝わり、鬱蒼としたジャングルではその蒸し暑さ、夜にはその冷たい空気さえも感じ取れるほど、「画」に対する強い拘りがある。

  • 今でもハイレベルなグラフィック

こうしたリアル志向は、ゲームプレイ面にも持ち込まれている。
例えば銃器は使い込むほど傷んでジャムり、最後には破損してスクラップになってしまい、民兵(敵)の銃は揃いも揃ってガラクタ品で、彼らの置かれた劣悪な環境を反映していたりする。

  • 銃器は使い込むと傷む
  • 民兵の銃はガラクタ
    彼らの置かれた劣悪な環境を反映している

また、舞台は紛争地なので検問所は至る所に設置され、巡回車とも頻繁に遭遇する。ときにはどこからともなく狙撃されることも…。

それに加えて、主人公はマラリアに感染しており、定期的な薬の服用は絶対だ。

ただし、面白さには直結していない

前述したリアル志向は今作最大の特徴。
だが、そのリアル志向がプレイの足を引っ張っており、面白さに直結していないことが多い。

  • リアル志向=面白さにはなっていない

例えば、苦労して検問所を制圧し、巡回車を爆破しても”銃弾が補充できる”以上の見返りはなく、こちらの銃が劣化するだけ。また、銃の劣化やマラリアに関しても特に必要性を覚えない。

  • 銃は劣化する
  • 定期的にマラリアの治療薬が必要

わざわざミッションを中断して薬を入手するのは手間だし、武器屋まで出向いて銃を新調するのも面倒に感じる。

私自身は”面白さに直結しない”リアリティでも大歓迎。
しかし、残念ながら今作のそれは”プレイの邪魔”をしており、その強い拘りは必ずしも成功とは言えないのだ。

次の記事>>>『Far Cry 2』が楽しくなるTipsを紹介する。

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総評

私利私欲に塗れた正義の内情を描く社会派なストーリーや、どこまで行っても後味の悪さが残る結末など、シリーズの中でも異質な一作ではあるが、それらとリアル志向のゲームプレイが『ファークライ 2』を「唯一無二の大傑作」へと昇華させており、私のオールタイムベストの仲間入りだ。

また、良い意味でPCゲームっぽさが漂う。
開発元は変われど、”プレイヤーの思うままに遊べ”というプレイの本質は変化しておらず、ちゃんとファークライしている。

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