原題 | Sniper Elite 4 |
対応機種 | PC,PS4,Xbox One |
プレイ/クリア時間 | 20時間~ |
ストーリー | 米軍の凄腕スナイパーであるカール・フェアバーンは、ナチスが極秘で開発を進めるミサイルを破壊すべく、戦火のイタリアに単独潜入する。 |
👍Good
- 広大で、作り込まれた箱庭
- ステルスゲームとして進化
👎Bad
- 時に敏感すぎる敵兵
- 敵兵の捜索がやや長くてテンポが悪い
スナイパーに特化したTPS。
- 第二次世界大戦が舞台
=>単独潜入 - 凄腕のスナイパーとして極秘任務にあたる
- 主にスナイパーライフルで敵と戦う
などが特徴として挙げられる。
シリーズとしては『スナイパーエリート3』の続編。
ただ、ストーリー的な繋がりは薄いので”今作から”でも問題ない。
なお、今作はCo-opにも対応しているが、この記事ではソロプレイについて書いている。
▼シリーズ作品▼
- スナイパーエリート(1) レビュー
- スナイパーエリートV2 レビュー
- スナイパーエリート3 レビュー
- スナイパーエリート4 <=今ここ
日本語版は未発売
19年10月現在、日本語版は未発売であり、完成した日本語化Modも存在しない。
ただ、親切設計なので英語が読めなくても詰むことはないはず。
評価/過去作との違い
【Pros】広大な箱庭
奥に見える宮殿も含めて一つのマップ。
言うまでもなく、今作のマップはシリーズでもっとも広大であり、『ヒットマン(2016)』を想起させる箱庭と入り組んだエリア構造が特徴的だ。
- マップはヒットマン的な箱庭型
そして、今作はゲームプレイ面も含めて「ヒットマン」的。
作り込まれた箱庭を舞台に、あの手この手でミッション・タスクを消化していく作風になっており、プレイ進行における自由度もシリーズ屈指。
前作『スナイパーエリート3』にも残っていた一本道的な進行は完全に姿を消し、今作では「どこから攻めるか」「どの順番で攻略していくか」などを自分で決めて遊べる。
箱庭と狙撃
米粒ほどの敵兵を狙撃できるスケール感は箱庭化された今作ならでは。
確かに、今作に似たゲームは他にもあるけれど、この距離間で狙撃できるゲームはそう多くないはずであり、狙撃ゲームとして箱庭化された意味は大きい。
(有料DLCのサプレッサー・スナイパーライフルを手にエリアを駆け回るのは二周目以降のお楽しみ)
【Pros】”かゆいところに手が届く”改善の数々
- 敵の位置はミニマップに表示される
- タグ付けした敵は透視できる
- 敵の警戒度が視覚化されている
- クイックセーブ/ロードに対応
などの過去作の特徴に加えて、今作では─
- “敵に察知される”範囲が視覚化される(画像)
- 「暗闇」に紛れられる
+光源を破壊することで暗闇が作り出せる - 隠れる場所としての「草むら」の追加
- 敵を誘導できる「口笛」の追加
- サプレッサーの追加
などによって、さらにプレイヤー有利になっている。
広大な箱庭を舞台に、今作でもプレイヤーが主導権を握った状態で遊べるので、高い自由度に身を任せて様々な遊び方を気軽に試せる。
【Cons(欠点)】ステルスプレイに偏りがち
- “敵に察知される”範囲が視覚化される(画像)
- 「暗闇」に紛れられる
+光源を破壊することで暗闇が作り出せる - 敵を誘導できる「口笛」の追加
- 隠れる場所、死体を隠す場所としての「草むら」が追加
などによって、ステルスプレイのハードルがさらに下がっている。
そして、今作は─
- 敵の警戒状態が他の敵にも広がる
- プレイヤーを捜索する時間が長い
という仕様なので、狙撃するよりも近づいて静かに倒した方がオイシイ。
よって今作の「狙撃」は、”確実に発見されない敵を先に倒しておく”というようにワンポイント的に活用するものになっており、過去作よりも重要度は低い。
箱庭自体がステルスプレイ向き
厳重警備のエリアにも必ずステルス用のルートが確保されていたり、思わぬショートカットが用意されていたりするので、時間を掛けて探索する価値がある。
高低差あるマップ構造だったり、必ず数通り用意されたルートだったりはステルスプレイでこそ活きる。
確かに高台から狙撃して回るのも面白いが、それは二周目以降の遊び方。
…
個人的には『Hitman Sniper Assassin』のように、”敵を狙撃したら後ろの池に転落して死体隠しもセットで出来る”みたいなギミックを用意し、狙撃する機会をもっと増やして欲しかった。
総評
間違いなく、シリーズ最高傑作。
職人技とも言うべき箱庭と成熟したゲームシステムによって、ナチスとの対決はシリーズでもっとも楽しく、「スナエリ」ファンであればプレイしないのは損だと断言する。
また、今作は箱庭型のステルスゲームとしても面白く、泥臭さとカジュアルさを両立したバランス感覚に優れた一作でもある。
すでに続編が待ちきれない。
ストーリーDLC>>>「Deathstorm」レビュー
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