原題 | Life is Strange 2 |
対応機種 | PC,PS4,Xbox One |
プレイ/クリア時間 | 15時間~ |
ストーリー |
ある事件をきっかけに、地元シアトルを追われることになった主人公ショーンと、その弟ダニエル。 “アメリカに頼れる親族がいなかった”二人は、父の生まれ故郷であるメキシコを目指して旅をすることに。 |
👍Good
- 兄として弟を導く
- 余計なミニゲームがない
- 今の出来事に敏感なストーリー
👎Bad
- 中盤、ストーリーは足踏み状態に
『ライフ イズ ストレンジ2』は、『ライフ イズ ストレンジ』『ライフ イズ ストレンジ ビフォア ザ ストーム』『オーサム・アドベンチャーズ・オブ・キャプテン・スピリット』に続く一作。
- 三人称視点のアドベンチャーゲーム
- “選択”によって変化していくストーリー
などが特徴として挙げられる作品。
時系列的には↓のようになっているが、過去作との繋がりは薄い。
ただし、『オーサム・アドベンチャーズ・オブ・キャプテン・スピリット』をプレイし、セーブデータは用意しておいた方が良い。
- 2008年(?)さよなら
- 2010年ライフ イズ ストレンジ ビフォア ザ ストーム
- 2013年ライフ イズ ストレンジ10月7日~11日
- 2016年ライフ イズ ストレンジ2👈10月28日~
- 2016年オーサム・アドベンチャーズ・オブ・キャプテン・スピリット12月?日
評価
兄として弟を導く
両親不在の旅において、主人公ショーンは弟ダニエルの親代わりであり、プレイヤーは”大人が束になっても敵わない”ほどのパワーを持った弟を、兄として守り、導いてやらないといけない。
今作の面白いところは、プレイヤーに兄としての役割を求める点。
実際、ダニエルは兄であるショーン(プレイヤー)の振る舞いをお手本にしており、ショーンの言動の一つ一つがダニエルの人格形成に大きな影響を及ぼすことになる。
例えば、ある時、人のものを盗んだダニエルを叱ったが、ダニエルは「ショーン(=プレイヤー)もやったでしょ!」と言い返してきたことがある。
“生き抜くためだった”と自分に言い聞かせていたが、人の物を盗んだのは事実であり、ダニエルはその瞬間を目撃したことで、盗みへの抵抗感が無くなってしまっていたのだ。
エピソード完走後のリザルト画面を見れば分かる通り、今作では様々な選択がダニエルの人格形成に大きな影響を及ぼし、彼の今後を左右する。
ある意味、今作は「兄として弟のために何ができるか?」を問う作品になっており、ダニエルが道を踏み外さないように、真っ当に生きていけるように、お手本を示してやらないといけない。
こうした“超能力を持った弟を守り、導く兄”という切り口は非常に面白く、一つ一つの選択がダニエルの人格を形成していく事実に、逃げたくなるような責任感を覚える。
また、『ライフ イズ ストレンジ』にて”力を持つ者の苦悩と葛藤”を経験したプレイヤーが、それをショーンを通してダニエルに伝える作品でもあり、その面でも面白い。
“思わぬ方向”に転がる点は欠点
『ライフ イズ ストレンジ ビフォア ザ ストーム』のレビューにも書いているが、今作も選択肢が漠然としているので「そんなつもりじゃなかったのに」という方向に話が転がることがあった。
『ライフ イズ ストレンジ』では、時間を巻き戻せば再選択できたが、今作の場合は一発勝負なのでモヤモヤ感を抱いたまま先に進んでしまう。
次回作では選択肢の内容はもっと具体的にして欲しい。
総評
「ライフ イズ ストレンジ」の名に恥じない一作。
間違いなく、今作も「ライフ イズ ストレンジ」の一部ではあるけれど、過去作とは全く異なるゲーム体験が用意されており、ちゃんと「2」である意味があった。
さらに、今の出来事を狼たちに当てはめて描く寓話的なストーリーも印象に残り、狩人に父親を奪われた子供の狼たちの大冒険は、遊んでいる者に教訓を授けてくれる。
私にとっては、一作目『ライフ イズ ストレンジ』に次ぐ作品となった。
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