【評価・感想】『ディスオナード2』レビュー

4.0
ゲームレビュー
ゲームレビュー
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原題Dishonored 2
対応機種PC,PS,Xbox
プレイ時間13時間~
ストーリー前作から15年後のダンウォール。亡き母の意思を継ぎ、女王として国を統治していたエミリー・カルドウィンは、母の功績を称えるための式典に出席する。そこへ、エミリーの叔母を自称するデリラが現れ、自身が正当な王位継承者であると主張し、エミリー(or コルヴォ)の身柄を拘束する。命からがら逃げ出したエミリーは、デリラの企みを阻止すべく、南方のカルナカへと向かう。

今作は、傑作ステルスゲーム『ディスオナード』の直接的な続編。

前作のパワーアップ版とも言えるゲーム内容と、前作のストーリーDLCである『The Knife of Dunwall』『The Brigmore Witches』とも繋がるストーリーが特徴になっている。

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評価

前作との違いはステージの多様さ

今作は『ディスオナード』をベースにした続編。

操作性や特殊能力を駆使したステルス(or アクション)、箱庭型マップ、様々な攻略法が許される自由度の高さなど、前作で好評だった部分を踏襲しつつ、そこへ様々な改善と追加を盛り込んだ続編になっている。

正直、「新しいゲームを遊んでいる」という感覚はほとんどないが、戦闘からの羽交い締めや頭上からのテイクダウンと言った新技のおかげで、特にステルスプレイが遊びやすくなっており、こうした細かな改善点は地味ながらも非常に大きい。

目の前の町は張りぼてで、行くことはできないが、ゲーム世界の広がりを感じさせる

どちらかと言えば、今作はマップやギミックで勝負している。

マップは、今作からPS3やXbox 360と言った旧世代機を切ったので、前作と比べるとより広く、より複雑になり、個々のマップの密度が何倍も高くなっている。当然、マップが広くなれば、侵入経路や手段もそれに合わせて増えることになり、より多様なゲームプレイが可能になっている。

さらに、今作ではマップ内でのストーリーテリングにもより力が入っており、マップをじっくり探索し、手紙やオーディオ・ログを集めて、細かなストーリーを拾っていくことがさらに面白くなっている。

例えば、「グランドパレス」というステージ。

ここでは「闇取引の店」の店主の手紙を読むことで、その兄が近くで金庫店を営んでいることが分かる。そして、その兄は金庫店の店主なのに、数字を覚えることが苦手なのだという。その後、金庫店の店主のアパートに侵入したところ、室内に金庫があった。「持ち主は数字を覚えるのが苦手だったので、近くにメモがあるはず」と推測し、室内を探してみると簡単に発見できた。

前作よりも、マップ内にこうした小さなストーリーが散りばめられており、ついついマップ内をくまなく探索してしまう。アイテムを入手できる以外にも、マップ内での小さな出来事がゲーム世界を物語る瞬間もあり、前作以上にストーリーを能動的に追っていくことが面白い。

次にギミックに関しては、非常に独創的。

特に「クロックワーク・マンション」や「厚板に入ったヒビ」と言ったミッションは、特徴的なギミックが組み込まれており、見ていても、触っていても楽しい。

「クロックワーク・マンション」は、レバーを引くと家具や間取りなどが入れ替わり、エリア構造がガラッと変化する。「厚板に入ったヒビ」は、現在と過去を自在に切り替えられる装置を使うことで、二つの時間軸で同時並行的にミッションを進めていく。

こうした独創的なミッションは、ビジュアル的なインパクトも然ることながら、それまでの遊び方が通用しにくくなることで、新しいルールに順応することが求められ、ゲーム全体に緩急を付けてくれる。

また、これは『タイタンフォール2』にも言えることだが、「クロックワーク・マンション」や「厚板に入ったヒビ」でのギミックを、一回限りの使用としている点も良くて、一度限りだからこそ、そこでの時間が強く印象に残るし、使い慣れて飽きることもない。

前作と比べると、今作はマップやステージがより作り込まれている点が特徴で、前作をベースにこの二つの面を強化することで、上手く前作と差別化し、今作ならでのゲーム体験を作り出している。

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リプレイ性が高く、周回プレイしてナンボ

今作から遂に「ニューゲーム+」が追加され、主人公(エミリー/コルヴォ)も二人用意されているので、リプレイ性が高くなっている。

私はエミリーとコルヴォで二周したけれど、やはり、このシリーズは周回プレイした方がより楽しめると思う。二周目では、一周目のスキルに加えて、さらにスキルを取得できるので、様々な特殊能力が試せるし、一周目の経験をもとに遊べば、より洗練されたプレイでゲームを進めていくことができる。

私の場合、一周目はマップへの理解度が低いこともあり、恐る恐るステルスプレイで遊んだが、一周目での経験が残る二周目では、ショートカットや特殊能力を駆使することで、このゲームの奥深さを存分に楽しみながら遊べた。

前作『ディスオナード』もそうだったように、今作もある程度ゲームを熟知した二周目以降に真価を発揮するゲームなので、周回プレイを促す仕組みが導入されたのは、このシリーズにとって非常に意味のあることだと思う。

二人の主人公の違いは?

エミリーとコルヴォの違いはほとんどない。

ストーリーはもちろん、(確認できた範囲では)台詞も細かな部分を除けば違いはない。ただ、「父を救う娘」と「娘を救う父」では、同じストーリーでも見方が変わってくるので、そういう意味では、一度で二度楽しめるストーリーと言える。

ゲームプレイ的にも、特殊能力に違いはあれど、私が遊んだ範囲ではプレイ内容を大きく変えるものはなかった。

もし、どちらかで遊ぶのなら、エミリーをお勧めする。

YouTubeで公開されているArkaneのドキュメンタリー(The Untold History of Arkane: Dishonored / Prey / Ravenholm / LMNO / The Crossing)を観れば分かるように、今作はエミリーで遊ぶことを想定したゲームなので、エミリーで遊んだ方がストーリー的にもしっくり来ると感じた。

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若干冗長で、今作にもカオス度が…

マップが広く、複雑になった分だけ、探索に割く時間も増えている。

もちろん、探索は任意なのだけれど、探索すればするほど有利になるゲームなので、なかなか無視して先に進むことはできない。その結果、ミッションの核心に迫る前にダラダラとした時間が流れてしまい、前作と比べるとテンポが悪くなっているように感じた。人によってはトロく感じるかも。

あとは、今作でもエンディングの行方を気にする人は、カオス度に縛られるので、色々なプレイスタイルが試せるが、非致死で進めていくことになる。ここも人によっては窮屈に感じるかも。

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総評

今作は、前作『ディスオナード』の順当な続編。

様々な改良が加えられたことで、より遊びやすいゲームとなり、洗練されたステルスゲームになっている。加えて、周回プレイを推奨する仕組みが導入されたことで、ゲームを通して、自分のプレイスタイルを表現することがよりやりやすくなっており、このシリーズの持つ奥深さを前作よりも手軽に味わえる。

また、規模が大きくなり、複雑さも増したマップと、そこで語られるストーリー、そして、独創的なギミックの数々も素晴らしく、このシリーズ、もしくはArkane作品じゃないと楽しめないものばかり。

前作と同じく、このジャンルの代表作の一つと言える一作だった。

ただ、ストーリー的にも、序盤の難易度的にも”前作を遊んだ人向け”だとは思うので、このシリーズが未プレイの人は先に一作目を遊んだ方が良い。逆に一作目を遊んだことがあれば、すぐにでも買って遊んでみて欲しい。

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