【評価・感想】『イモータルズ フィニクス ライジング』レビュー

3.5
ゲームレビュー
ゲームレビュー
この記事は約7分で読めます。
原題Immortals Fenyx Rising
対応機種PC,PS,Xbox,Switch etc
プレイ時間25時間~
ストーリー主人公フェニックスは、テュポンの企みを阻止すべく、テュポンに魂を奪われた神々を救って仲間に引き入れ、ともに協力してテュポンと対決する。

本作は、『アサシンクリード オデッセイ』の開発チームが手掛けるオープンワールドRPG。

「オデッセイ」では古代ギリシャを、本作ではギリシャ神話をテーマにしており、ゲームとしては、「オデッセイ」をベースにしつつ『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の特徴的な要素を取り入れた作品になっている。

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評価

アサクリにゼルダを乗せろ!

ざっくり言えば、本作は『アサシンクリード オデッセイ』をベースに、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド(以下BotW)』の要素を乗っけたゲーム

確かに、一見するとかなり・・・BotWっぽい。

ファンタジー風味のアートスタイルはもちろん、工夫を凝らした40個弱のパズル(祠)や、特徴的な建造物が目印となるオープンワールドのデザイン、エリアを闊歩する様々なミュータントたち、「頑張りメーター」を連想させるスタミナゲージなど、軽く遊んだだけで、次々と”BotWっぽい”要素が目に飛び込んでくる。

そして、ゲームシステム自体もBotWっぽい。

BotWではハートを集めて主人公の能力を強化したように、本作でも、「ゼウスの稲妻」や「アンブロシア」などを集めて主人公の能力を強化していく。また、厳密なレベル制度はなく、貧弱な状態でも強い敵と普通に遭遇する点も同じで、敵に倒されて初めて自分の弱さを知り、絶対に強くなってやると心に誓う。

こうしたゲーム全体を覆う”BotWっぽさ”によって、プレイ開始当初は、あのゲームを初めて遊んだ時のような感覚を覚えたが、そこからさらに何時間も遊んでみると、”BotWっぽさ”は表面的な部分に留まっていると気づく。

もっとも大きな違いは、BotWの特徴だった周囲の環境を組み合わせて”遊びを創造する”部分が、本作では非常に限定的な要素になっている点で、「アクションか、ステルス(奇襲)か」「どんな武器を使うか」と言った選択はできても、BotWのように、赤い樽を並べてそこに火を放ち、敵をまとめて倒すなんてことはできない。出来ることは、せいぜいモノを持ち上げて投げつけるくらい。

※本作ではステルスプレイはできないが、発見されていない状態で敵に接近すると、奇襲を仕掛けることができる

基本的に、本作は目の前に敵がいれば”突撃して剣を振り下ろす”ようなアクション一辺倒のゲームで、「アサクリか、ゼルダか」の二択であれば、”アサシンクリードに近いゲーム”となり、もっと言えば、『アサシンクリード オデッセイ』から主要な要素を抜き出したゲームと言える。

正直、“BotW風”と言うには、かなり「アサシンクリード」寄りなので、”アサシンクリード系統のゲーム”として捉えた方が、過度に期待せずに済んで良いと思う。

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プレイ感覚は、まさに”オデッセイ”

今述べた通り、ゲーム自体は『アサシンクリード オデッセイ』のゲームシステムを踏襲しているので、当然ながら「オデッセイ」との共通点が多く、すでにそれを遊んだことがあれば、チュートリアルを見なくても操作できる。

メニュー画面の設計はもちろん、キャラクターの操作方法から、ビュー・ポイント(そのエリアで一番高い場所)を起点にオープンワールドを探索させるデザインなど、近年の「アサシンクリード」でお馴染みの要素がいくつも取り入れられている。

そして、本作で採用されているゲームシステムは、2017年の『アサシンクリード オリジンズ』で初登場し、それから何年にも渡って改良され続けて来たもの。なので、高速移動は当然できるし、マップ上には何個もマーカーを設置できるしと、かゆいところに手が届きまくりで、非常に遊びやすい。

確かに『アサシンクリード ヴァルハラ』まで遊んだ者からすれば、お馴染みすぎて新鮮さは全くないのだが、一方で、「アサシンクリード」での積み重ねがきっちり反映されているので、最後まで大きな不満なく遊べる。

次にアクションは、完全に『アサシンクリード オデッセイ』の系統。

戦闘時の基本操作は、「オデッセイ」とほぼ同じものが採用されている。RBで両手武器を、RTで片手武器(強打)を操作する。LB+RBでパリィし、Xで回避する。LBでアビリティを発動するというように、「オデッセイ」の戦闘スタイルを踏襲している。

主人公の動きも「オデッセイ」とよく似ていて、もし、主人公のモデルをカサンドラ(アレクシオス)に変更できれば、どっちがどっちか見分けが付かないのではとさえ感じる。

ただ、”オデッセイと同じ”ということで、戦闘は非常によく出来ている。

主人公の動作は、正確で軽快なので動かしていて気持ち良く、両手武器によるハイテンポな攻撃と、アビリティを駆使した派手な攻撃の連発も、エフェクトがゴリゴリに効いていて強烈な爽快感を覚える。

また、本作では空中戦も取り入れられており、地上で戦い、空中でも戦い、また地上に戻るというように戦況が目まぐるしく変化し、これも戦闘のスピード感や爽快感をより強くしてくれる。

戦闘だけは、最後まで飽きずに遊べた。

確かに、オープンワールドRPGとしては、マップの大きやコンテンツの量など、『アサシンクリード オデッセイ』ほど巨大なゲームではないが、”オデッセイ”を含めた「アサシンクリード」の良いところを取り込んだゲームではあり、非常に完成度の高い一作に仕上がっている。

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パズルがクドく感じる

パズル(迷宮)は、どれもよく作り込まれている。

シンプルに大きな玉を転がして凹みに落とすものから、仕掛けを組み合わせたやや複雑なものまで、様々なパズルが用意されていて、あえてプレイしたくなるような良質なパズルが多い。

特に、本作は”パズルをクリアすること=主人公を強化すること”なので、パズルが面白いおかげで、主人公の能力を上げることが苦にならず、個人的には、チマチマと経験値を貯めていくことよりも楽しく感じた。

ただ、同じパズルでも、メインミッションに組み込まれたパズルはクドく感じた。

確かに、多種多様なパズルは用意されているが、何個も遊んでいると、さすがにパターンが分かってくる。なので、中盤を過ぎた辺りになると、パズルを解くというよりは、作業的に物体を押したり、引いたりして道を空けるだけになることが増えて来て、パズル自体に飽きてくる。

段々とパズルが作業っぽくなっていくのに、メインミッションの方では、最後の最後までそうしたパズルが当たり前のように登場する。そして、メインミッションのパズルは、ミニゲームとして遊ぶものと大差なく、それらが何個かセットになったようなもの。

マップ内にミニゲームとして用意されたパズルであれば、「少し飽きて来たので今は遊ばない」ということができるが、メインミッションではそれはできないので、本当はもう飽きているのに、一個ずつパズルをクリアしていかないといけないしんどさ・・・・があった。

後半は、とにかくパズルがクドかった。

私としては、メインミッションに関しては、パズルを統合して一つの大掛かりなものにするか、そもそもパズルはミニゲーム(任意)だけに限定して登場させないかして欲しかった。

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総評

本作は、非常に手堅く、安心して遊べるオープンワールドRPGだった。

近年の”オープンワールドRPG的なアサシンクリード”をベースにしつつ、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の特徴的な要素を取り入れている点が面白く、パズルのクドさはあっても、全体的に見ればBotW風味のコンパクトなオデッセイで、最後まで楽しく遊べた。

同時期に『サイバーパンク2077』や『アサシンクリード ヴァルハラ』などの大作が発売されたことで、それらの影に隠れてしまった感は否めないが、オープンワールドRPGが好きなら、そのまま素通りしてしまうのは惜しいと言える一作になっている。

個人的に『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』で初めてオープンワールドゲームに触れた人が、次のオープンワールドゲームとして遊ぶのに最適な一本だと思う。そういう意味では、Switch版があることは大きい。

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