原題 | Alan Wake |
対応機種 | PC,Xbox(互換) |
プレイ/クリア時間 | 10時間~ |
👍Good
- 現実味を覚えるゲーム世界
- 手堅いアクション
- 丁寧なローカライズ
👎Bad
- 反復的なゲーム内容
『アランウェイク』は、スティーブン・キングを始め、様々なホラー/スリラー作品に着想を得たストーリーや、拳銃と懐中電灯を手に戦うユニークな戦闘が特徴的なアクションゲーム。
また、本作は海外ドラマを意識した作品でもあり、「ここまでのアランウェイクは~」で始まる各エピソードを、まるで連続ドラマを見る感覚で遊んでいく。
評価
拳銃と懐中電灯を手に戦う
本作では、主に拳銃と懐中電灯を武器に”闇”と戦っていく。
やること自体は、バリアを剥がす=>攻撃するの繰り返しなのだけれど、懐中電灯を敵に照射して群れを分散させたり、足止めしたりする戦術性があり、これが結構面白い。
特に難易度ハード(PC版ノーマル)くらいで遊ぶと、アクションゲームにしては非力な主人公と敵との能力差を、戦術や周囲の環境を活用することで埋める重要性が増すので、より面白くなる。
加えて、難易度ハードくらいだと、”逃げるが勝ち”となる場面もそれなりにあり、主人公の少ないスタミナをやり繰りして戦闘を切り抜ける面白さも味わえる。
正直、難易度ノーマル(PC版イージー)では易しすぎるので、本作は難易度ハード(PC版ノーマル)からが本番と言える。
原稿は”面白い”
道中で回収できる「原稿」が面白い。
プレイ中に回収できる「原稿」には、ストーリーでは語られない心理描写や補足に加えて、アラン(主人公)自身も”予言の書”と言うように、これから起きることまで書いている。
「俺はチェーンソーを持った男に襲われた」とあれば、この先にそうした敵が待ち構えているということであり、それに向けて準備しながら遊んでいくことになる。
同時に、この先にどんな危険が待ち構えていても、小説家がそう書いた以上は抗えないという登場人物の理不尽さも味わえ、”小説家が書いた原稿に苦しめられる”登場人物としてのアランの心境を遊びながら擬似体験できる。
「原稿」はストーリーを補足するものであり、ゲーム側が用意した攻略情報でもあり、プレイヤーと主人公を繋げる一種の装置でもあり、本作ならではの面白いアイデアになっている。
欠点は反復的な内容
基本的に、最後まで同じことの繰り返しになっているので、ストーリーへの関心とは対照的に、ゲームへの関心は序盤をピークに失われていく。
敵との戦闘は、どれも懐中電灯を照射する=>バリアを剥がす=>撃つの繰り返しだし、ポルターガイスト現象にしても、飛んで来る物体に懐中電灯を照射するのみ。
また、中盤以降はアイテムが必要以上に手に入るので、リソース管理の面白さも無くなってしまう。
結局、プレイヤー側が強くなってしまうと、敵も脅威ではなく、行く手を阻む障害物のようになってしまうので、ホラーやスリラーとしての魅力も薄れる。
幸い、ストーリーは最後まで遊ぶ動機にはなるが。
総評
独自の表現手法を取り入れるRemedyらしい一作だった。
確かに反復的なゲーム内容ではあるけれど、カジュアルに楽しめる堅実なアクションと、数々のオカルト/スリラー作品に着想を得たストーリー、世界観は非常に魅力的。
ゲームでもあり、ドラマでもあり、小説でもあるという異色の作品になっており、他のアクションゲームではなかなか味わえない体験ができる作品に仕上がっている。
加えて、丁寧なローカライズも、このゲームの魅力の一つ。
初版:2018年4月30日 02:40
コメント
セールで買いました
この記事見てやるのが楽しみです
コメントありがとうございます
序盤から伏線が散りばめられているので二周も遊べますし、クリア後に
考察を読むのも面白いですよ!