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【評価/感想】順当進化の傑作/スプリンターセルブラックリスト【批評/レビュー】

ゲームレビュー
原題Splinter Cell Blacklist
機種PC,PlayStation 3,Xbox 360
発売日2013年8月20日

賛否両論だったリブート作『スプリンターセル コンヴィクション』の続編。

今作ではお馴染み「Third Echelon」の廃止に伴うストーリー設定の変更や、声優陣(英語版)の総入れ替えがあり、ストーリー的にはまたまたリブート作に近い内容になっており、その分だけシリーズ初心者向けと言えるだろう。

▼ストーリー▼

テロリストの奇襲により、アメリカ空軍基地に甚大な被害がもたらされた。

「エンジニア」と名乗るテロリスト集団が、アメリカ合衆国に対し、世界各国に駐留するアメリカ軍の即時撤退を要求。

それが行われない場合は、「ブラックリスト」というアメリカ全土に向けた大規模テロを実行すると予告した。

事態を重く見たアメリカ合衆国大統領は、対抗措置として「フォースエシュロン」を組織。リーダーに「サム・フィッシャー」を任命し、「ブラックリスト」の阻止を命じる。

ステルス航空機「パラディン」を拠点とし、サムはフォースエシュロンのメンバーとともに「ブラックリスト」を阻止すべく、行動を開始する。

公式サイト

▼Splinter Cell レビュー▼

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正当進化

新旧のファン双方が納得できる

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前作では大幅なゲームプレイの刷新が断行された。
その中でも、『24 -Twenty Four-』に強くインスパイアされたと思われる「攻撃的なステルスプレイ」は賛否両論で、”敵を排除する”ことを良しとするゲームデザインは、シリーズの中でも浮いた存在だった。

今作はそうした流れの中で発表され、事前情報を読んでも「やはり今回もアクション色が強いのか」と感じることが多かったのだが、実際は“シリーズで一番面白いSplinter Cell”と断言できるほどの一作になっている。

前作同様にライトユーザーを意識した内容ではあるが、その一方で硬派なステルスプレイにも光を当てている。まさに新旧双方のファンが納得できる内容に仕上がっているのだ。

「3つのプレイスタイル」がそれを可能に

すでに書いているように、前作は(ほぼ)アクション一辺倒で、ステルスゲームとしては物足りなかった。だが、過去作は過去作でステルス一辺倒ゆえに、熱心なファン以外は手を出しづらい作品でもあった。

「新旧のいいとこ取り」とも言えるが、今作では“3つのプレイスタイル”を導入することで、双方のファンが納得できる作品に仕上げている。

スタイル説明
ゴースト完全ステルス
アサルト徹底したアクション
パンサーステルスとアクションの融合

今作の場合、「ステルスゲームだからステルスに徹しろ」ではなく、あくまでも「それはプレイスタイルの一つ」と限定したことで、それ以外のプレイスタイルでも遊べる「余地」が生まれている。

この3つのプレイスタイルが、シリーズで最も多様性に満ちたゲームプレイを実現している。
具体的には、旧作のノリが好きな人は「ゴースト」でプレイし、前作のノリが好きな人は「パンサー」でプレイする。もっとカジュアルに遊びたい人は「アサルト」で特攻プレイするといったことができるようになっている。

このように今作は、“自分の好きなスプセルのスタイル”で進められる内容になっているので、新旧双方のファンが納得できる一作に仕上がっている。

多彩なロケーション、複数のルート

今回は世界を股に掛けたテロ事件が描かれるので、主にワシントン近郊を転々としていた前作よりもロケーションが多彩。
中東の某国から始まり、イギリスやアメリカなどを巡る。そして、それらは大手スタジオならではの手の込んだ演出とビジュアルをもって描かれ、ミッションは毎回新鮮な気持ちでプレイできる。

ほぼ進行ルートが固定されていた前作とは対照的に、今作では必ずと言っていいほど複数のルートが用意されており、プレイヤー自身がそれらを見つけて攻略に活用していく面白さがある。

さらに、旧作並に多彩なガジェットも登場。
偵察からテイクダウンまで出来る優秀な小型ドローンや、静かに敵が倒せるクロスボウは嬉しい新ガジェットになっており、これらを駆使して敵を翻弄していくのはただただ楽しい。

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欠点は2つ

唐突なFPSパートは不要

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マルチプレイの予習として用意されているFPSパートは、はっきり言って面白くない。
ここ以外は完成度の高いステルスプレイが楽しめるのだが、このパートだけは単なるFPSであり、前作のイラク編よりはマシだが不要には変わらない。

また、強制的な戦闘パートも不要に感じる。

誤操作が多い

これが最大の欠点かも知れない。

今作では同じボタンに複数のアクションが割り当てられており、”敵を担ぐつもりが目の前のドアを開けてしまう”ことがよく起きる。

些細なことだが、長くプレイしていると気になる。

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総評

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現時点ではシリーズで最も面白い一作。
旧スプセルにおける名作『Splinter Cell Chaos Theory』と、新スプセルである『Splinter Cell Conviction』のちょうど中間にあり、新旧のファン双方が納得できる一作になっている。

キャラクターの表情がマネキン状態なのは気になるが、それを除けば今作は続編が超えるべきハードルを一気に押し上げた傑作Splinter Cellだ。