【評価/感想】スプリンターセル コンヴィクション【批評/レビュー】

3.5
ステルスゲーム
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原題Splinter Cell Conviciton
対応機種PC,Xbox 360
開発元Ubisoft Montreal
カキヘイ
カキヘイ

良くも悪くも野心的な続編。
アクション系ステルスゲームとしては質の高い作品ではあるが、「スプセル」の一部としては違和感が残る一作。

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紹介

どんなゲーム?

アクション系ステルスゲーム
“ステルスゲームなのだから隠密行動すべき”というお約束を破り、積極的かつ静かに敵を倒していくことを良しとするデザインが取り入れられている点が特徴。

なお、シリーズとしては「リブート作」に近い。
後述するようにゲームプレイ的にもリセットされ、ストーリーもサムと一部キャラクター以外は新顔揃い。また、続編『スプリンターセル ブラックリスト』でも今作の作風/設定が引き継がれている。

コンビクションのストーリー

愛娘サラを交通事故で亡くしたサム・フィッシャー。

失意の日々を送っていた彼だったが、ある時”娘の死の真相を知る者がマルタ島にいる”という情報を入手する。藁にもすがる思いでサムはその男、アンドリー・コビンのもとを訪れるのだが、それは同時に巨大な陰謀に足を踏み入れることを意味していた。

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評価

【Pros】アクション型ステルスゲーム

過去作とは多くの点が異なる。
ゲームの冒頭、語り部であるコステは「あんたらの知るサムは死んだ」と発言するが、その通り、私たちの知るサム・フィッシャー、スプリンターセルは死んでしまった。

まず、プレイ内容は一気にアクションゲーム化が進んだ。
これまでのスプリンターセルと言えば、暗闇をヒソヒソと進みながらゴールを目指す硬派なステルスゲームだったが、今作は”暗闇を利用”して敵を倒してくアクション型ステルスゲームに変貌しており、プレイ内容は様変わりしている。

過去作との比較

まず、アクションゲーム化に合わせて主人公サム・フィッシャーが超人化。

アクションの半自動化と操作性の見直しによって個々のアクションの機能性が増しており、これまでと同じアクションでも、使い勝手と強さが桁違いに向上している。

それ以外にも、”タグ付けした複数の敵を瞬殺できる”【Mark & Execute】や、”一撃で敵を落とせる”【テイクダウン】なども追加されており、戦闘面の強化が特に目立つ。

  • 今作は戦闘面の強化が著しい

よって、今作では“まるでジェームズ・ボンドやジャック・バウアーのように振る舞うことが可能”になっており、スパイ映画さながらのゲームプレイが難しくない操作で楽しめる中身となっている。

  • アクションとステルスの割合は半々。
  • ステルスプレイ自体もカジュアル化。
    • トライ・アンド・エラー要素は薄い。
    • 仮に発見されても十分に反撃できるサムの強さ。

ただし、上記のような特徴を持つのでシリーズファンにとっては違和感が残る続編ではある。

【Pros】日常に潜むスリル

これまでの「スプリンターセル」は、言わば非日常的な空間でのお話が主だった。

具体的には、主人公サム・フィッシャーが世界を股にかけ、危険なテロから人々を救うというお決まりの展開があり、エリア自体も紛争地や反政府ゲリラのキャンプなどであり、一般人には馴染みのない場所が主だった。

その点、今作では”日常に潜むスリル”が強調されている。
具体的には、冒頭のミッション「コビンの屋敷」に代表される、サムが一般人に紛れて屋敷に近づく的な内容のミッションが多く、「壁を一枚隔てた向こう側では一般人が日常生活を営んでいる」事実そのものがスリルに感じるのだ。

“日常に潜むスリル”は、今作特有のプレイ感覚。
テロリストや反政府ゲリラを追っていた過去作には無いものであり、ユニークな点である。

一貫したビジュアル

まず目に付くのは個性的なビジュアルだろう。

サムの状態をカラー/モノクロで表現したり、サムが最後に視認された場所を幻影として表現する演出手法は、ゲーム的なインターフェイスに頼らない魅せ方であり、プレイに上手く馴染んでいる。

また、目的地や台詞の一部を壁に投影する演出は特に良かった。
次々と壁に投影される文字でサムの怒りを表現するシーンは非常に見応えがあり、声に出す以上に迫るものを感じた。

【Cons(欠点)】スプセルではない

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“過去作の遊び方”が切り捨てられている。

要するに、”スプリンターセルをスプリンターセルたらしめる”要素は大半が姿を消しており、それらに思い入れがあるプレイヤーほど不満は大きいはず。

また、一部に戦闘のみのミッションが存在するなど、全体的にこれまでとは作風の異なる「スプリンターセル」になっており、シリーズファンほど違和感を覚える作風である。

過去作のレビューを読む

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総評

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やり方はともかく、「スプリンターセル」の”現代化”には成功している。

続編『スプリンターセル ブラックリスト』のベースになった作品ということで、今作の果たした役割は大きく、軌道修正された続編が存在する今から見れば、決して悪い作品ではない。

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▼スプセル シリーズの感想▼

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