【評価/感想】スプリンターセル コンヴィクション【批評/レビュー】

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原題Splinter Cell Conviciton
対応機種PC,PlayStation 3,Xbox 360
発売日2010年4月13日
開発元Ubisoft Montreal
備考公式サイト

スプリンターセルをリセットした一作。
旧態依然とした過去作の流れから脱却し、シリーズのリセットを計った新生スプリンターセルの一作目になっており、“ステルスとアクションの融合”を合言葉にこれまでとは全く異なるゲーム体験を生み出している。

▼ストーリー▼

▼過去作レビュー▼

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新装開店

アクション型ステルスゲーム

過去作とは多くの点が異なる。
ゲームの冒頭、語り部であるコステは「あんたらの知るサムは死んだ」と発言するが、その通り、私たちの知るサム・フィッシャー、スプリンターセルは死んでしまった。

まず、プレイ内容は一気にアクションゲーム化が進んだ。
これまでのスプリンターセルと言えば、暗闇をヒソヒソと進みながらゴールを目指す硬派なステルスゲームだったが、今作は”暗闇を利用”して敵を倒してくアクション型ステルスゲームに変貌しており、プレイ内容は様変わりしている。

超人化したサム

アクションゲーム化に合わせて、主人公サム・フィッシャーも超人化。
多くのアクションは引き続き登場したものだが、半自動化や操作性の見直しによってそれらは強力なアクションとなり、それ以外にも「Mark & Execute」と呼ばれる必殺技が新たに追加されており、サムの戦闘能力の向上は著しい。

ゆえに遊びやすい面

  • アクションとステルスの割合は半々。
  • ステルスプレイ自体もカジュアル化。
    • トライ・アンド・エラー要素は薄い。
    • 仮に発見されても十分に反撃できるサムの強さ。

これらによって、今作はステルスゲーム初心者にも易しい作品である。
気分はまさにジャック・バウアーやジェームズ・ボンドであり、難しくない操作でそれらしく振る舞える良さが、何よりの魅力である。

ただし、シリーズファンにとっては違和感が残る内容ではある。

日常に潜むスリル

これまでのスプリンターセルは、言わば非日常的な空間でのお話が主だった。
具体的には、主人公サム・フィッシャーが世界を股にかけ、危険なテロから人々を救うというお決まりの展開があり、エリア自体も紛争地や反政府ゲリラのキャンプなどであり、一般人には馴染みのない場所が主だった。

その点、今作では”日常に潜むスリル”が強調されている。
具体的には、冒頭のミッション「コビンの屋敷」に代表される、サムが一般人に紛れて屋敷に近づく的な内容のミッションが多く、「壁を一枚隔てた向こう側では一般人が日常生活を営んでいる」事実そのものがスリルに感じるのだ。

“日常に潜むスリル”は、今作特有のプレイ感覚。
テロリストや反政府ゲリラを追っていた過去作には無いものであり、ユニークな点である。

一貫したビジュアル

まず目を見張るのは個性的なビジュアルだろう。
サムの状態をカラー/モノクロで表現したり、サムが最後に視認された場所を幻影として表現する演出手法は、ゲーム的なインターフェイスに頼らない魅せ方であり、プレイに上手く馴染んでいる。

また、目的地や台詞の一部を壁に投影する演出は特に良かった。
次々と壁に投影される文字でサムの怒りを表現するシーンは非常に見応えがあり、声に出す以上に迫るものを感じた。

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欠点、スプセルではない

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“過去作の遊び方”は切り捨てられている。
要するに”スプリンターセルをスプリンターセルたらしめる”要素は大半が欠落しており、それらに思い入れがあるプレイヤーほど不満は大きいはずだ。

また、一部には強制的な戦闘や戦闘のみのミッションが存在する。

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総評

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やり方はともかく、スプリンターセルを”現代化”した点は評価できる。
続編『スプリンターセル ブラックリスト』のベースになった作品ということで、今作の果たした役割は大きく、軌道修正された続編が存在する今から見れば、シリーズの異端児ではあるが決して悪い作品ではない。