【評価・感想】『スプリンターセル コンヴィクション』レビュー

4.0
ゲームレビュー
ゲームレビュー
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原題Tom Clancy’s Splinter Cell Conviction
対応機種PC,Xbox(互換)
プレイ時間7時間~
ストーリー娘の事件を捜査していたサム・フィッシャーは、かつて所属したサード・エシュロンも関与する巨大な陰謀に巻き込まれていく。

今作は、「スプリンターセル」シリーズの六作目。

再プレイしたので、レビューを書き直し、再公開しました

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著者情報
Kakihey

2014年末より当サイト「Kakihey.com」を運営中しています。現在までに260本以上のゲームレビューを公開しています。基本的にPCでゲームを遊んでいます。

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評価

“攻撃型”ステルスアクションに

今作は、ステルスゲームというよりは、“最大4人まで瞬殺できる特殊能力を使い、いかに効率的にエリアを制圧していくかを追求する”アクションゲームに近い。

今作には、”マーク&アクション(Mark and Execute)”と呼ばれる特殊能力が存在する。

サムが敵を近接攻撃で倒すと、”マーク&アクション”が実行可能になるので、あとは射程圏内の敵にマークを付け(最大4人)、”マーク&アクション”を実行すると、マークした敵を銃で瞬殺できる。

基本的に、どのエリアも「マーク&アクションでやっちゃってください」と言わんばかりに敵が配置されているので、「目の前の敵は自分で倒して、残りはマーク&アクションで倒そう」「先に三人をマーク&アクションで倒して、奥の一人は自分で倒そう」というように、自ずと”マーク&アクション”ありきで攻略法を練り、実行していくことになる。

これまでの「スプリンターセル」は、「敵に察知されないように」「敵に危害を加えないように」がお約束で、そのために隠密行動が不可欠だったが、「敵を倒してエリアを制圧する」ことが目的の今作では、敵を積極的に倒していくことが求められ、それを推奨するデザインになっている。

お馴染みのステルス要素も、今回は敵を倒すために活用するもの。

「無防備な敵に襲いかかる」「暗闇に紛れながら敵を狩っていく」というように、ステルスも敵を倒すためのツールになっており、アクションの幅を広げるためにあると言って良い。これまでは、ステルスプレイの幅を広げるためにアクションがあったが、今回は二つの役割が入れ替わっている。

  • マーク&アクションに特化したアクションゲーム
  • ステルス要素は薄くなり、アクションの幅を広げるサブ要素に

正直、今作は”スプリンターセルではない”。

これまでの「スプリンターセル」とは対極にある作品であり、プレイ面に限って言えば、「スプリンターセル」の一つではなく、別のタイトルとして遊んだ方が違和感なく楽しめるくらい別ゲーだ。

しかし、別ゲーと割り切ればかなり面白いゲームではある。

一回の”マーク&アクション”で「いかに効率的にエリアを制圧するか」を考えるのは、意外と戦術的な面白さがあるし、すべてが上手く行った時は、(特に難しいことはしていないのに)やけに達成感がある。逆に失敗した時は、そこからステルスを生かしたゲリラ戦に持ち込むのもまた面白い。

確かに、今作にはこれまで・・・・のようなステルスゲーム的な面白さは全くない。

ただ、一方で、ステルスを活用し、敵を殲滅していく攻撃型ステルスアクションが上手くハマっており、そのアグレッシブなプレイスタイルは、プレイヤーを最後まで引っ張ってくれるくらいには斬新で面白く、かつサム・フィッシャーの”怒り”が根底にあるストーリーともよく合っている。

でも、これはスプリンターセルなのか?

先ほどと繰り返しになるが、これまでの「スプリンターセル」とは別物に近く、別ゲーと割り切って遊んだ方が良い。

  • エリアの構造がステルス向きではない
  • 倒した敵を運ぶ、口笛で誘導する等ができない

厳密に言えば、ステルスプレイ(非殺傷/ステルス維持)は出来ないこともないのだが、アクションゲームを無理やりステルスプレイで遊んでいるようなもので、ある種の縛りプレイに近く、本来の遊び方ではないと感じた。

ただ、ストーリーは「スプリンターセル」。

元々、作品ごとのストーリーは独立していたが、今作は”長年尽くしてきた組織と対峙する”というストーリーなので、一作目にあたる『スプリンターセル』から遊んでいると、よりサムの心境を理解できるので、このシリーズでは珍しく、続きもの感がある(新規プレイヤーでも問題なく、ストーリーは理解できる)。

アートデザインが最高

  • 主人公の心境や情景が壁に投影される
  • 目的地を示すテキストが壁に投影される
  • 暗闇に入る(隠れた状態になる)とモノクロになる

ゲームっぽいHUDを画面上から取り除き、それらをゲーム内の環境に溶け込ませる形で表現している。なので、ほぼHUDレスだけれど、HUDレスゆえのストレスを覚えることがなく、高い没入感を維持したままゲームが楽しめる。

また、基本的にシームレスにプレイパートとムービーを行き来し、一部ワンカット風の演出もあるなど、そうした面でも、プレイヤーの意識を離さない工夫がなされており、抜かりがない。

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総評

一つのステルスアクションゲームとして見れば、傑作。

もはや、サム・フィッシャーというよりは、ジャック・バウアーやブライアン・ミルズ、ジョン・ウィックを操作しているのに近いのだけれど、そういうゲームだと割り切って遊べば、今作は、彼らがやっていることをそのままゲームとして遊べる作品で、その面では、非常に完成された一作になっている。

ただ、「スプリンターセル」として遊ぶとガッカリさせられるところが多く、また、今作が初めての「スプリンターセル」だと、シリーズに対する誤解を生みそうなところがあり、そこは注意したい。

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2017年1月29日 2:40 AM

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