【評価/感想】欠点も多い大作/フォールアウト 4【批評/レビュー】

ゲームレビュー
原題Fallout 4
対応機種PC,PS4,Xbox One
発売日2015年11月10日
開発元Bethesda Game Studios
備考公式サイト

2008年を代表する一作である『フォールアウト3』の続編。
2010年発売の外伝作『フォールアウト ニューベガス』とは異なり、3の開発元である「 Bethesda Game Studios」による一作である。

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改善・追加された2点

FPS/TPSとして楽しめる

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今作の開発を指揮したTodd Howard氏も、「今風のシューティングゲームに感じるはず(it does feel like a modern shooter)」と述べているように、特にF/TPS面では目に見えて進化している。

その背景には『DOOM』や『RAGE』で知られるid Softwareの開発参加があり、今作のプレイ面には彼らのノウハウが惜しみなく投入されているという。

id Softwareは私たちの会社の一員です。
なので、一番最初にしたことは彼らに開発参加を促すことでした。

“よし、僕たちはこれをイチから作り直すので助言して欲しい”ってね。

GameSpot

前作『フォールアウト3』では、”まるでオモチャの銃で撃ち合っている”感覚さえ覚えたが、今作では一般的なFPSの基本動作が押さえられており、銃声、リコイルや敵のリアクションが雲泥の差。

また、AIも進化している。
今作では敵(人間)が当たり前のようにカバーを多用し、ミュータントはより動物らしく振る舞うので、銃撃戦抜きでも戦闘自体は面白くなっている。

シームレス化

  • 小さな建物(例:民家)
    • ロード画面なし
  • 大きな建物(例:工場)
    • ロード画面あり

確かに、マップの”完全なシームレス化”にはまだ程遠い。
しかし、3と比べればロード画面は大幅に減少し、”出入りにロード画面が入る”大きな建物でも、内部の出入りはシームレス化されており、敵のインベントリもシームレスに表示される。

プレイ面と強化と修正によって、今作は進歩が著しい。
一度でも今作をプレイすれば、前作をプレイすることが難しくなるほど。

中毒性の高い拠点開発

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今作は「復興」が一つのテーマになっており、その関係で【拠点開発】なるものが存在する。

単に建築することが楽しい

何よりも、『マインクラフト』的な建築が楽しい。
今作では、プレイヤー自身が前作で言う【メガトン】や【リベット・シティ】に匹敵する街を作り上げられるが、それを可能にするほど建築の自由度が高いのだ。

今風の商業施設を作ることも、Sci-Fi感溢れるユニークな住居を作ることもでき、その”無限の広がり”を感じさせる建築にハマると、時間を忘れて熱中してしまう。

その先にはコミュニティの発展も

また、単に建築だけではなく、その先にはコミュニティの発展がある。
拠点に相応しい”荒れ地”を見つけ、そこに小さな集落を作り、付近の入植者を勧誘して人集め。その後は、食料やアイテムを生産して少しずつ大きくしていく。

建築における自由度も然ることながら、コミュニティの発展も面白い。
破壊することが主だったゲームプレイに、“創造する楽しさ”を持ち込んでおり、よりゲーム世界に深く関与できる。

タワーディフェンス的な側面も

今作の【拠点開発】にはタワーディフェンス的な側面もある。
というのも、定期的にレイダーやミュータントが拠点を襲撃するからであり、プレイヤーはミニガンやミサイル タレットを設置して自衛しないといけない。

拠点毎の襲撃対策を紹介した記事にもあるように、拠点を建築する際は、「どこにタレットを設置するのが効果的か」と考えさせられ、その部分はタワーディフェンス的で面白い。

スクラップ集めにも意味が生まれる

今作では大半のアイテムを建築資材に転用できる。
なので、これまではただのゴミだったジャンク品に価値が生まれており、エリアを探索する楽しみが増している。

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気になる3点

狭い範囲でのロールプレイング

▼過去作との違い▼

  • 主人公にボイス(男女一人ずつ)が用意されている。
  • より、キャラクター性が強くなっている。

まず、上記2点は前作『フォールアウト3』の方向性を考えれば”順当な進化”とも言える。
なぜなら、前作の時点で主人公には強いキャラクター性があり、物語主導型のFalloutとも言える内容だったからだ。

ただ、それにしても今作は「キャラクター性が強すぎる」と感じる。
特に主人公は”中年の子持ちの親(父親もしくは母親)”という設定は強烈であり、おまけに今回は声まで付いているので、非常に狭い範囲でのキャラメイク、ロールプレイングを強いられる。

私としては『フォールアウト ニューベガス』のように、”背景がほぼ白紙”の主人公を自分色に染めていくタイプの作品が好みだ。

選択する意味が薄い

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前作『フォールアウト3』と比べても、選択する意味が薄い。
一部メインミッションでは、結局「はい」と返事するまでクエストが進まないことがあり、“脚本家が引いた線の上を進むだけ”と感じる瞬間が多々ある。

仮に結末は同じでも、そこへ至る道は数通り存在することが大切。
理想的なのは、『ウィッチャー3』や『デウスエクス』のように”選択と結果”に重きが置かれていることだが、今作にはそこまでの柔軟性はなく、一本道的なストーリーの進行と、それに付随する無意味な選択の連続は、はっきり言って期待外れ。

また、今作の新たなダイアログ画面も不親切。
今作ではダイアログ画面が、”複数の短いセリフから選ぶ”方式に変更されているが、選択とその結果が合致しないことがあり、思いもよらない展開に発展することがあるのだ。

PCユーザーであれば、「Full Dialogue Interface」のインストールは必須だろう。
同Modは、ダイアログ画面を旧式使用に変更してくれる。

“悪い意味”で止め時がない

今作では、クエストが矢継ぎ早に開始されることがある。
リニアな物語主導型ゲームならいざしらず、今作のようなオープンワールドゲームでは”なかなかクエストから抜けられない”状態を生んでしまっており、悪い意味でやめ時がない。

私としてはクエストの開始と終了は明確に区切って欲しい。
メインクエスト以外にも、プレイしたいコンテンツは山ほど存在するのだから。

3と比べてマップが寂しい

ダイアモンド・シティを除けば、それ以外は”大きめの集落”が点在しているだけであり、マップサイズの割にはとても寂しい。

ただ、これは【拠点開発】とのバーターであり、今作では”プレイヤー自身が街を作る”ことを前提にしているので、ゲーム側が用意した街が少ないという側面はある。
実際、前作『フォールアウト3』に登場したメガトン規模の街を自分で作ることは可能だ。

言い換えれば、”無ければ自分で作る”プレイヤーにとっては理想の地だが、逆に“用意されたマップを探索したい”プレイヤーにとっては、やや物足りなさを覚えるマップなのだ。

なお、上の画像は13個のModとENBを『フォールアウト3』に適用した自作リマスターのスクショになる。

プレイ面も3の方がインパクトあり

基本的には、前作『フォールアウト3』の拡張版的な続編。
やっていること自体は前作とほとんど変わらず、全体的に”冒険はせず、前作の各要素を更に磨き上げることに注力した”続編という印象。

「1作目*1にして傑作が生まれたぞ」的な前作と比べれば、今作のインパクトは薄い。

*1 Bethesdaによる1作目という意味。

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総評、一歩進んで二歩下がる

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すでにあった要素はより洗練され、新要素は一部を除いてイマイチな続編。

確かに全体的な作り込みは流石であり、安心して何十時間も投入できる一作ではあるのだが、新要素の多くが不発気味であり、次回作以降が少し不安になる続編でもある。

なお、当ブログでは「オススメのSteamゲーム」も紹介している。
この記事では『フォールアウト4』以外にも、数多くのオープンワールドゲームを紹介している。

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