原題 | Deus Ex: Human Revolution |
対応機種 | PC,PS3,Xbox 360 |
プレイ/クリア時間 | 25時間~ |
👍Good
- 自由度の高いゲームプレイ
- 自由に探索できるディストピアな世界
- プレイヤーの選択によって分岐するストーリー
👎Bad
- ボス戦
紹介
どんなゲーム?
ざっくり言えば、自由度の高いRPG。
- 各々のプレイスタイルに合わせて遊べる
- 「選択」によって分岐していくストーリー
- ディストピアな近未来を舞台したオープンワールド
などが特徴として挙げられる作品。
デウスエクスのストーリー
人体改造「オーグ化」が一般に浸透しつつあった2027年。
主人公・ジェンセンは、デトロイトの巨大企業サリフ・インダストリーズで警備を担当していたが、ある日、オーグのテロ集団の襲撃を受ける。
それにより、ジェンセンは瀕死の重症を負う。
しかし、ジェンセンは最高レベルのオーグ化処置のおかげで奇跡的に一命を取り留めることができ、単身で今回の事件の捜査を始める。
Director’s Cutとは?
「Director’s Cut」はいわゆる完全版。
有料DLC「The Missing Link」が本編に組み込まれ、ゲームシステムにも改善が施されている点が特徴であり、オリジナル版と入れ替わる形で現在は販売中。
日本語版の有無
残念ながら「Director’s Cut」は海外版のみ。
PC版も日本語化Modはなく、現状ではこのバージョンを日本語でプレイする術はない。
評価
【Pros】Deus Exを上手にモダン化
今作は2000年に発売された『デウスエクス(1)』のリブート作品。
- 近未来のディストピアな世界
- 自由度の高いゲームプレイ
- プレイヤーの選択によって分岐するストーリー
などの特徴はそのままに、難易度の調整や、カバーシステムなどのトレンド要素を積極的に採用することでプレイのハードルをグッと下げることに成功している。
オリジナル版の良さを損なうことなく、ゲーム自体をバージョンアップしており、新規ファンも、これまでのファンも納得できるリブート作になっている。
【Pros】自由度の高いゲームプレイ
「デウスエクス」シリーズは、各々のプレイスタイルに合わせて遊べる作風になっており、それはリブート作である今作も同様。
コンテナを積み上げて高いフェンスを飛び越えたり、隠しルートを見つけてショートカットしたり、監視システムをハックして楽に突破したりできる。
さらに、“出来ること”は主人公をスキル強化することで増えていく。
例えば、【感情知性エンハンサー】をアンロックすれば話術を用いてスマートに攻略できるようになるし、ハッキング能力を強化すればより多くの監視システムをハックできるようになる。
ちなみに、取得したスキルによってプレイ内容は大きく左右されるので、スキルの取捨選択は常に悩ましい。

カバー時は三人称視点に切り替わるので状況を把握することが容易。
また、戦闘シーンでも自由度の高さは健在。
今作では─
- 敵をなぎ倒していくアクション重視のプレイ
- 気づかれずに攻略するステルス重視のプレイ
- 手は汚さないハッキング重視のプレイ
という3つのプレイスタイルが用意されており、それらを臨機応変に使い分けてプレイすることができる。
具体的には、アクション重視であれば銃や爆発物を使い倒して遊び、ステルス重視であれば通気口や物陰を活用して静かに進み、ハッキング重視であればシステムをハックして間接的に敵を倒しながら遊ぶ。
もちろん、この3つを組み合わせたハイブリッドなプレイスタイルも可能。
基本的に、今作でもプレイヤーが”こう遊びたい”と思ったことはほぼ100%受け止めてくれるので、それぞれが思い思いの遊び方でプレイできる作品になっている。
【Cons(欠点)】プレイヤーの遊び方を縛る時がある
まず、ボス戦。
ボス戦はどれも強制的な戦闘イベントになっており、銃や爆発物で戦うことを余儀なくされる”自由度とは無縁の内容”になっている。
『デウスエクス(1)』では相手がボスであっても”倒さない”という選択肢が用意されていたので、余計に窮屈な印象を受ける。
次に経験値の取得方法。
今作ではロックされたドアやPCをハッキングしたり、敵を倒すことで経験値が得られるので、エリア内の装置をハッキングして回ったり、エリアを逆走して一度スルーした敵を倒しに行くことになりがち。
経験値システムに遊ばされることが割りと多い。
総評
非常に完成度の高いRPGであり、ほぼ満点に近いリブート作品。
プレイヤーの意思を尊重するゲームプレイや、多層的なゲームデザインは見事に「復刻」されており、その一方で三人称視点と多彩なスキルツリーの導入など、モダンなアレンジも加えられている。
単なるグラフィックの更新ではなく、昨今のトレンドにも敏感な素晴らしい復活作だ。
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