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アクションゲームではなく、プレイできる映画【評価/感想】The Order:1886(ジ・オーダー1886)【批評/レビュー】

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シューティングゲーム

PS4初期に発売された大作ゲーム。
混沌とした”もうひとつ”の産業革命時代のロンドンを舞台に【騎士団(オーダー)】の裏切りと復讐のストーリーを描く、スチームパンク系アクションゲーム。

▼ストーリー▼

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Pros

硬派なシューティング

ユニーク銃にも注目

本作は『ギアーズ・オブ・ウォー』に代表されるカバー型シューター。
これに関しては「迫力ある銃声」や「ヒット感覚」がよく、オーソドックスではあるけれども作品を台無しにするような欠点は見当たらない。良く言えば手堅い作り、悪く言えば一切冒険していない。

  • オーソドックスなカバー型シューター

さて、難易度としてはやや難しい。
大抵の戦闘パートは楽に突破できるものの、定期的に登場する「ショットガン兵」や「グレネード兵」がピリッとした存在になっており、彼らに関しては臨機応変な対応が求められるのでやや難しい部類に入る。

  • 難易度はやや難しい

ただし、難易度の強弱の付け方はまだまだ改善の余地がある。
特に「ショットガン兵」や「グレネード兵」は俊敏かつ攻撃力も高いので理不尽な存在になっている時が多く、私としては”たまに登場する重装備でノソノソ動く中ボス”くらいの扱いでも良かったのでは?と感じる。

敵兵の種類特徴
ショットガン兵一発受けるとノックバックする(後ろに倒れ込む)
↑を立て続けに受けると死亡
グレネード兵ローリングでグレネードを回避する

瀕死状態は無意味

X連打で瀕死状態から復活できる。

本作には体力が尽きた際に「瀕死状態」が存在する。
その間に【聖水(ブラックウォーター)】を飲めば復活できる仕組みになっており、一見すればストーリー上の要素をゲームプレイにも持ち込む良いアイデアに思える。

  • 倒される前に「瀕死状態」が存在する
  • その間に【聖水】を飲めば復活できる

ただ、この要素はあまり活かされていない。
というのも、「瀕死状態」の時は操作不能(=敵に反撃できない)なので復活できる確率は半々くらいであり、多くの場合は「死を待つのみ」となっているからだ。

大抵の場合、敵に倒されるのは戦闘中。
にも関わらず、一切の反撃をできなくした判断には疑問が残る。

今でも美しいゲーム世界

映像美は今でも十分に通用するレベル。
映画的な作風を下支えするグラフィックは未だに目を見張る美しさを誇り、キャラクターモデルも、カットシーン(ムービー)に説得力を持たせるには十分すぎる仕上がりとなっている。

また、1886年のロンドンも美しい仕上がり。
本作のロンドンには、産業革命によって飛躍的な発展を遂げたリアルなロンドンと、”独自の発展”を遂げたスチームパンクなロンドンの二つが共存しており、本物とフィクションの歴史が幾重にも折り重なっている。

  • 未だに目を見張るビジュアル
  • スチームパンクな1886年のロンドン

この両輪で描かれるゲーム世界はユニークで美しい。
強固な土台があるからこそ、”数世紀も生きながらえる”騎士たちが織りなす裏切りと復讐のストーリーが活きて来る。

プレイとムービーはシームレス

実はこれもプレイ画面。

徹底したシームレス化は没入感を高める。
本作はプレイパートとカットシーンの境界線がほぼ無く、ロード画面を見て現実世界に引き戻されることがない。

また、ほぼ完全にHUDレス化*されている。
なので、プレイパートもまるでカットシーンの一部に感じるほど画として美しく、『ヘビーレイン』とは違う形の「プレイする映画」である。

*体力ゲージやミニマップなどが存在しない

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プレイする映画

プレイパートは演出の一部

カットシーンの延長線上でプレイしている感覚。

先にゲームがあり、その後にカットシーンがある一般的なアクションゲーム
先にカットシーンがあり、その後にゲームがある本作

良くも悪くも「プレイできる(する)映画」に近い。
なので、プレイパートにしても「歩く」「走る」「見る」などの演出前提のものが多くを占めており、銃撃戦はその合間に存在する程度。また、原則として”脇道に逸れる”ことは許されず、極めて1本道的なミッション構造にもなっている。

要するにプレイパートでは演者に徹し、カットシーンでは観客になる。

  • 演出重視の1本道的なゲーム
    ※プレイできる映画

この辺りは好みの分かれる部分。
前述の通り、ゲーム世界やカットシーンは一流なので「プレイできるスチームパンクな映画」と割り切れる場合は私のように満足できるはず。逆に、アクション要素を求める場合は肩透かしを食う可能性が高い。

「遊べる映画」くらいの感覚で購入すれば期待は裏切られないはず。

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Cons

面白味に欠けるステルスパート

ステルスパートでもHUDレス。

ステルスパートは出来が悪い。
HUDレスなのでミニマップやマーカーはなく、プレイヤーは”目視で敵を確認する”必要がある。にも関わらず、発見される=>リスタートなので些細なミスがやり直しに繋がってしまう。

  • 些細なミスがやり直しに繋がる

あと、このパートで使用できる「ステルス キル」が扱い難い。
一般的なステルスゲームでは”確実に決められる”時だけ発動可能なので失敗することはないのだが、本作の場合は”タイミング系QTE”になっているので無駄に難しい。

レターボックス(上下の黒帯)はやっぱり邪魔

画面上下の黒帯は画像編集で後付したわけではない。

本作は強制的に【レターボックス(黒帯)】が表示される。
ただでさえ、画面の半分を操作キャラクターが覆っているのにさらに視野が狭くなる。

特にステルスパートでは、通常時よりもカメラがキャラクターに寄る。
その上に【レターボックス】まで表示されるので遊びにくく、窮屈なプレイを強いられる。

  • 黒帯は特にステルスパートでは邪魔な存在

さらに、一部の銃撃戦においても黒帯は邪魔。
大半の銃撃戦は”正面の敵との撃ち合い”なので意外にも黒帯が邪魔になることは無い。だが、終盤は狭いエリア内かつ敵が積極的に側面からも攻めて来ることがあるので、その際は”狭い視野に加えて存在する”黒帯がこの上なく邪魔に感じる。

  • 狭い視野+黒帯は視認性に欠ける

結局、【レターボックス(黒帯)】は映像美とのバーター。
確かに、グラフィック自体は今でも十分に見れるレベルだが、ゲームプレイを犠牲にしてまでそれを実現すべきだったのかは疑問。

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総評

主人公ガラハッド卿。

本作は「プレイできる(する)映画」。
ゲームプレイは”カットシーンの延長線上に存在するもの”という扱いであり、「アクションゲーム」というよりも”アクション要素を持つシネマティック・ムービー”として捉えた方が良い。

  • アクション要素を持つシネマティック・ムービー

このように割り切れば満足できるはず。
(続編ありきではあるが)ストーリーはよく練られているし、世界観や演出も上等で一流のSF映画を見ている気分にさせてくれる。幸い、作品を台無しにする欠点も見当たらない。

本作は「アクションゲーム」という先入観を捨てれば楽しめる、シネマティック系アクションゲームの良作である。

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