【評価・感想】『グランド・セフト・オート バイスシティ/GTA VC』レビュー

オープンワールドゲーム
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原題Grand Theft Auto Vice City
対応機種PC,PS2 etc
プレイ時間19時間~
ストーリー15年の刑期を勤め上げ、出所したトミー・ベルセッティ。しかし、彼が忠誠を誓った組織はトミーを邪魔者として扱い、彼をバイスシティへと追いやってしまう。トミーはバイスシティで再起すべく、裏社会で大暴れする。

今作は、前作『グランド・セフト・オートIII』の翌年に発売された続編。

開発期間が1年未満ということで、ベースは前作を改良したものになっているが、新たな舞台として「バイスシティ」を用意し、追加要素もいくつか取り入れられるなど、”IIIのフルカスタマイズ版”とも言える一作になっている。

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評価

GTA3の強化版

今作は、前作『グランド・セフト・オートIII』をベースにしながらも、コンテンツの多様さと物量をもって、前作の高いハードルに挑んだ続編になっている。

まず、ミッションが一気に多様化した。

ミッションは前作のような淡々とタスクをこなしていくものは減り、その代わりに、ヘリで敵を強襲したり、屋敷に押し入ったりするなどの演出重視なものが増えている。

今作が80年代の映画(ドラマ)に影響を受けていることもあってか、派手さを全面に押し出したミッションが多く、とにかく銃撃戦やら爆発やらカーチェイスやらが目白押しで、まさにアクション映画のワンシーンをプレイしているよう。

また、サイドミッションも充実しており、大物政治家の不倫現場を盗撮したり、映画のビラを飛行機でバラ撒いたりするユニークなものを中心に、”殺る、殺られるのメインミッションと上手く差別化した”ミッションが用意されている。

確かに、今作は演出ありきのミッション進行なので、前作のような攻略法を練る面白さは薄れてしまったが、どのミッションも舞台設定や演出が長けており、アトラクション型のアクションゲームとして遊んでいて楽しい。

次に新しいコンテンツは、「不動産」が初登場。

舞台である「バイスシティ」には、購入できる物件がいくつもあり、稼いだカネでそれらを購入できる。ナイトクラブや映画スタジオなどのビジネス物件を購入すれば、定期的に「上がり」を回収できる。また、住居も購入でき、購入すればそこがセーブポイントとなる。

「不動産」は、ミッションの合間に遊ぶ軽い経営シムとして面白く、かつ”様々な物件を押さえて帝国を築いていく”様が、主人公の成り上がりのストーリーとも上手くリンクしており、二つの面で面白い要素になっている。

「不動産」以外では、主人公の服装を変更できるようになったり、バイクや飛行機などにも乗れるようになったりしていて、ゲームの幅が広がっている。当時は飛行機やヘリに乗れること自体がかなり新鮮だった。

ベースは明らかに前作ではあるけれど、コンテンツの多様化と物量作戦で見事に押し切っており、前作を踏まえた上で、新しい「グランド・セフト・オート」を作り上げている。

主人公が喋りまくる&主人公になり切るゲーム

前作『グランド・セフト・オートIII』の主人公は無名(SAで判明)で、無口だったけれど、今作の主人公にはトミー・ベルセッティという名前があり、その声はレイ・リオッタが吹き込んでいる。

トミーはカットシーンではもちろん、車をぶつけた時などにも悪態を付くなど、とにかく自己主張をしまくるので、前作の主人公と比べるとキャラクター性が強烈で、モニターの中には、トミーという人物がはっきりと存在している。

このように主人公が喋るようになったことで、他の登場人物との掛け合いが生まれ、主人公自身のキャラクターも掘り下げられるようになり、ストーリーの幅が格段に広がっている。

ゲームを終えた時に、一本の犯罪映画を観たような満足感が得られたのは、主人公のキャラクターが確立され、それが映画的なストーリーを描くことを可能にしたからだと思う。

また、主人公にキャラクター性が生まれたことで、今作では”トミーという一人の人物を操作している”感覚が生まれ、主人公になり切るゲームという側面が強くなっている。

トミーとしてミッションを進めていくことはもちろん、車を運転している時も、ナイトクラブでハメを外している時もトミーのキャラクター性は発揮されており、どの瞬間も、プレイヤーは彼のロールを演じることになる。

続編以降の「グランド・セフト・オート」はもちろん、『レッド・デッド・リデンプション2』に至るまで、プレイヤーが主人公になり切り、そのロールを演じる点は一貫しており、このシリーズにおける主人公の描き方は、トミー・ベルセッティが走りと言える。

欠点は前作と同じ

  • 操作性がよくない
  • ミッション中の途中セーブがなく、失敗するとムービー前からやり直し

前作『グランド・セフト・オートIII』と同じ問題が残っている。

あと、前作と比べると手配度が上がりやすく、車を奪ったり、敵を撃ったりしただけで簡単に星1が付き、前作よりも犯罪を犯すハードルが少し高くなっている。ここは窮屈に感じるかも。

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総評

今作は、前作をベースにしながらも数多くの改善と追加要素を盛り込むことで、前作と上手く差別化した続編になっており、その”IIIのフルカスタマイズ版”とも言えるゲーム内容は、前作に決して負けていない。

当然ながら、それなりに時代を感じさせる部分はあるけれど、『スカーフェイス』や『カリートの道』などの犯罪映画をパロディしたストーリーは、今でも全く色褪せておらず、それは”映画やドラマで観た”80年代のマイアミをモデルにしたバイスシティも同様。

今では『グランド・セフト・オートIII』や『グランド・セフト・オート サンアンドレアス』の影に隠れてしまっているような気もするが、今作も気になったらぜひ遊んでみて欲しい。

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初版:2016年2月16日 8:34 AM

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