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ファンとの約束を果たす、シリーズの最終章【評価/感想】メトロ エクソダス【批評/レビュー】

シューティングゲーム
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原題Metro Exodus
機種PC,PS4,Xbox One
発売日2019年2月15日
開発元4A Games(公式サイト)
【短評】
「メトロ」シリーズの集大成。
一般的なオープンワールドゲームとは一線を画する、このシリーズ特有のシビアなゲームプレイは魅力であり、シリーズファンとの約束を果たす最終章である。

メトロ 2033』、そして『メトロ ラストライト』の流れをくむ続編、最終章。
今作の特徴は”主人公アルチョム一行の冒険が地下鉄(メトロ)の外まで拡張される”点であり、これまでと同じく”核戦争後のロシア”を舞台にしているものの、過去作とはやや異なる作風になっている。

なお、今回は「PS4 Pro」でプレイした。

▼ストーリー▼

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紹介/解説

ストーリーの繋がりは?

ガッツリ繋がっている。
ストーリーの流れが『メトロ2033』=>『メトロ ラストライト』=>今作なので、過去作をプレイした上で遊んだ方がより楽しめる。

「メトロ」シリーズについては、【メトロシリーズのオススメは?ストーリーは?/「エクソダス」までに総復習】という記事も書いているので読んで欲しい。

間違えても「フォールアウト」と混同しないように

「フォールアウト」とは似て非なるもの。
あくまでも、”オープンワールド化されたメトロ”なので、「フォールアウト」感覚でプレイするとヤケドする可能性が高いので注意。

実はPC版も日本語対応

今回はPC版も日本語対応(音声/字幕)。
現在は「Epic Games Store」専売だが、2020年にはSteam版の発売も予定されている。

日本語の有無は各自で確認してください。
PC版はアップデートで削除されることが珍しくないので。
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【評価】「メトロ」シリーズの集大成

【Pros】ハードルの低い、徹底したリアル志向

今作も、これまでの流れをくむリアル志向な作風。
これは1作目『メトロ 2033』から脈々と受け継がれる「メトロ」シリーズの”伝統”であり、今回も一人称視点の利点を最大限に活かした細やかな演出と、泥臭いゲームシステムがゲーム世界に説得力を与える。

  • 今作もゲームプレイと演出はリアル志向

特に今作は「(幅広い)銃のカスタマイズ」をベースにした銃(やパーツ)の使い分け、付着した泥が銃の精度を左右し、それを放置していると最後には「弾詰まり」を引き起こすコアな要素まで存在するなど、これまで以上にリアル寄りの作風になっている(ミュータントの群れの中で弾詰まりは本当に焦る)。

当然、これまでと同じく”先を見据えた”リソース管理も重要。
「今」ばかり考えてプレイしていると、それが悪い意味で後々響いてくるので、時には退散したり、ステルスプレイを積極的に取り入れる工夫が必要である。

  • 今作のゲームプレイはさらにリアル志向

ただ、かと言って難しすぎることはない。
ゲームシステムは”過去作のリメイク”にあたる「リダックス版」を基にしており、スポーツ系FPSとリアル系FPSの中間辺りの難易度になっている。

『メトロ 2033 リダックス』のレビュー記事から引用する。

スポーツ系FPSとリアル系FPSの中間。
弾薬を大量消費できるほど緩くないが、かと言って切り詰める必要もない。回復アイテムを乱用できるほどカジュアルではないが、死と隣合わせというほどシビアでもない。

それぞれの良さを程よく体験できるバランス。
リアルとカジュアルを上手く両立させることで、世紀末の厳しい現実を体験させる一方で、主人公らしく立ち振る舞うことも可能にしており、従兄弟の「S.T.A.L.K.E.R.」シリーズと比べればより幅広い層が手に取りやすいはずだ。

引用元 – メトロ 2033 リダックス レビュー

今作も、リアルさと遊びやすさのバランス感覚が絶妙。
「S.T.A.L.K.E.R.」シリーズとは違い、”プレイヤーをガチで殺しに来る”シビアさは無いけれども、一方で敵の「殺意」は十分に感じるバランスになっており、その適度な緊張感がゲーム全体をキツく引き締めてくれる。

それでも難しく感じる理由

確かに楽なゲームではない。
レッド・デッド・リデンプション2』のような体調管理は存在しないものの、今作もゲーム世界の過酷さをゲームプレイに反映する作風になっており、タイトな独自ルールが用意されている。

  • ゲーム世界にはタイトな独自ルールが存在する

今作を”難しく感じる理由”は、この”タイトな独自ルール”の大半を「経験」から学ばせようとする”無骨さ”にある。
一般的な大作ゲームであれば、(腕前的に)上から下までのプレイヤーを包み込むチュートリアルが用意されており、プレイヤーは”各要素の仕様を理解した上でプレイ中にそれらを試していく”のだが、今作の場合はチュートリアルを必要最低限に留めており、それ以外は”プレイを通して理解させる”方法を取っている(特に半オープンワールドのチャプターでは)。

例えば、「ミュータントの群れ」に囲まれた際は戦わずに逃げた方が良いし、舗装された道路よりも獣道を進んだ方が安全だったりする。また、日中に沼をボートで進むと「デーモン」の格好の獲物にされてしまうし、夜は夜でミュータントの活動が活発化する。

上記のサバイバル術はプレイ中の「経験」によるもの。
失敗と成功を繰り返す中でゲームシステムへの理解を深め、”今作が用意したルールの中で生きる術を学んでいく。

現代風にデフォルメされた古き良き洋ゲー。
濃密なゲームプレイが約束されているが、それゆえにプレイするハードルがやや高い。

関連記事>>>【攻略】『メトロ エクソダス』が「難しい」と感じるプレイヤーに送るTips。

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【Pros】半オープンワールドの世界

過去作では大半の時間を地下で過ごすことになり、”どの瞬間もコンクリートの壁に覆われている”事実が閉塞感を生んでいたが、今作では「地下鉄の外」へと活動範囲が広がったことで”これまでとは少し違うメトロ”になっている。

  • ついに地下からの脱出

さて、地上エリアは半オープンワールドな世界が広がる。
イメージとしては”一般的なオープンワールドゲームの一区画分”ではあるが、「移動の際にはマップが必須」ということからも分かる通り、エリアの規模はそこそこ広く、基本は徒歩移動なので狭く感じることはない。

半オープンワールドのマップは自由に探索可能である。

なお、半オープンワールドのマップには様々な危険が潜む。
序盤に訪れる「湿地帯」には、獰猛なミュータントと敵対グループが一つのマップ内に共存しており、「ミュータントの群れから逃れた先に敵対ギャングがいて大慌て」ということもありえるので、これまで以上に先の読めないシビアなゲームプレイが展開される。
  • 一般的なオープンワールドゲームの一区画分のサイズ感

そして、今作は季節に合わせてロケーションが異なり、二つの半オープンワールドなマップが用意されているので、それらを合わせれば十分に多彩かつ広大な世界が存在する。

さらに、各マップ内には『フォールアウト4』を想起させるユニークなスポットや、隠された財宝が存在するので、”危険と分かっていても”ついつい深くまで探索してしまう。

ストーリーを語る上でのオープンワールド

今作ではオープンワールドゲームの「お決まり」は通用しない。
制圧した敵の拠点が「ファストトラベル」地点にはならないし、「電波塔」をハックしても未見ローケーションがマップ上に表示されることもない。さらに、頭上を旋回する巨大ミュータントを苦労して討伐しても、何かご褒美が用意されていることもなく、つかの間の安息が得られるだけ。

  • オープンワールドゲームの「お決まり」は通用しない

基本的にオープンワールドゲームの「お決まり」は”手間の省略”。
「ファストトラベル」や「電波塔」などは全て、移動やエリア探索の手間を省く「お決まり」であり、要は「プレイアビリティ(遊びやすさ)」を考慮した結果生まれた「スキップ」機能である。

その点、今作には前述の通り「お決まり」は存在しない。
逆に言えば、これは“他のゲームでは省略される主人公の旅を端折ることなく実際に経験させる”ということであり、ゆえに今作は”主人公が旅の中で経験することはプレイヤーも同様に経験する”という作風になっている。

  • プレイヤーは主人公アルチョムとして全てを経験/体験する

だからこそ、今作はよりプレイヤーと主人公の距離が近い。
これまでは”主人公を操作する私”という感覚が強かったが、今回はオープンワールドでの濃密なゲームプレイがそれ以上の一体感を生むので、プレイヤーと主人公の距離感が非常に近くなっている。

  • より明確になったプレイヤーと主人公の一体感

なので、今作ではこれまで以上にゲーム世界に没入できる。
これまでと同じく、”山ほど”用意された仲間たちの何気ない会話と、濃密な演出というニ段構えでプレイヤーを包み込み、さらに今回は”プレイヤーと主人公の距離を縮める”オープンワールドでダメ押しする。

今作のオープンワールドは、”ストーリーを語る道具としてのオープンワールド”であり、昨今のトレンドを取り入れる一方で、この作品に欠かせないピースに昇華させている。

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【Pros】オープンワールドとリニアの融合

【リニア型ミッションとは?】
1本道的な進行を特色としたミッション。
従来の「メトロ」シリーズがそれに当たり、オープンワールドとは対局にある。

今作は【リニア型ミッション】と【オープンワールド】が共存。
【オープンワールド】内にも【リニア型ミッション】が用意されており、ここでも従来通りの”濃密な演出を誇る”1本道的なミッションが展開される。一方で【オープンワールド】では”比較的”自由なゲームプレイが許されるので、言わば”相反する2つの要素”が一つのマップ内に存在するということになる。

  • 自由な【オープンワールド】と不自由な【リニア型ミッション】が一つのマップ内に存在する

そもそも、”1本道的なゲーム構造にオープンワールドを融合させる”試みはこのゲームが初ではなく、有名所では一足先に『アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝』が挑戦している。

だが、『アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝』は【リニア型ミッション】と【オープンワールド】の間に「チャプター」という明確な境界線が存在しており、それを堺に”ゲームの流れが断絶される”という欠点を持っていた。

  • 「アンチャーテッド」の手法はゲームの流れを断絶するデメリットを生んだ。

だが、今作はこの2つが見事に絡み合っている。
今作の【オープンワールド】における【リニア型ミッション】は、探索中に落とし穴に落下して突然スタートしたり、深部へと進む中で少しずつそれに移行していく。その際に「自らの足でここまで来た」というオープンワールド特有の”納得感”があるのは大きく、それが「リニアもオープンワールドの一部」だと思わせてくれ、「断絶」と感じさせない。

【オープンワールド】と【リニア型ミッション】を明確に区切らなかったこと、そして”【オープンワールド】体験に裏打ちされた【リニア型ミッション】”を用意したことで、もっとも効果的な方法で従来の手法から脱することに成功している。

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【Pros】より”何をした”かが重要

今作も主人公アルチョムは一言も話さない。
なので、今回もこれまでと同じく「何を言ったかではなく、何をしたか」が大きな意味を持つのだが、今作はより”何をしたか”が問われる場面が多い。

例えば【オープンワールド】で遭遇する小さなイベントでの判断─子供のために「テディー・ベア」を回収する/しない、捕らわれていた「狂信者」を解放する/しないなど─は、全て”プレイヤーの行い”としてゲーム世界に反映される

  • 小さな判断の数々が”プレイヤーの選択”としてゲーム世界に反映される

そして、それはこれまでと同じくエンディングを左右する。
さらに、今作では味方キャラクターの離脱/死亡をも左右してしまうので、これまで以上に”プレイヤー(アルチョム)が何をしてきたか”が問われる印象を受ける。

一部【オープンワールド】化によって、これまで以上に”プレイヤーが何かをする”場面は増えており、たくさんの小さな行いが大きな変化を生む。

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【Cons(欠点)】戦闘を強制する一部ボス戦

基本的にはアクションでも、ステルスプレイでも攻略可能であり、各々のプレイスタイルで進められる作風になっている。

  • 大半の場面はアクション/ステルスの両方で攻略可能

ただし、一部のボス戦が強制的な戦闘パートになっていることで、”ボス戦までステルスプレイでたどり着いたプレイヤーはヘタすると詰む恐れがある”点は、このチャプター全体の足を引っ張る致命的な欠点である。

  • ステルスプレイヤーは一部ボス戦で”詰む”恐れがある

何故なら、今作は所持できる銃がメイン2丁とサブ1丁の計3丁。
ゆえにステルスプレイヤーは、必然的にステルス向けの武器だけを持っていることが多いはずであり、そのままの流れでボス戦に突入すると非常に苦戦させられる。というのも、”(このチャプターでは)それまで全く必要なかった”「ダイナマイト」やアサルトライフルが大活躍するからだ。

同じ欠点を持つ『デウスエクス(2012)』では、ボス戦のエリア内に山ほどアイテムを配置することで強引にこの問題に対処していた。

救済措置もない

また、このボス戦では救済措置もない。
例えば同ジャンルの『バイオハザード RE:2』では、ボス戦で倒されるとボス戦開始前から再開する。要するに「もう一回アイテムをかき集めてから再挑戦しろ」という”配慮”なのだが、今作にはそれが無く、ボス戦開始後から再開するので失敗を取り返せない。

【Cons(欠点)】大小様々なバグ

もっとも気になる欠点はバグ。
NPCや敵兵がスタックしている光景は決して珍しくないし、再度ロードが必要な進行不能系バグにも稀に遭遇する。

  • 大小様々なバグ

それに加えてロード時間も長い。
特に初回ロードは非常に長く、初見時は「ロードの途中でフリーズした」と勘違いしてしまったほど(使用して4ヶ月目のHDDにインストールしている)。

  • 長いロード時間

大小様々なバグがせっかくの没入感を削ぐ。
中でも再ロード必要な進行不能系バグは、ロード時間の長さも相まってウンザリさせられる。

あくまでも記事執筆時点では。
今後のアップデートで解消される可能性は高く、最新の状況は公式サイトなどで確認して欲しい。
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総評

「メトロ」シリーズにおける最高傑作。
広く売るために続編では”丸くなる”ゲームが多い中で、今作は自らのルーツを見失うことなく、”シリーズに必要だった”要素を取り入れた続編になっており、まさに「メトロ」ファンとの約束を果たす最終章に仕上がっている。

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