原題 | Metro 2033 Redux |
ハード | PC/PS4/Xbox One/Switch |
プレイ/クリア時間 | 10時間~ |
ストーリー | 【エキシビジョン】という駅に住んでいた青年、アルチョム。
その頃、地下鉄全体が【ダークワン】と呼ばれる新種ミュータントの脅威に悩まされており、アルチョムが住む【エキシビジョン】も例外ではなかった。 アルチョムは故郷を、そして地下鉄全体を守るために危険な旅に出る。 |
備考 | 日本語化Mod |
👍Good
- 重厚なストーリー・濃密な演出
- セミ・リアルなゲームプレイ
👎Bad
- ミュータント戦はやや単調
主に「地下鉄」を舞台にした異色のシューティングゲーム(FPS)。
核戦争によって地上は放射能に汚染され、それによって生まれたミュータントが生息する地獄と化してしまい、人々は地下鉄の駅での生活を余儀なくされる。
そして、各「駅」はそれぞれが国としての役割を担うようになり、以前と変わらない政治ゲームを繰り広げられることに。
プレイヤーは、そんな人々の思惑が激突する地下と、危険なミュータントが闊歩する地上を冒険する。
なお、FPSとしては─
- 一本道的なゲーム進行
- 濃密な演出
- セミ・リアルなゲームプレイ
などが特徴として挙げられる。
原作や過去作との繋がりは?
原作小説を含めた解説は【メトロシリーズを最新作「エクソダス」までに総復習】を読んで欲しい。

評価
【Pros】セミ・リアル
スポーツ系FPSとリアル系FPSの中間。
弾薬を大量消費できるほど緩くないが、かと言って切り詰める必要もない。回復アイテムを乱用できるほど易しくないが、死と隣合わせというほどシビアでもない。
要するに、それぞれの良さを程よく体験できるバランス。
リアルとカジュアルを上手く両立させることで、世紀末の厳しい現実を体験させる一方で、主人公らしく立ち振る舞うことも可能にしている。
真っ暗なエリアを探索中に懐中電灯が切れたときの恐怖、マスクを守りながらの銃撃戦や、フィルターの残量を意識しながらの屋外探索などが、そこそこの緊張感と”大抵は”詰まないバランスの中でプレイできる点は非常に魅力的だ。
あと、駅の光が見えて来た時の安堵感も忘れがたい。
面倒、それが良い
ガスマスクは定期的にフィルターを交換しないといけないし、ヘッドライトは手動で充電する必要がある。また、「空気銃」は自転車の空気入れのようにシュポシュポと空気を入れて補充する。
確かに、色々と手間の掛かるゲームではあるけれど、そうした“手間”がアナログな方法に頼らざるを得ないゲーム世界の実情を上手く反映しており、サバイバル気分を味わわせてくれる。
【Pros】対人戦は面白い
基本的に対人戦はステルスベース。
難易度によっては、弾薬を温存したり、戦闘前に敵の頭数を減らすことが重要になってくるので、(FPSにしては)ステルスプレイがマトモに機能している点は嬉しい。
- 対人戦はステルスベース
=>FPSにしてはステルスプレイはきちんと機能する
当然、間髪入れずに敵兵を銃撃することも可能。
肝心の敵兵(AI)はそこそこ賢く、銃弾を避ける動作をしたり、積極的にカバーを利用してプレイヤーを詰めて来るので白熱した撃ち合いが楽しめる。
- 敵兵(AI)が賢く、白熱した撃ち合いが楽しめる
総じて、ゲームプレイ面のクォリティは高い。
【Cons(欠点)】変化に乏しいミュータント戦
対人戦と比べると、ミュータント戦は実に単調。
確かに、【デーモン】や【ライブラリアン】などのボス級は”特別”なのだが、プレイ時間の多くを割く雑魚級は接近&殴り攻撃のみなので作業的になりがち。
個人的には、『DOOM』並の強烈なゴア表現でもあればまた違ったと思う。
S.T.A.L.K.E.R.との違い
「S.T.A.L.K.E.R. 」シリーズ | オープンワールド系RPG+FPS |
「メトロ」シリーズ | リニア系FPS |
なお、本作を開発した【4A Games】は「S.T.A.L.K.E.R. 」シリーズで知られる【GSC Game World】の元従業員が設立したスタジオ。
総評
個性的で、ユニークなFPS。
地下鉄を舞台にしたことによる閉鎖感は独特で、人間とミュータントが入り乱れる濃密なストーリーも魅力的。
また、ゲームとしてもリアルさとカジュアルさが上手く両立されているので、この手の作品に興味があればプレイして損はないはずだ。
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