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欠点も多い粗粗しい大作【評価・感想】『ゴーストリコン ワイルドランズ』レビュー

3.5
ゲームレビュー
ゲームレビュー
この記事は約7分で読めます。
原題 Ghost Recon Wildlands
対応機種 PC,PlayStation 4,Xbox One
プレイ/クリア時間 30時間~

👍Good

  • 美しく広大なボリビア
  • 手堅いゲームプレイ
  • 豊富な銃器の種類
  • 充実したカスタマイズ要素

👎Bad

  • 同じことの繰り返し
  • チェック・ポイントの間隔が長い
  • 一部ミッションでの縛り
  • タクティカル・分隊要素の簡素化
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著者情報
Kakihey

2014年末より当サイト「Kakihey.com」を運営中しています。現在までに300本以上のゲームレビューを公開しています。基本的にPCでゲームを遊んでいます。

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紹介

どんなゲーム?

サンタブランカのボスであるエル・スエーニョ。『ゴーストリコン ワイルドランズ』より。

特殊部隊をテーマにしたオープンワールドゲーム。

このゲームの特徴は─

  • ソロでもCo-op(最大4人)でもプレイ可能
    =ソロの場合はAIが3人同行
  • 広大なボリビアを舞台にしたオープンワールド
  • 豊富な銃器のカスタマイズ
  • 陸海空を舞台にした自由度の高いゲームプレイ

になっており、広大なオープンワールを舞台に極秘作戦を遂行していく。

拡張パック(DLC)が配信中

ストーリーDLCは2作品配信されている。

継続的なアップデート

発売から2年以上経過した今でも定期的に大型アップデートが配信されており、ユーザーのフィードバックを基にした改善と拡張が続いている。

具体的には─

  • 時刻調整
  • 画面上部のコンパス
  • ソロプレイ時の仲間(AI)なし
  • 飛行機の新たな操作方法

などがアップデートで新たに追加されており、発売当初とは少し中身が異なる。

前作「フューチャーソルジャー」との繋がり

前作「フューチャーソルジャー」との繋がりはない。

「フューチャーソルジャー」を連想させる装備は登場するものの、ストーリーや世界観は今作で一新されているので、新規ユーザーでも安心して遊べる。

ワイルドランズのストーリー

ボリビアを支配する麻薬組織【サンタ・ブランカ】。

プレイヤーはアメリカ政府に派遣された特殊部隊【ゴースト】の一員として、【サンタ・ブランカ】、そして腐敗したボリビア当局相手に戦う。

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評価

【Pros】自由度の高いタクティカル系シューター

自由度の高いゲームプレイ。『ゴーストリコン ワイルドランズ』より。

ソロプレイは『メタルギアソリッドV ファントムペイン』に近く、Co-op(協力プレイ)だと”みんなで遊ぶ”『メタルギアソリッドV ファントムペイン』に近い。

  • 『メタルギアソリッドV ファントムペイン』っぽい

要するに今作「ワイルドランズ」も、自由度の高さと「仲間との連携プレイ」を武器にミッションを攻略していくタイプの作品であり、自由度の高いステルスゲーム的な側面がある。

  • 今作は自由度の高さと「仲間との連携プレイ」を武器にミッションを攻略していく

そして、ミッション構造もそれを可能にするデザイン。

具体的には、大半のミッションが”目的さえ達成できればOK”なので、プレイヤーが作戦を立案・決行していくことになり、ゲーム側に遊び方を強制されない。

今作のベース部分は『メタルギアソリッドV ファントムペイン』の要素を上手くトレースしており、ソロでは全て自分次第ゆえの独特な緊張感の中で遊べる。

【Pros】ソロプレイ時はAIがプレイヤーをサポート

仲間との共闘は見所の一つ。『ゴーストリコン ワイルドランズ』より。

ソロプレイでは3人のAIが同行する。

そして、同行する3人(AI)が非常に優秀。

  • 敵には見えない
  • しっかり攻撃してくれる

ということで邪魔になることはなく、むしろ一斉射撃(※一撃必殺)の【Sync Shot】が便利すぎるので居ないと困るレベル。

また、3人のAIが同行することでCo-op(協力プレイ)の特権とも言えるフレンドとの”共闘感”がソロプレイでも味わえるのも嬉しい。

※現在はアップデートによってAI無しでもプレイできる

一方で、「命令」は必要最低限。

  • 仲間に出せる命令は【攻撃】【待て】【集合】【(指定した場所に)行け】のみ
  • 個別に命令することはできず、3人で一つ

なので、初代『Ghost Recon』のように仲間を駒のように動かすことは出来ないし、戦術を練ってプレイする面白さも薄い。

ここは少し物足りない。

【Pros】Co-opでは仲間と共闘する

Co-op(協力プレイ)では、ソロプレイよりも複雑な連携プレイができる。

例えば、1人が発電機を破壊して一帯の明かりを落とし、2人が基地内へ潜入して、もう1人は上空から援護するなどができる。

今作はCo-opでこそ真価を発揮する。

【Pros】”ボリビア”の作り込み

忠実に再現したというボリビアは、任務を放棄してドライブしたくなるほど作り込まれており、各地域を巡るだけでも楽しめる(ただし、戦闘は避けられないが)。

また、マップには小さな町や村がいくつも点在しており、秘境や有名な観光名所も数多く用意されている。

【AnvilNext 2.0】で描かれるボリビアは広くて美しく、色彩豊かなビジュアルが印象に残る。

【Cons(欠点)】ソロではワンパターンになりがち

ソロプレイでは【Sync Shot】が便利すぎる。

【Sync Shot】は”タグ付けした敵を一斉射撃で倒す連携プレイ”になっており、最大3人の敵を確実に瞬殺できるスゴ技だ。

  • 【Sync Shot】が便利すぎる

結局、安全地帯から【ドローン】を飛ばして敵にタグ付けし、【Sync Shot】で倒していくセットが鉄板になっており、ワンパターンになりがち。

特に本作は倒した敵は”すぐに消失する”ので、遠くからチマチマ狙撃しても敵にバレることがない。

確かに【Sync Shot】は便利だが、現状ではバランスブレイカー的な印象を受ける。

【Cons(欠点)】ミッション内容が単調

ボリビアの各地域で作戦を遂行するが、やること自体は毎回同じパターンの繰り返し。

今作の流れとしては─

  • その地域で情報を収集する
    =>その地域を支配する小ボス(ブション)を特定する
  • 小ボス(ブション)を全員始末するとその上の中ボスが出現
  • 中ボスを始末する

のセットを他の地域でも繰り返していくだけ。

(始末した中ボスが一定数に達するとラスボス・エル・スエーニョが出現)

さすがに同じことの繰り返しが過ぎるので、私としては数を絞って一つ一つを作り込んで欲しかった。

【Cons(欠点)】ミッションは全体的に粗い

【ユニダット】と呼ばれる軍隊に乱入されると一気に難易度のバランスが崩れるし、護衛ミッションは妙に運要素が絡んで来る。

また、今作は自由度の高さがウリにもかかわず、無闇にプレイ方法を縛るミッションも紛れていたりする。

あと、死亡した際のチェック・ポイントの間隔がウンザリするほど長い。

対空ミサイルは非常に理不尽

【対空ミサイル】に関しては”何がしたいのかよく分からない”。

一部の敵基地には【対空ミサイル】が配備されており、その近くをヘリや飛行機で通るとミサイルに追尾され、ほとんどの場合は撃墜される。

にもかかわらず、マップ上に【対空ミサイル】の位置は表示されないし、「フレア」的な回避方法が用意されているわけでもない。

結局、発射されて初めて【対空ミサイル】の存在を知り、後は右往左往している間に撃墜されるという結果になりがちで、非常に理不尽さを覚える。

苦労してターゲットの身柄を確保し、ヘリで護送している際に無残にも撃墜された時は唖然としてしまった。

結局、ソロでも遊べるのか?

問題なく遊べる。

ただ、開発元の【Ubisoft】が公式ブログで”Co-opは不可欠”と明言しているように、Co-op(協力プレイ)で遊んだ方がより面白いとは思う。

関連記事>>>ソロプレイヤーによる『ゴーストリコン ワイルドランズ』の感想

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総評

全体的に粗粗しい一作。

自由度の高いゲームプレイ、広大なボリビアや膨大なカスタマイズ要素は非常に魅力的だが、一方で粗粗しい仕上がりにもなっている。

発売当初の欠点の多くが後のアップデートで改善されたものの、この記事で指摘した根本的な問題は依然として残ったままである。

拡張パック第一弾>>>ナルコロード レビュー

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