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【評価・感想】『グランド・セフト・オート(初代GTA)』レビュー

ゲームレビュー
ゲームレビュー
この記事は約6分で読めます。
原題Grand Theft Auto
対応機種PC,PS1 etc
プレイ時間13時間~
ストーリープレイヤーは一人の犯罪者となり、アメリカの大都市を転々としながら、数々の悪事に手を染めていく。

『グランド・セフト・オート』は、もはや説明不要とさえ感じる「グランド・セフト・オート」シリーズの一作目にあたり、シリーズやジャンルの礎を築いた記念碑的な一作。

なお、『Grand Theft Auto: London 1969』『Grand Theft Auto: London 1961』は本作の追加ミッションパック。シリーズでは唯一の実在する都市を舞台にした「グランド・セフト・オート」になっている。

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著者情報
Kakihey

2014年末より当サイト「Kakihey.com」を運営中しています。現在までに300本以上のゲームレビューを公開しています。基本的にPCでゲームを遊んでいます。

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評価

すでにグランド・セフト・オート

Grand Theft Auto~」という掛け声から始まる本作では、「リバティーシティ」「サンアンドレアス」「バイスシティ」と言った「グランド・セフト・オート」ではお馴染みの三大都市で、数々の悪事に手を染めていく。

メインシリーズに限れば、『グランド・セフト・オート2』までは、見下ろし型の2Dアクションゲーム。なので、本作も後の「グランド・セフト・オート」と比べると、プレイ画面や操作性などは全く異なるわけだが、やっていること自体は”すでにグランド・セフト・オート”だったりする。

具体的には、”大都市で、犯罪者として自由に遊ぶ”という「グランド・セフト・オート」のコンセプトは、すでに本作の時点で実現されており、メインミッションを地道に進めていくもよし、サイドミッションに浮気するもよし、ミッションは無視して一般市民にちょっかいを出してもよしと、プレイヤーの好きなように遊べる。

さらに、ミッション自体もちんけ・・・なお使いから、敵をボートごと爆破する派手な大仕事まで、『グランド・セフト・オートIII』以降のシリーズ作品でもお馴染みのミッションが数多く登場し、この面でも”すでにグランド・セフト・オート”と言える。

確かに、本作は表現力やゲームプレイの面では時代を感じさせる。

しかし、ゲームシステムやコンセプトなどは、現在の「グランド・セフト・オート」やオープンワールドゲームとほとんど変わらないものであり、そうしたコアの部分は、全く古臭くないし、色褪せていない。

ポイント

ゲームシステムやルール、ミッション内容などはグランド・セフト・オートそのもの

ミッションはスコア稼ぎの手段

センス爆発の台詞も見所?

本作の目的は、スコア稼ぎ。

それぞれのチャプターには、クリア条件としてスコアが設定されている。例えば、一番最初の「リバティーシティ」のチャプターは、最低100万点がクリア条件になっており、これを目標にミッションをクリアしていく。そして、ミッションをクリアしていくと倍率が上がり、それに合わせて一度に得られるスコアも増えていく。

一応、ストーリーらしきものは存在し、個性的なボス(依頼主)も用意されているが、ミッションは、ストーリーを語る手段というよりはスコア稼ぎの手段に近く、この辺りは”初期(2D)グランド・セフト・オート”の特徴だ。

ポイント

ゲームの目的は、各チャプターごとに設定されたスコアを稼ぐこと

難易度はかなり高い

社会奉仕活動中(?)の囚人をまとめてxxすと…

古いゲームなので、それ相応に難しい。

まず、操作がかなり独特。

移動は十字キーで方向を決めて、Xボタンで進む、○ボタンで戻る。攻撃は十字キーで方向を決めて、□ボタンを押すが、移動しながら撃ちたい場合(終盤は重要)は、十字キーで方向を決めて、Xボタンで移動しながら□ボタンを押さないといけない(※PlayStationの場合)。

また、カメラも同じく独特。

特に車に乗っている時は、”警察24時”などで上空から逃走車両を追っているような状態になり、車の動きや速度に合わせてカメラがグィングィン動き、視認性が悪くて酔いそうになる。

あと、単純に難しい。

生身の状態で被弾すると即死で、防弾チョッキを着ていても数発まで。手配中に警官に触れられると即逮捕など、色々と容赦がない。

ただ、一番の問題は途中セーブが一切できないことだろう。

セーブはチャプター完了時のみなので、下手すると2時間くらいはセーブできない。「失敗したミッションに再挑戦したい」と思ってもロードはできないし、「今日はここまで」と思ってもセーブして止められない。

私は「Duckstation(PS1エミュレータ)」で遊んだので、手動セーブを使いながら遊べたけれど、もし、実機で遊んでいたら最後まで遊べていなかったと思う。

ポイント

操作方法・カメラが独特。単純に難易度もかなり高い。おまけにチャプター途中でセーブできない。

マップが複雑すぎる

リバティーシティ(https://steamcommunity.com/sharedfiles/filedetails/?id=415301938)

マップは、2Dで粗いながらもそれぞれの都市の特徴を上手く捉えている。

だが、道が複雑すぎる。

どのマップも、それなりに広くて道も入り組んでいて、目的地に向かうだけでも一苦労。間違って高架道路に乗ってしまうと、どんどん目的地から離れてゆき、橋の存在に気づかないと、同じ場所をグルグル回ることになる。

マップ表示の代わりに矢印が表示されるが、それでは全く対応できていない。

特にパトカーに追われていてペイントショップを探している時や、時間制限付きのミッションを遊んでいる時などは、マップの複雑さのおかげで一層難しくなっている。

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総評

全体的にコンセプトやアイデア勝負の一作目という印象。

当時の空気感を知るために、海外メディアのレビュー記事にも軽く目を通してみたけれど、グラフィックや操作性、ミッション内容(※何をすべきかが分からない時がある)は批判的に語られる一方で、その自由度の高さと残虐性は好意的に語られていて、自分が遊んでの印象も、それとほぼ同じ。

シリーズのルーツを体験したいという人以外は、続編の『グランド・セフト・オート2』を遊べば良いと思う。やっていること自体は本作と全く変わらないが、欠点が一通り潰されていて、”洗練されたグランド・セフト・オート(1)”になっているので。

※グランド・セフト・オート2は4gamerにて無料配布されている(URL)

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