日本でも大人気のオープンワールドゲームシリーズ「ファークライ」。
この記事では、全作制覇した私が「ファークライ」を紹介していく。シリーズ全体の解説から各作品ごとの解説まで、「これを見ればOK」と言える情報をまとめている。
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ファークライとは
自由度の高いオープンワールド系FPS
「ファークライ」は、「ユービーアイソフト」が手掛けるオープンワールド系FPS。
オープンな環境を活用した自由度の高いゲームプレイが特徴として挙げられ、広大なオープンワールドを舞台に、様々な重火器を使って敵とド派手に戦っていくことも、隠密行動に徹して静かに敵を葬っていくこともできるFPSになっている。
なお、一作目『ファークライ』だけは”ユービーアイソフト”ではなく、”Crytek”が開発を手掛けており、その後は、実質的な後継作「クライシス(Crysis)」としてシリーズが続いていくことになる。
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ストーリー的な繋がりは”ほとんどない”
- ファークライ(1)
- ファークライ インスティンクト(スピンオフ)
- ファークライ2
- ファークライ3
- ファークライ3 ブラッド・ドラゴン(スピンオフ)
- ファークライ4
- ファークライ プライマル(スピンオフ)
- ファークライ5
- ファークライ ニュードーン(スピンオフ)
基本的に作品ごとの繋がりは薄く、どれから遊んでも問題ない。
ただ、『ファークライ ニュードーン』は『ファークライ5』の後日譚ということもあり、このシリーズでは珍しく、ストーリー的な繋がりが強い作品になっている。
『ファークライ ニュードーン』はその存在自体が『ファークライ5』のネタバレになっているので、ストーリー重視の人は「5」=>「ニュードーン」と遊んだ方が良い。
シリーズ作品を紹介
ファークライ(1)
原題 | FarCry |
発売日 | 2004年3月23日 |
対応機種 | PC,Xbox |
ストーリー | プレイヤーはジャック・カーバーとして、囚われの身となったジャーナリストを救うべく、謎の傭兵集団とミュータントが支配する謎の島で孤軍奮闘する |
『ファークライ』は、”Crytec”が手掛けたシリーズの一作目。
さて、「ファークライ」としては、オープンワールドゲームではなく、チャプター毎に用意された中規模な箱庭を攻略していくステージクリア型のゲームという違いはあれど、核となる部分は”すでにファークライ”。
本作の時点で、オープンな環境を舞台に、アクションでもステルスでも遊べる自由度の高いゲームプレイがすでに確立されている。また、隠れる場所としての草むらや万能双眼鏡と言った、シリーズを象徴する要素もすでに登場している。
開発元は違っても、現在まで続くシリーズの土台を作り上げたファークライと言える。
なお、”Crytec”はその後、本作の流れを汲むFPSとして『クライシス』を発表し、ファークライは「ファークライ」と「クライシス」に別れて、独自に発展していくことになる。
ちなみに、『ファークライ』と『ファークライ2』の間には、ユービーアイソフトが手掛けた『ファークライ インスティンクト』と言うスピンオフが存在する。
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ファークライ2
原題 | Far Cry 2 |
発売日 | 2008年10月21日 |
対応機種 | PC,PS3,Xbox |
『ファークライ2』は、”ユービーアイソフト”が手掛ける「ファークライ」(メイン)シリーズの一作目。
今作は、一作目とも現在の「ファークライ」とも作風が大きく異なり、アフリカ某国の内戦に参加する傭兵の”もがき”を体験させる硬派さが、特徴として挙げられる一作になっている。
広いオープンワールドは一部を除いてすべて戦場なので、プレイヤーは執拗に攻撃してくる民兵をかわしながら、数々の任務を遂行していくことになるが、そこにアクションゲーム的な爽快感は一切なく、生き抜くために淡々と敵を倒していく傭兵の日常だけがある。
また、ゲームシステムの面でも、紙のマップを見て目的地を確認しないといけなかったり、銃の状態が悪いと銃が暴発してしまったりなど、シリーズの中でも特にリアル寄りで手加減しない。
こうした作風なので、シリーズファンの中でも賛否が分かれる作品ではあるが、そのユニークさが唯一無二の魅力となり、シリーズファンのみならず、FPSファンからも根強く支持されている。
ただ、”ユービーアイソフト”的にはこうした作風は「ナシ」となり、続編以降はガラッと作風が変化する。
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ファークライ3
原題 | Far Cry 3 |
発売日 | 2012年11月29日 |
対応機種 | PC,PS4(5),Xbox |
ストーリー | プレイヤーは、アメリカ人の青年、ジェイソン・ブロディとして、海賊に人質に取られた仲間を救うべく、ルークアイランドと呼ばれる島で大暴れする |
『ファークライ3』は、”ユービーアイソフト”が手掛ける「ファークライ」シリーズの二作目。
さて、今作はシリーズの転換点となった「ファークライ」。
舞台を一作目と同じ南国の島に戻し、ほぼ全ての要素を刷新したリブート作品になっており、まるで遊園地のアトラクションのように、アクション映画的なスペクタクルや、スパイ映画的なスリルが手軽に堪能できる。
とにかくプレイヤーをサポートする機能が充実しており、敵の警戒度を示すメーターや必殺技のテイクダウン、敵を透視する能力などによって、プレイヤーが主人公らしく振る舞える。
その結果、今作のオープンワールドは、プレイヤーが自身の中に眠る暴力性を発揮する場となり、プレイヤーがお客様として”大暴れ”できる空間になっている。
また、オープンワールドゲームとしては、電波塔を破壊してマップ情報を更新する、敵の拠点を制圧することで一帯を支配下に置くというミニゲームが登場し、これは「ファークライ」のみならず、他のオープンワールドゲームでもよく見掛ける要素になる。
今作は「ファークライ」を再定義し、人気を決定付けた作品であると同時に、オープンワールドゲームの一つのスタンダードを作り上げた作品という点でも重要な一作と言える。
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ファークライ3 ブラッドドラゴン
原題 | Far Cry 3: Blood Dragon |
発売日 | 2013年4月30日 |
対応機種 | PC,PS3,Xbox |
ストーリー | プレイヤーはUSサイボーグ軍のレックスコルト軍曹として、世界征服を目論む宿敵と死闘を繰り広げる。 |
『ファークライ3 ブラッドドラゴン』は、『ファークライ3』をベースにしたスピンオフ。
今作は、核爆発によって荒廃した世界を舞台にした世紀末モノ。
基本的には、『ファークライ3』をベースにしているので”3のまま”だけれど、ゲームシステムが合理化されている点や、80年代のSF映画、海外ゲームをパロディしたユニークな世界観などが特徴として挙げられる。
関連記事>>>【評価・感想】『ファークライ3 ブラッド・ドラゴン(Far Cry 3: Blood Dragon)』レビュー
ファークライ4
原題 | Far Cry 4 |
発売日 | 2014年11月18日 |
対応機種 | PC,PS4(5),Xbox |
ストーリー | プレイヤーは、アメリカ人の青年エイジェイ・ゲールとして、アジアの小国、キラットの独裁者であるパガン・ミンに対抗する反乱軍、ゴールデンパスに参加し、王立軍と対決する |
『ファークライ4』は、”ユービーアイソフト”が手掛けるファークライシリーズの三作目。
「ファークライ」としては、基本的に「3」をベースにした続編。
アクションでもステルスでも遊べる手軽さはそのままに、細かな変更点と改善点によって、”3で確立した”ゲームプレイをより洗練されたものにしている。
ただ、「3」がアトラクション的な側面が強い「ファークライ」だったのに対し、今作の方はアクション色が強い「ファークライ」になっているという違いはあり、今作は噛みごたえがあるFPSになっている。
多くの点において「3」を踏襲したゲーム内容になっているので、”3で確立した”ゲームプレイの面白さを再確認できる一方で、それなりに既視感を覚える続編でもある。
関連記事>>>【評価・感想】『ファークライ4』レビュー
ファークライ プライマル
原題 | Far Cry Primal |
発売日 | 2016年2月23日 |
対応機種 | PC,PS4(5),Xbox |
『ファークライ プライマル』は、『ファークライ4』をベースにしたスピンオフ。
今回は紀元前1万年を舞台にした異色のオープンワールドゲームになっており、「ファークライ」らしい重火器は一切登場せず、原始的な武器を手に敵と戦っていく。
紀元前1万年と言っても、4同様に”いつものファークライ”ではあるけれど、重火器が一切登場しない分だけ、様々な攻略法を試す余地が生まれており、逆に遊びの幅が広がっている。
暗闇に紛れて敵を始末していくことはもちろん、ドローンと化したフクロウを使って敵を爆撃したり、手懐けた野生動物に指示して敵を攻撃したりなど、便利な道具がない分だけ、工夫して遊ぶ必要がある。
手軽にアクションとステルスが楽しめる「ファークライ」の良さと、オープンな環境を活かしたゲームデザインが見事に絡み合っている。
ちなみに、ドローン化したフクロウのアイデアは後に『アサシンクリード オリジンズ』に、野生動物を手懐ける要素や拠点のアップグレードは、「5」以降の「ファークライ」に受け継がれることになる。
関連記事>>>【評価・感想】『ファークライ プライマル』レビュー
ファークライ5
原題 | Far Cry 5 |
発売日 | 2018年3月27日 |
対応機種 | PC,PS4(5),Xbox |
ストーリー | プレイヤーは新人保安官として、モンタナ州の田舎町ホープカウンティを舞台に、ジョセフ・シードを教祖と崇める集団、エデンズゲートと死闘を繰り広げる |
『ファークライ5』は、”ユービーアイソフト”が手掛けるファークライシリーズの四作目。
さて、今作はシリーズを刷新したファークライ。
前作までは「3」をベースにした続編だったが、今作では全てを新しく作り直しており、”新生ファークライ”と言っても差し支えないくらい、全てが新しくなっている。
電波塔とミニマップを廃止し、プレイヤーに自分の足で探索させるオープンワールドや、仲間との擬似的な協力プレイ、陸海空を舞台にした戦闘など、新要素を貪欲に取り入れている。
一方で、「ファークライ」の良さである自由度の高さは健在で、今作でもオープンな環境を舞台に、アクションでもステルスでも好きなように遊べ、様々な重火器も登場する。
一定の条件を満たすとメインミッションが勝手に始まる点は、批判的に語られる部分ではあるけれど、それを除けば、シリーズの停滞感を見事に払拭した”新生ファークライ”になっている。
関連記事>>>【評価・感想】『ファークライ 5』レビュー
ファークライ ニュードーン
原題 | Far Cry New Dawn |
発売日 | 2019年2月15日 |
対応機種 | PC,PS4(5),Xbox |
『ファークライ ニュードーン』は、『ファークライ5』をベースにしたスピンオフ。
これまでのスピンオフ同様に、今作も一つ前のファークライをベースにしており、ゲームプレイから舞台に至るまで、「5」にあったものが再利用されている。
ただ、今作では全ての敵に4段階のレベルが導入され、ここは「5」と異なる部分。
今作ではレベル2の敵にはレベル2以上の武器を使うというように、敵のレベルに合わせて武器や乗り物をアップグレードしていく必要があり、その武器や乗り物は、お金で買うのではなく、クラフトしないといけなくなっている。
そして、武器や乗り物をクラフトするためには、拠点となるプロスペリティの各設備をアップグレードしていく必要があり、その素材となるエタノールも集めないといけない。
今作は、こうしたレベル制度の導入によるやり込み要素の追加が目玉になっており、『ファークライ5』をベースにしつつ、今後のファークライにも登場しそうな仕組みを実験的に導入している。
ちなみに、レベル制度が導入されても、常に敵のレベル以上の武器を持っていれば、これまでと同じように銃撃戦を楽しむことができるので、ゲームを一変させる変更ではない。
全体的に、『ファークライ5』の大型DLCくらいの規模感だけれど、「5」同様の安定したファークラ体験と、レベル制度の導入によるRPG面の強化によって、スピンオフとしての地位を確立した一作になっている。
関連記事>>>【評価・感想】『ファークライ ニュードーン』レビュー
あなたにオススメのファークライは?
まとめ
以上、”【2021年版】オススメの「ファークライ」を全て紹介/未プレイでも遊べる?プレイする順番は?なども”でした。
この記事が、今からファークライを遊ぼうと思っている人の役に立てば嬉しいです。今後も更新していく予定なので、良かったらまた読みに来てください。
初版:2018年5月30日 7:00 AM