自由度の高い傑作FPS※ただし前半のみ【評価・感想】『クライシス リマスター (Crysis Remastered)』レビュー

4.0
ゲームレビュー
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原題Crysis Remastered
対応機種PC,PS,Xbox
プレイ時間10時間~

『Crysis』は、『FarCry』を開発した「Crytek」が手掛けたSF・FPS。

プレイヤーは、北朝鮮軍が占拠した島に送り込まれた米軍特殊部隊の一人となり、”北”が目論む計画を阻止すべく孤軍奮闘する。

なお、主人公たちは「ナノスーツ」と呼ばれる近未来装備を身に着けており、その「ナノスーツ」による超人的なアクションの数々が、FPSとしての特徴になっている。

関連記事>>>【2021年版】オススメの「クライシス(Crysis)」を全て紹介/未プレイでも遊べる?プレイする順番は?なども 【リマスター決定】

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評価

ステルスを捨てれば面白くなる

『Crysis』は、北朝鮮が占拠する謎の島に米軍の特殊部隊が「潜入」するというストーリーなので、プレイ時においても「隠密行動」が求められ、発見されるデメリットも存在する。

ただ、ステルス中心だとあまり楽しくない。

というのも、ナノスーツの「クローク(一時的な透明化)」があまりに便利すぎて、クローク=>解除=>銃撃=>クロークの繰り返しを守っていれば、”ステルス状態を維持したまま敵を葬り去ることが容易い”から。

当初、私は隊長からの「あまり派手に動き回るな。隠密作戦なんだぞ」という指示を守り、「クローク」を使って慎重に進み、敵をチマチマと狩っていたのだけれど、プレイが大味になり、楽しくなかった。

その後、『Crysis』のTrailerをふと思い出し、「全然ステルスしてなかったぞ」と気付いて、実際のプレイでもTrailerのように大暴れしてみたところ、一気に楽しくなってきた。

敵の集団を見かければそのまま突撃し、蹴散らす。劣勢になればクロークを発動し、敵があたふたするのを尻目に、姿を現しては消えるを繰り返して殺戮の続きを楽しむ。時には「スピード」を使って敵に急接近して首根っこを掴み、岩場に叩きつけてやる。

プレイヤーは、まさに映画『プレデター』に登場するプレデターそのものであり、ジャングルの捕食者となって、不運にもプレイヤーの狩場に迷い込んだ兵士たちを一人残らず狩っていく。

本作の場合、敵がプレイヤーの動きに対してちゃんとビビってくれることもあり、そんな哀れな敵たちを、「いかに料理してやるか」と考えながら狩っていくのが本当に楽しい。

また、「クローク」の使い所を見極めるのも面白い。

「クローク」は、銃を発射した時や被弾した時の衝撃でエネルギーが消費され、一瞬で無効化される。そうなると、すぐに「アーマー」に切り替えて銃弾に耐えることもできず、ダイレクトにダメージを受けてしまう。

もし、戦闘中で「クローク」を使用している時に被弾すると、敵にこちらを視認され、防弾チョッキ(アーマー)もないという状態に陥る。絶体絶命だ。

ステルス時に「クローク」を使うとこうした心配とは無縁なのだが、いざ銃撃戦となると、「クローク」は便利な能力であると同時に、プレイヤーを劣勢へと追い込みかねない能力にもなる。

「クローク」を使うことがハイリスクハイリターンな賭けとなり、プレイヤーのペースで進む銃撃戦にピリッとした緊張感が生まれる。

  • 単純に「クローク」を使って敵を戯れるのが楽しい
  • 戦闘時は能力の使い時が重要になる

この二つの点で、本作は”ステルスを捨てれば面白くなる”と感じた。

ステルス中心で遊んだ場合は、「クローク」はステルスプレイを大味にしてしまう存在だけれど、ステルスを捨て、銃撃戦を有利に進めるためのツールとして活用すれば、非常に効果的で、銃撃戦の面白さを底上げしてくれる能力となる。

もちろん、FPSとしてもツボを抑えた作りをしており、銃の反動や銃声、敵の反応などはハイレベル。2021年に遊んでも、十分遊べる。

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そして、後半へ

実質的な前作『FarCry』同様に、後半はゲーム内容が変化する。

前作ではミュータントが、今回ではエイリアンが登場し、前後半でゲーム内容が様変わりするのだが、本作の場合、後半に行くと前半の良さをバッサリと切り捨てている点が欠点となっている。

前半は、(直線的なエリアながらも)オープンな環境を活かした自由度の高いFPSになっているが、後半はイカ型エイリアンをただ撃ち返していくだけのFPSとなり、全く別のゲームを遊んでいるような気さえするくらい、ゲーム内容が様変わりする。

前半の自由度の高さが気に入っていた者としては、後半は直線的すぎて、ワンパターンすぎて辛くなる。先に面白いものを見せられた後に、それよりも劣るものを遊べと言われても困る。

あと、これは完全に好みの問題だけれど、前半はジャングルの捕食者として獲物を狩る側だったのに、後半はエイリアンという新たな捕食者に駆られる側に追いやられるという立場の逆転も、盛り上がりに水を差す展開に思えた。

私は前半は何度も繰り返し遊べるし、遊んでいるけれど、後半は一回遊べばそれで良いかなと。

リマスター版について

オリジナル版を2回を遊んで、リマスター版を遊んだ。

リマスター版を遊んでいて気になったのはバグの多さ。

  • オリジナル版にもあったバグ
  • リマスター版だけのバグ
  • リマスター版の基となったPS3/Xbox 360版からのバグ

このどれかは分からないが、リマスター版ではバグに悩まされた。

幸い、進行不能バグは一回のみだったが、「銃撃戦時に移動速度が急に遅くなる」「敵AIがおバカさんになる」と言ったことはよく起き、その都度、プレイの快適さが大きく損なわれてしまった。

特に敵AIがおバカさんになるのは厄介で、無反応になったり、超鈍感になったりなど、難易度に影響するくらいのバグなので、早急にアップデートで改善して欲しいところ。

あと、リマスター版ではクイックセーブが無くなっている。

元々、『Crysis』にはチェックポイント(一定間隔のオートセーブ)とクイックセーブの両方があり、クイックセーブをメインで使いつつ、セーブを忘れていて時の保険としてチェックポイントがあった。

クイックセーブをメインで使うからこそ、チェックポイントの間隔が長くても問題なかったのに、リマスター版ではチェックポイントの間隔はそのままに、クイックセーブを無くしてしまっている。

それにより、やけに間隔の長いチェックポイントだけが残り、セーブ周りの面倒臭さが増している。

確かにリマスター版では、『Crysis 2』以降の操作方法を採用することで操作性を改善しているが、すでにオリジナル版を持っているのなら、それにグラフィックModを入れて遊んだ方が良い。

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総評

本作は、前半に限れば”発売10年以上”という時の経過を感じさせない一作だった。

オープンな環境を舞台にした自由度の高いゲームプレイや、ナノスーツによる超人的な能力が可能にする遊びの数々など、「Crysis」の特徴を上手くゲーム上で表現しており、このシリーズの方向性を見事に打ち出している。

リマスター版が発売された2020年(オリジナル版発売から13年後)から見ても、続編や後継作に恵まれなかったこともあって、未だにユニークなFPSとなっており、現在の「ファークライ」とはまた異なるFPSとして楽しめる。

ただ、こうした評価は主に”前半に対して”であり、後半は今遊ぶとしんどい・・・・ものがあり、その点は本作の欠点になっている。

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初版:2017年6月1日 1:40 PM

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