原題 | Hitman: Absolution |
対応機種 | PC,PS4,Xbox One |
プレイ/クリア時間 | 20時間~ |
ストーリー |
主人公47は暗殺業に復帰。 再び【ザ・エージェンシー(ICA)】と関わりを持ち、暗殺の仕事を請け負うようになっていた。 そんな中、「ICA」の幹部トラヴィスが”ダイアナの裏切り”に気づき、47に彼女の暗殺を命ずる。 心の葛藤はありながらもダイアナを暗殺した47は、死にゆく彼女からヴィクトリアという名の少女を守るように告げるのだった。 |
👍Good
- ステルスゲーム入門に最適
- カジュアル化されたヒットマン
👎Bad
- ヒットマンらしくない
紹介
“暗殺”をテーマにしたステルスゲーム。
シリーズとしては約6年ぶりに発売された”復活作”になっており、「ヒットマン」が現代的なステルスゲームとして蘇ったリブート作品である。
関連記事>>>ヒットマンシリーズのオススメは?ストーリーは?/『ヒットマン2』までに総復習
評価
ヒットマンとしては駄作
「ヒットマン」と言えば、”箱庭型エリアを舞台にあの手この手でターゲットを暗殺することが楽しい”ステルスゲームであり、その自由度の高さが魅力だった。
- ヒットマンの魅力は箱庭型エリアを舞台にした自由度の高い暗殺
対して、今作はそうした部分がすっぽりと抜け落ちている。
今作では、箱庭型エリアが一本道的なエリアに取って代わられており、ゲーム内容も”レール上の敵を排除し、抜け道を通ってゴールを目指す”作風になっている。
要するに、”箱庭型エリアを探索しながら計画を練り、暗殺を実行する”という「ヒットマン」の醍醐味が完全にと言って良いレベルで消え去っている。
また、シリーズの代名詞とも言える「変装」も改悪されている。
今作では─
- 同じユニフォームを着たNPCに怪しまれる
という仕様に変更されたことで、変装しても非常に窮屈なプレイを強いられる。
例えば、警察官に変装してもエリア内に他の警察官が大勢いれば、彼らの視界に入らないようにコソコソと動き回らないといけず、変装する意味があまり感じられない。
個人的には、警察官に変装したAgent 47が警察官で溢れるエリア内を中腰移動する様子があまりに滑稽で、それがまかり通っている現実にゲンナリさせられる。
ポイントシステムも不要
- 倒した敵を放置する=>減点されたまま
- 倒した敵を決まった場所に隠す=>加点され、プラスマイナスゼロに
シンプルにわざわざ決まった場所に隠さないといけないことが面倒だし、近くにそれがない場合は減点覚悟で遊ばないといけない。
結果的に、”スコアに遊ばされている”感が強くなっている。
ステルスゲームとしては面白い
とは言っても、ステルスゲームとしては面白い方。
簡素化された操作性や親切設計によって、非常に遊びやすいステルスゲームになっており、「ヒットマン」であることを忘れれば、よく出来た作品。
また、個々のミッションの作り込みは流石の一言で、(一本道的ではあるが)選択肢はそれなりの数が用意されており、暗殺方法も多岐にわたるので自由度は決して低くない。
- 過去に「ヒットマン」を遊んだことがない
- 「ヒットマン」のことは忘れて遊べる
という人にとっては良質なステルスゲームになっている。
総評
“当時の流行りを意識した結果、自らのルーツを見失った”続編。
以前、ネットで見掛けた「開発者はヒットマンを遊んでいない」という話を真に受けてしまうほど、今作は「ヒットマン」らしくなく、シリーズファン的には期待外れだった。
ただし、一つのステルスゲームとして見た場合は非常に完成度は高いが。
▼ヒットマンの関連記事▼