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【評価/感想】前作の欠点を徹底的に潰した傑作/サイコブレイク2【批評/レビュー】

サバイバル/ホラーゲーム
原題The Evil Within 2
対応機種PC,PS4,Xbox One
発売日2017年10月13日
開発元Tango Gameworks
備考公式サイト

少なくとも国内では賛否両論だった『サイコブレイク』の続編。
今作では、前作の欠点として挙げられた理不尽なゲームバランスや技術的な問題がほぼ全て解消されており、前作よりも格段に洗練された一作に仕上がっている。

▼ストーリー▼

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評価できる3点

プレイ面のモダン化

何よりも大きいのはプレイ面の”モダン化”だろう。
前作『サイコブレイク』は時代錯誤的な即死トラップ、ほぼ意味をなさないチェックポイントや劣悪な操作性が相まって、強烈な取っ付きにくさを覚える作品だった。

苦労して先に進んだのに即死トラップの餌食になってしまい、イチからやり直しになる…というのは決して珍しいことではなく、序盤から容赦しない難易度だった。

翻って今作では、多くの面が改善されている。
即死トラップはほぼ完全に排除され、チェックポイントの間隔も短くなっている。また、操作性に関しても指先の動きがダイレクトに反映されるようになり、スニーク時の細かな操作は前作より快適だ。

また、前作では「なんか知らんが倒されたぞ」ということが多々あったのだが、今作に関しては納得して倒されることが多く、死=”攻略の足掛かりになる”ことが多いのも嬉しい変更点だ。

追加要素も

改善点に加えて、前作プレイ時に”切望”したカバーアクション/キルや、身を隠せる草むらが追加されており、スニーク・プレイのハードルはグッと下がっている。また、即席でアイテムを作成できる「クラフト」と言った新要素も導入されており、積極的にトレンドや類似作の要素を取り入れている。

その結果、プレイ面は見事にモダン化されてる。
捨てるべきものはバッサリと捨て、取り入れるべきものは取り入れるその姿勢は、このシリーズをより幅広い層へとアピールできる作品へと昇華させており、前作の欠点の大半は「STEM」の深淵へと消えていった。

探索できる半オープンワールドの世界

一部チャプターでは半オープンワールドが舞台となる。
イメージとしては『ラスト・オブ・アス』を広くしたものに近く、そのチャプターでは「ユニオン」と呼ばれる”人工的な町”を自由に探索でき、メインミッションの他、サイドミッションや収集物が用意されている。

そして言わずもがな、サバイバルホラーと探索の相性は抜群だ。
たった数発の銃弾を込めたピストルを手に、恐る恐るエリアを探索するのはスリル満点であり、「アイテムが手に入るかも?」と淡い期待を胸に引き出しを開ける感覚も今作ならではだ。

また、戦闘面でも半オープンワールドの恩恵は大きい。
今作では敵に接近してスニーク・キルすることも、屋上からスナイパーライフルで狙撃することもでき、前作よりも戦闘の選択肢が増えている。さらに、たとえボス級の敵であっても相手せずにスルーしたり、アイテムが揃った段階で挑戦すると言ったことが可能になっており、自分のペースで進められる良さがある。

たとえば前作では、ここはスニーク、ここは正面から挑むと、チャプターによってプレイスタイルが決まってしまったという反省もあって。後半はスニークプレイが使えないという意見もあったので、今回はプレイヤーがより好きな遊びかたで楽しめるようにしたかったんです。

『サイコブレイク2』三上真司氏とジョン・ジョハナス氏の日本独占インタビューを公開!

1本道から半オープンワールドへの転換は概ね成功している。
アイテムを求めて危険な町を探索するスリルや、「自分のペース」が尊重される点は今作ならではであり、”自分のペースでじっくりエリアを探索したい”プレイヤーはきっと満足できるはずだ。

最後まで適度な緊張感が続くサバイバル

前作『サイコブレイク』と比べれば、救済措置は多く用意されている。
例えば、前作の一部ボス戦では”アイテムを温存している”ことが攻略のキーだったが、今作では戦闘前にアイテムを回収/作成するポイントが用意されており、リソース管理の失敗がリスタートを招くことはほぼ無く、全体的に難易度は下がっている。

ただ、それは今作が易しすぎるということではない。
やはり今作にも、銃弾の無駄遣いに泣く場面は少なからずあり、アイテムの乱用は「後の劣勢」へと繋がっていくので、常に次の展開を意識してアイテムを使用することを迫られる。

要するに”適度な緊張感”が最後まで続く。
今作では、リソース管理の失敗が死に直結することはないものの、それを意識せざるを得ないバランスになっており、この辺りのバランス感覚は非常に優れている。

多くの人が楽にプレイできるバランスに取り組みました。
1作目は一番易しい難易度であっても非常に手強い作品でしたので、今回はストーリー体験を求める人に向けた難易度と、1作目を好む人に向けた難易度を直ちに用意しました。

引用元 – The Evil Within 2 interview: On the difficulty of horror, improvements in the sequel, and more

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欠点

製品としてのクォリティ

ショット・ガンが透明化!

まず、少なくともPC版はパフォーマンスが悪い。
フレームレートが安定せず、かと言って設定を下げてもほぼ変化なし。また、グラフィックのチラツキや銃モデルの透明化など、細かなグラフィックのバグが目立つ。

また、依然として操作性は良くはない。
前作『サイコブレイク』を思えば大きく改善されているが、一部のアクションがやや不自然に感じられ、突貫工事感を覚える。

探索のペースを乱す「アニマ」

主人公カステヤノスを執拗に追い回す「アニマ」。
彼女はエリアを探索している最中に遭遇することが多く、その度に“命懸けの隠れんぼ”を強制されるので、探索のペースを乱す存在になっている。

オープンワールドの魅力は自分のペースで探索できる点。
これは『ファークライ5』のレビューにも書いているが、私はそのペースを乱されるのは好きではない。

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【総評】徹底的に欠点を潰した続編

前作『サイコブレイク』の欠点を徹底的に潰した続編。
前作の大ファンを満足させる一本ではないかも知れないが、それ以外のプレイヤーにとってはサバイバルとアクションをバランスよく堪能できる内容に仕上がっている。

このジャンルの新たな傑作として評価できる一作だ。

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