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【評価/感想】アメージング・スパイダーマン【批評/レビュー】

ゲームレビュー
原題The Amazing Spider-Man
機種PC,PlayStation 3,Xbox 360
発売日2012年6月26日
開発元Beenox

『The Amazing Spider-Man』は、同名映画とのタイアップとして発売されたアクションゲーム。
プレイヤーはスパイダーマンとしてニューヨーク中を縦横無尽に駆け抜け、強力なヴィランと死闘を繰り広げていく。

なお、現在は絶版になっている。
すでに新たなスパイダーマンゲーム『Marvel’s Spider-Man』が発表されており、本作が再販される可能性は低い。

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スパイダーマンになれる

バットマン的なスパイダーマン

DCコミックスとマーベル、夢の共演。
…ではなく、Rocksteady開発のバットマン アーカム シリーズとスパイダーマンの共演。

要するに、スパイダーマン アーカム シリーズとも呼べる類似作になっている。
本作には、バットマン アーカム シリーズを代表する「Freeflow Combat」と呼ばれる戦闘システムが、ほぼそのままの形で登場しており、流れるようなアクションや、簡単な操作で”それらしく”振る舞える長所を見事に再現している。

より詳しく説明すれば、本作の戦闘は敵の攻撃をYボタンで防ぎ、そこからカウンター攻撃へと繋げていくことを繰り返す内容になっており、”操作の簡潔さと比較して迫力あるアクションを繰り出せる”点が特徴だ。

この“カジュアルにヒーロー気分を味わえる”点は、本作の最大の強み。
バットマン アーカムシリーズ同様に、版権ゲームとしての良さは押さえられている。

各ミッションの内容もバットマン

バットマン~と同様に、各ミッションはステルスベースになっている。
ただし、スパイダーマンの場合は”壁も床も天井も制限なく移動できる”ので、バットマン~とは少しプレイ感覚は異なるが、頭上から敵を強襲する点は共通しており、バレずに一人ずつ始末していくプレイにはスリルがある。

個々のミッションの出来は上々

それ以外には、ミッション内容の多彩さが挙げられる。
プレイヤーを飽きさせない工夫が見られ、ある時はメカだらけのラボ、またある時は危険な下水道が舞台になるなど、各ミッションのロケーションは多彩であり、中にはスパイダーマンならではのギミックやパズルも用意されている。

ミッション自体は、しっかり作り込まれている。
ただ、後述するレベルデザイン面の欠点や、”無いよりはマシ”程度のサイドミッションはアレだが。

摩天楼を飛び回る

唯一の独自性は「ウェブ・スウィング」を駆使したプレイ。
本作はオープンワールドゲームなので、ミッション時以外はご自慢の「ウェブ・スウィング」を駆使してニューヨーク中を自由に飛び回れるのだが、これは非常に爽快。

落下によるダメージが無いので、まさに風のように飛び回れる。
「ウェブ・スウィング」を駆使した”爽快な移動”は、スパイダーマンならではの要素。

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欠点

操作性に難あり

どこにでも接着できるゆえに屋内、狭いエリアでは思うように動かせないことが多い。
具体的には、手すりを飛び越えたいのに手すりに乗ってしまったり、意図せず壁に引っ付くことが多く、屋内エリアでは操作面でストレスを覚えることは少なくない。

また、屋内エリアではカメラ暴走することも多い。
特に天井を這って移動する際は、反転したカメラを上手く制御できず、思わぬ方向に進んでしまうことがある。

無敵感があったり、なかったり

確かにスパイダーマンは強いが、ただただ弱いときも。
これはレベルデザインに依るところが大きく、敵の種類や配置に関する調整が甘いので、無残にもリンチされる場面は少なくない。

具体的には、雑魚との戦闘中に容赦なく敵に狙撃されたり、敵の群れを相手している際にタレットが出現して銃撃されるようなことが多発するので、いくつかの出来事が同時進行した際の調整が甘い印象を受ける。

その結果、(攻撃パターンが増える)中盤以降は納得できないリスタートが増える。
序盤は”ボスさえも楽に撃破できる”無敵感が心地よく、まさにスパイダーマンを演じられるのだが、中盤以降はそれが弱くなり、稀にリンチされる状況に追い込まれる。

あと、ステルスプレイは大味

すでに述べた通り、本作はステルスベースの作品。
元ネタのバットマン アーカムシリーズと同じく、多くの場合はエリア内の敵をステルステイクダウンして制圧していくのだが、これがヌルい。

というのも、スパイダーマンの場合は”安全地帯からの”テイクダウンがあまりにも強いのだ。
例えば、バットマン アーカムシリーズでは安全地帯(頭上)からのテイクダウンは、必ず他の敵に察知される仕様になっており、安全確実に敵を排除するには”身を隠しつつ、敵に最接近する”必要があり、敵の行動パターンを読み、意を決して行動するスリルがあった。

その点、本作では“敵の頭上からクモ糸を垂らすだけ”で敵を排除できる。
この際、注意すべきことは”他の敵の視界に入っていないか”程度であり、あまりにも大味だ。

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総評

Goodなスパイダーマン。
お手本にしたバットマン アーカムシリーズを上手く模倣しており、一定の評価は与えられるが、元ネタの本質的な部分はスルーされているので、Amazingとまでは言えない一作。

単にスパイダーマンを演じられるゲーム、としては十分。
ただし、バットマン アーカムシリーズのようにゲーマーを夢中にさせるものはない。