原題 | Sniper Elite V2 Remastered |
対応機種 | PC,PlayStation,Xbox |
プレイ時間 | 8時間~ |
ストーリー | 米軍の凄腕スナイパーであるカール・フェアバーンは、ナチスが秘密裏に開発を進める「V2ロケット」を破壊すべく、戦火のベルリンに単独潜入する |
今作は、「スナイパーエリート」シリーズの二作目にあたり、一作目『Sniper Elite』の実質的なリメイクになる。なお、2019年にリマスター版が発売されている。
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評価
リマスター版、ストーリーモードについて書いています
ムズくて、楽しい
一作目『Sniper Elite』のリメイクにあたる今作は、良くも悪くも一作目の”手触り”を残した作品になり、ピーキーだが、スナイパーライフルを担いで戦場を駆け抜けるのは楽しい。
今作では、”極めて”直線的なステージを攻略していくのだが、目的地までの道中には、多数の敵兵や敵スナイパー、たまに敵戦車などが配置されている。
一作目と同じく、そうした敵に対して、こちらはスナイパーライフル、サブマシンガン、拳銃などで応戦していくことになる。しかし、これも一作目と同じで、遠距離では無類の強さを発揮する主人公も、距離を詰められると、操作性の悪さも相まって、途端に弱くなってしまう。よって、「敵との距離を意識しつつ、いかに上手く立ち回り戦っていくか」がプレイヤーの腕の見せ所になる。
正直、2012年のゲームとして見ても粗削りなのだが、“しっかりクリアリングして進み、狙撃する際も、入口にワイヤートラップを設置して、背後を取られないように対策する”などの泥臭さは悪くなく、これはこれで面白いと感じた。
あとは、「キル・ショット」が楽しい。
「キル・ショット」とは、主人公が放った銃弾をカメラが追尾し、標的の最期を映し出す、このシリーズの代名詞的な演出のこと。今作では、その「キル・ショット」に”X線写真”のような演出が追加されており、銃弾が敵の皮膚を切り裂き、頭蓋骨、骨や臓器を粉砕する瞬間を生々しく描写する。
プレイ中に蓄積されていくストレスも、「キル・ショット」を連発しているうちにある程度は解消される。
スナイパーライフルを背負って、戦場を駆け抜けるのは楽しい。近距離・中距離では、割りとシビアなアクションゲームになり、一昔前の洋ゲーのような無骨さがあり、それが味わい深い(?)
プレイ面は、全体的に粗削り
“スナイパー”以外は粗削り。
主人公の操作性はやけに硬く、銃撃戦では思うように動かせずに苦労する。また、ステルスも厳しいのか、緩いのかよく分からないアバウトさで、きちんとステルス出来る時と出来ない時がある。プレイ面は、遠距離から狙撃している分には問題なく楽しめるが、それ以外は作り込みが甘く、遊びにくく感じた
グラフィックやアニメーションなどは今風にアップデートされているが、ゲームの根本的な部分は一作目『Sniper Elite』の頃から変わっていないように思う。
総評
良くも悪くも、一作目『Sniper Elite』のリメイク。
「キル・ショット」により、”スナイパー”はより爽快で、常に狙いたくなるアクションに進化しているし、グラフィックやサウンドと言った表現力の面でも、一作目からの大幅な進歩が見られる。ただ、それ以外の部分は、一作目が発売された2005年辺りで止まっており、そこが非常に残念に感じる点になる。
「一作目はどういうゲームだったか」を知りたい人以外は、『スナイパーエリート3』から遊んだ方が良い。
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初版:2019年10月8日 12:01 AM