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【評価・感想】『バットマン アーカム・ビギンズ』レビュー

4.0
ゲームレビュー
ゲームレビュー
この記事は約4分で読めます。
原題Batman: Arkham Origins
対応機種PC,PS3,Xbox
プレイ時間13時間~
ストーリーバットマンがこの活動を初めてすぐの頃のクリスマスイブ。<ブラックマスク>がバットマンの首に懸賞金を掛けたことで、凄腕の暗殺者たちがバットマンの命を狙う。自身の存在が凶悪犯たちを引き寄せる中、バットマンは暗殺者たちと対峙する…。

今作は、2013年に発売されたシリーズの三作目になる。

バットマン アーカム・アサイラム』『バットマン アーカム・シティ』を開発した<Rocksteady>ではなく、「アーカム・シティ」のWii U版を開発した<WB Games Montréal>による作品になる。そのためか、シリーズの前日譚にもかかわらず、リマスターもされず、三部作を収録した「アーカム・コレクション」にも含まれずで、現在では半ば忘れられた作品になっている。

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著者情報
Kakihey

2014年末より当サイト「Kakihey.com」を運営中しています。現在までに300本以上のゲームレビューを公開しています。基本的にPCでゲームを遊んでいます。

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評価

ゲーム内容は”アーカム・シティ”

基本的に『バットマン アーカム・シティ』と変わらないので、「これはもう十分遊んだ」と思うか、「変わらず面白い」と思えるかで、今作の印象は決まる。

目玉のコンバットは、これまでと同じくシンプルな操作と、バットマンらしいアクションを両立させたものになり、今回も繰り返し遊んでも飽きさせない。ステルスも同様で、常にバットマン有利ではあるが、敵の銃撃に非常に脆いという弱点のおかげで、締まったステルスになり、手に汗握る狩りが楽しめる。

また、オープンワールドには、「アーカム・シティ」と同じく大物犯罪者を追うメインミッションと、単独の凶悪犯を追うサイドミッションの二つがあり、こちらでもプレイヤーはバットマンとして、様々なヴィランと対峙することになる。

もちろん、新しいタイプのザコが登場したり、新しいガジェットが用意されていたりもするが、それらがゲームを大きく変えることはないので、基本的には”アーカム・シティ 1.5″と言える内容になっている。

今作を遊ぶ人は、私のように一作目から順に遊んできた人だと思うが、そういう人にとっては、「アーカム・シティ」をもう一度遊ぶようなもので、そこがもっとも評価が分かれる部分かと思う。

一応、主な新要素についても触れておく。

まず、探偵パートが強化された。これまでは周辺の痕跡をスキャンして終わりだったが、今回は犯罪現場を映像として再生し、早送りや巻き戻しをして、痕跡を捜索するミニゲームに変更された。これまでと比べると、探偵ゲームっぽく、ここは面白くなっている。

また、オープンワールドが「アーカム・シティ」より広くなり、オープンワールドゲームではお馴染みの”電波塔を開放し、マップを更新する”ミニゲームが各地に追加された。電波塔は超簡単なパズルによっており、単に制圧して終わりよりは凝ったものになっている。

しかし、オープンワールドに関しては、広くなったことで移動が煩わしく感じられる時が多々あり、個人的には「アーカム・シティ」くらいの広さでも良かったかなと思う。あと、今回は建物が密集しているので、マントで飛び回っていても建物に引っかかることが少なくなく、これは地味に気になった

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馴れ初めを描く前日譚

何よりも、今作のウリはバットマンがジョーカーと初めて対峙した時を描くストーリー。

最初は<ペンギン>や<ブラックマスク>など、古典的な犯罪を好む犯罪者と対峙するのだが、そこにジョーカーが出現したことで、バットマン界隈が騒然とする。

今作の時点では、バットマンはまだ新米コウモリなので、周囲に理解者は少なく、あのゴードン警部にも犯罪者だと糾弾されてしまうが、バットマンは、そんな中で謎の犯罪者ジョーカーを追う。

様々な始まりを描きつつ、ジョーカーの異質さを改めて描いたストーリーは、正直、プレイ部分以上に今作の見所になっている。

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総評

他のシリーズ作品の出来が良く、それと張り合えるか?と言われると難しいが、「アーカム・シティ」の後に遊んでも、後悔しない作品ではある。

「アーカム・シティ」の要素は引き続き登場しているので、そのままゲームに没入できるし、何よりも”始まりのストーリー”を描いているので、シリーズファンにとっては重要度の高い一作になっている。ただ、今のところリマスター版が発売されておらず、遊べる環境が限られるのが難点。

追加ストーリー>>>『コールド・コールド・ハート』レビュー

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初版:2016年6月22日 12:41 PM

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