“記憶”をもとに事件を捜査する異色作【評価/感想】GET EVEN【批評/レビュー】

インディーゲーム
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原題GET EVEN
機種PC,PS4,Xbox One

「The Farm 51」開発のFPS系アドベンチャーゲーム。
同スタジオは『Painkiller: Hell & Damnation』や『Deadfall Adventures』などのFPSで知られる中堅デベロッパーである。

【記憶捜査】をテーマにしたアドベンチャーゲーム。
二転三転するストーリーは最後まで興味を引き、隠し味的なシューティング要素も含めて満足できる仕上がり。

▼ストーリー▼

古びた謎の精神病院で、冷徹な殺し屋「ブラック」が目を覚ます。
彼の記憶はなぜか失われていた。

そこに彼の保護者を名乗る「レッド」という人物から連絡が入り、ブラックは言われるがままに特異な技術によって、記憶を取り戻すための治療を開始する。
それは「パンドラ」と呼ばれるヘッドセットで自身の記憶を蘇らせ、それを再体験するというものであった。

ブラックは自身の心の深層に潜り込み、彼に唯一残っている記憶「胸に爆弾を巻かれた少女の救出」を呼び起こすことで、その裏に秘められた真実を探っていく…

引用元 – Steam

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評価できる2点

FPS、探索、インタラクト性の融合

キーパーソンのグレース 全ては彼女の事件から始まる

探索に重点を置いたアドベンチャーゲームは、インディーゲームの得意とするところであり、開発者の作家性が炸裂したストーリーや演出は最大の見所ではあるが、一方でそれに付随するゲームプレイに問題を抱えている作品も多々存在する。

  • FPS(シューティング)
  • 探索
  • インタラクト性

その点、プレイ面では上記の3要素が見事に融合している。

ヘッドマウントディスプレイを装着した敵(患者)

まず、シューティング面では”これまでにもFPSを手掛けてきた”開発元「The Farm 51」のノウハウが活かされており、銃器の取り扱いや戦闘シーンは違和感のない仕上がり。
また、銃の先端が左右90°に曲がる装置「コーナーガン」や、敵の位置が表示されるミニマップのおかげで難易度もそこまで高くなく、プレイに変化を付けるワンポイント的な戦闘として機能している。

3Dスキャンされたマップは写実的な美しさ

また、探索に関しては言わずもがな。
「Unreal Engine 3」で描かれるゲーム世界は若干の古臭ささを覚えるが、「フォトグラメトリー」技術で3Dスキャンしたという精神病院、廃墟や墓地などは写実的な美しさであり、非常に高い没入感の中でプレイできる。

ヘッドマウントディスプレイ「パンドラ」は本作のキー

さらに、インタラクティブ性も適度に確保されている。
本作には“プレイ中の判断が後の展開に影響を与える”要素が含まれており、プレイヤー自身がストーリー/展開に介入できる仕組みになっている。
例えば、プレイ中に敵を殺害し続ければ(自主規制)になる。また、遭遇したNPCへの対処法も”プレイヤーの決断”として処理され、こちらも展開を左右する。

本作は【FPS】【探索】【インタラクティブ性】の3要素が上手く絡み合っている。
私が過去にプレイしたインディーゲームは、”あちらを立てればこちらが立たず”な作品が多かったのだが、本作においてはそうした心配は無用なのである。

ただし、ステルス要素はイマイチ

敵に発見されると戦闘以外の道が無くなる。
にも関わらず、ゲーム側はステルスプレイを要求してくるので“発見された場合は”リスタートした方が賢明ということが多い。

また、敵が過敏に反応する点も気になる。
草むらに遮蔽効果がある、もしくは石ころなどで誘導する要素が欲しかった。

最後まで関心が続くストーリー

イベントシーンはホログラムとして再生される

テーマは”記憶捜査”。
主人公ブラックは【パンドラ】と呼ばれるヘッドセットを装着し、自身の記憶を再体験する。彼の目的は”胸に爆弾を巻かれた”少女の捜索と、その事件の背後関係を探ること。謎の声「レッド」に導かれ、彼は記憶の深層へと入り込んでいく。

多数のモニターの前に座るのは「レッド」。彼は主人公「ブラック」に事件の捜査を強いるのだった。

さて、本作は”二段構成の”ストーリーになっている。

まず前編は、”ブラック”と呼ばれる男を通して爆破事件を調査する。このパートでは”レッド”と名乗る「神の声」に指示されるままに進み、まさに手探り状態でプレイすることになる。
一転して後編は、”レッドの視点から”前編の伏線が怒涛の勢いで回収されていく。前編のストーリーと見事にリンクしており、ブラックの言動の裏取りが行われ、次々と謎が明かされる。

本作の二段構成は、プレイヤーを飽きさせない良いアイデア。
前後編で主人公の立場や能力を切り替えることで新鮮さを保ち、切り口も変えるのでストーリーへの興味も途切れることがない。

Observer レビュー
サイバーパンク世界で記憶捜査するアドベンチャーゲーム
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欠点

テーマに一貫性がない

Trailerやスクショを見る限りは『バイオショック』風味の作品に思えるが、実際はサイコロジカル/ホラー/ミステリー/SF/サイバーパンクなどの要素が混在した”ごちゃ混ぜ”感溢れる作品になっている。

本作の”複数のテーマが混在した”ゲーム世界は、人によっては「アリ」なのかも知れないが、少なくとも私は”テーマに一貫性が無い”と感じた。

ただ、これは前編に限った話。
後編はSF/サイバーパンクに絞ったストーリーになっているので、テーマの一貫性は守られている。

緊張感のピークは最序盤だけ

地面をライトで照らすと足跡が...

全体的に難易度は低く設定されている。
なので、一度敵との力関係やAIの仕様を理解するとすぐに緊張感が薄れてしまう。確かに主人公は貧弱だが、それでも敵を手玉に取ることは難しくなく、良くも悪くもスイスイと先に進んで行ける。

私は”廃墟の一室からスタートする”冒頭の手探り感や緊張感に惹かれたので、それ以降の全体的にカジュアルな内容はやや残念である。

ただ、偏ったバランスよりは相当マシなのも事実。
インディーゲームの中には、この辺りの調整が甘くてストレスだけが溜まる作品もあるので、カジュアル寄りに振り切って誰でもクリアできる作品として仕上げた判断は理解できる。

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【総評】

「レッド」と呼ばれる謎の男/主人公ブラックは彼の言い成り

一部欠点はあれど、非常に完成度の高いアドベンチャーゲーム。

本作はFPS/探索/インタラクティブ性が見事に融合しており、肝心のストーリーも二段構成で飽きさせない。

多くのプレイヤーにとってハードルの低い一作になっており、Trailerや説明文から”感じるもの”があればプレイして損のない作品に仕上がっている。

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