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【評価・感想】『バットマン アーカム・ナイト』レビュー

4.5
ゲームレビュー
ゲームレビュー
この記事は約5分で読めます。
原題Batman: Arkham Knight
対応機種PC,PS4,Xbox
※上位機種でもプレイ可能
プレイ時間17時間~
ストーリースケアクロウがゴッサムシティを占拠する。同時に”アーカムナイト”と呼ばれる強敵も出現し、バットマンは、街を賭けた最後の戦いに身を投じる

今作は、2015年に発売されたメインシリーズの四作目。

バットマン アーカム・アサイラム』『バットマン アーカム・シティ』と合わせて三部作になり、現在では「アーカム・コレクション」にまとめて収録されている。なお、『バットマン アーカム・ビギンズ』『バットマン アーカム・ビギンズ ブラックゲート』は、この三部作には含まれていない。

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著者情報
Kakihey

2014年末より当サイト「Kakihey.com」を運営中しています。現在までに300本以上のゲームレビューを公開しています。基本的にPCでゲームを遊んでいます。

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評価

バットマン×バットモービルで、遊びの幅が広がる

今作では、遂にバットモービルが本格的に導入された。これまでと同じく、マントでひとっ飛びすることもできるが、爆音を轟かせてバットモービルで爆走することもできる。

このオープンワールドと乗り物の組み合わせ自体は、何も珍しくないが、今作ではその乗り物であるバットモービルが準主役級に近い扱いを受けている点が特徴と言える。

ミッションでは「バットマンが乗り込んだエレベーターをバットモービルのワイヤーで引っ張り上げる」「バットマンを取り囲む敵を遠隔操作のバットモービルで攻撃する」と言った協力プレイが中心になり、プレイヤーは一人二役でミッションを攻略していく。

こうしたゲームプレイは、どこか『グランド・セフト・オート5』を思い起こさせる。あのゲームでは、主人公を切り替えることで一人三役の擬似的な協力プレイを実現していたが、今作のバットマンとバットモービルの関係性もそれに近く、ここが今作の特徴になる。

バットモービルに乗り込み、敵の車両と戦うシーンも多いが、要所要所でこうしたバットマンとバットモービルの協力プレイも用意されており、バットモービルを相棒として扱うことで、遊びの幅を広げている。

バットマンとロビン。操作キャラを自由に切り替えて遊べる

なお、擬似的な協力プレイという仕組みは、バットマンとキャットウーマン、バットマンとロビンという形でも取り入れられており、一部の戦闘シーンではキャラクターを自在に切り替えて、ここでも一人二役で遊ぶことができる。

前作までは一作目『バットマン アーカム・アサイラム』をベースにしたゲームだったが、今作はこの協力プレイによって、ゲームプレイが大きく変化しており、一作目から二作目への進化を、再び体験することができる。

バットモービルの操作感

バットモービルには、走行モードと戦闘モードの二つがある。Xboxコントローラであれば、左トリガーを押し込むことで、この二つのモードを自在に切り替えることができる。

走行モードは、見た目に反してスポーツカー並の速さで移動でき、簡単にドリフトも決められる。戦闘モードは、機動力の高い”GTAの戦車”に近く、火力と俊敏さを両立させている。どのモードも、バットモービルを直感的に操作でき、動かしていて爽快感がある。

ちなみに、今作では柱や壁などがバラバラ崩れるので、オープンワールドゲームでよくあるオブジェクトに行く手を阻まれるようなことがほとんどなく、これも移動の爽快感を一層強くしている。

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ゲーム自体はアーカム・シティがベースか

ゲーム自体は、オープンワールドゲームだった前作『バットマン アーカム・シティ』をベースにしており、オープンワールド内にメインミッションやサイドミッションなどが用意された「グランド・セフト・オート」スタイルのゲームになっている。

なお、今回は<ゴッサム・シティ>そのものが舞台となり、ゲームメディアによれば、広さは<アーカム・シティ>の五倍ほどになるという。ちなみに<ゴッサム・シティ>は、バットモービル用に完全に作り直されている。

プレイ面は『バットマン アーカム・アサイラム』から続く、お馴染みのあれ。

今作のミッションも、戦闘用エリアとステルス用エリアで構成されている。戦闘用エリアでは、大勢の敵を華麗にさばいていくコンバットシステムによる激しい格闘戦が楽しめ、ステルス用エリアでは、敵の銃撃をかいくぐり、ガジェットを駆使して敵を狩っていく締まったステルスが楽しめる。

基本的に、やっていること自体は一作目の頃から大きく変わらないので、面白さもそのままだが、シリーズを追うごとに難易度が上昇しており、一作目(もしくは前作)と比べると、戦闘もステルスも明らかに難しくなっている。

早い段階から様々な種類のザコが登場するので、戦闘時はボタン入力が忙しないし、ステルス時もセントリーガンを設置されたり、ドローンが飛んでいたりと、”敵の背後に降り立ってテイクダウンするだけ”では済まない。特に気絶させた敵を起こしてしまう救護係的なザコは最高にウザイ(良い意味でね)

こうした難易度の上昇は、一作目から順番に遊んで来た者からすれば妥当なものに思えるが、それにより、プレイ面で複雑さが増しているので、そこは意外と好みが分かれる点かと思う。私は、正直・・初期作のシンプルさが懐かしくなる時が度々あった。

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総評

今作はシリーズの完結編として、満足できる一作だった。

私はバットモービルの割合はもう少し低くても良かったと思うが、それを考慮しても、より完成度を増したコンバットとステルス、そしてシリーズを締めくくるストーリーは、非常に満足できるものだった。

また、真のエンディング(ナイトフォール作戦)を見るためには、サイドミッションもすべてクリアする必要があるので、それも遊ぶと想定すると、50時間ほどは遊べるボリュームになり、オープンワールドゲームとしても満足できる一作だった。

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初版:2016年9月14日 2:00 PM

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