タイトル | METAL GEAR SOLID 2: SONS OF LIBERTY |
対応機種 | PS3,Xbox(22/05/25時点) |
プレイ時間 | 13時間~ |
ストーリー | 2009年、”サンズ・オブ・リバティ”を名乗るテロ集団が米大統領を誘拐し、身代金300億ドルを要求。”FOXHOUND”の新人隊員”雷電”は、単独で現地に送り込まれる。 |
今作は、2001年に発売された「メタルギア」シリーズの四作目。
ハードはPS2へと移行し、前作よりも高い表現力で「メタルギア」を描いている点が特徴。ストーリー的には、新しい主人公として”雷電”が登場し、彼を中心に、これまでとは全く異なるストーリーが展開される点が特徴になる。
評価
今回は、Xbox版HDエディションをプレイしました
“3Dステルス”を開拓した前作『メタルギアソリッド』から3年、その間にゲーム機の世代が一つ進み、今作はPS2向けの「メタルギアソリッド」として、新しいステルスを引っ提げて再登場。
3Dグラフィックを活かした立体的な空間を、見下ろし視点でステルスする部分は今作でも健在だが、一方で、一作目とはまた違ったプレイ感覚を覚えるステルスゲームにもなっている。
今作のステルスプレイは、かなり独特。
前作と同じ見下ろし視点ではあるが、今作はカメラと主人公の距離が異様に近く、エリアも入り組んでいる。さらに、おそらく意図的にカメラも見えにくい位置に置いているし、おまけに中盤以降は、”あること”をしないと各エリアでソリトンレーダーが使えないときた。
(ソリトンレーダーとは、敵の位置と視界をリアルタイムで表示してくれる画面右上のレーダー)
なので、前作と同じ感覚で遊んでいたら、視野が狭く、発見されやすくてイライラしたのだが、仕方なく「主観視点」を使って遊んでみたところ、スムーズにエリアを攻略できた。今作は「見切れている部分は視点を切り替えてカバーしろ」というゲームだった。
前作では、エリアの広い範囲を俯瞰できたので、視点を切り替える必要はほとんどなかった。対して、今作では上記の理由から”他の視点”も活用して遊ばないと、ステルス状態を維持することが難しい。基本は「見下ろし視点」だが、一人称視点で「前方の敵兵を確認する」、三人称視点で「壁の向こう側の様子を伺う」をしながら攻略していくゲームになり、前作以上に”立体的なステルスプレイ”が展開される。
確かに、プレイの快適性という点では前作の方が上。だが、今作の三つの視点を組み合わせたステルスはなかなか新鮮で、どれも万能ではないけれど、上手く使い分けてエリアを突破していく面白さがある。ここはステルスゲームの中でもかなり独特な手触りがある。
あと、今作で特に良かったのは、必ずしも敵を○す必要がないこと。
麻酔銃のおかげで、敵兵を眠らせることができるようになり、ボス戦でも”スタミナキル”という選択肢が用意され、体力ゲージではなく、麻酔銃などでスタミナゲージを0にすることで、倒せるようになった(厳密に言えば、ストーリー上は○ぬけど)。
非殺傷にこだわりたいステルスゲーマーとしては、そこを配慮してくれるのは嬉しいこと。
総評
三つの視点を切り替えて遊ぶステルスプレイはもちろん、今ではネットミーム化したストーリーも含めて、今作は、シリーズの中でも”特に”ユニークな立ち位置にある作品だと思う。多くの点において『メタルギアソリッド』とも『メタルギアソリッド3 スネークイーター』とも異なる作品になるが、そこが面白く感じた。
機会があれば、今作の主人公、雷電が再び主人公になった『メタルギア ライジング リベンジェンス』を遊んでみたいと思う。