原題 | The Division |
対応機種 | PC,PS4,Xbox One |
プレイ/クリア時間 | 30時間~ |
👍Good
- マンハッタンの作り込み
- 安定したゲームプレイ
- 達成感を覚える反復
👎Bad
- 関西弁
- ストーリーが薄い
- 敵のグレネード
- 一部の時間制限ミッション
紹介
どんなゲーム?
オンラインプレイをベースにしたオープンワールドゲーム。
そして、ゲームとしては─
- オンラインプレイ
- オープンワールド
- TPS
- RPG
- ハック アンド スラッシュ
などの要素を含む作品になっている。
ただ、本作はソロプレイにも対応しており、このレビューではソロプレイについて書いている。
ディビジョン(1)のストーリー
プレイヤーは”ニューヨークを救うべく創設された”【ディビジョン】の一員としてこの危険な世界を冒険する。
評価
【Pros】達成感を覚える反復的なゲームプレイ
言ってしまえば本作は”マンハッタンを舞台に黙々とレベル上げとアイテム回収に勤しむ”ゲームである。
本作のミッションは、「レベル上げ」と「アイテムのドロップ」に主眼が置かれており、メインもサイドも”プレイヤーがXPやアイテムを得るための場所”と割り切っている。
(ストーリーはマップ中に散らばったオーディオ・ログで語られる)
- メイン/サイドミッションは”プレイヤーが経験値やアイテムを得るための場所”と割り切っている
なので、このゲームのモチベーションは、突き詰めれば”敵よりも1ミリでも強くなりたい”という思いが大部分を占める。
そして、本作は─
- 黙々とレベル上げを頑張る
- 敵がドロップするアイテムを黙々と回収する
- 頑張って敵よりも1ミリでも強くなって撃破する
上記3点を中心に据えたゲームとしてはツボを押さえた作り。
特にソロプレイでは、敵とのレベル差が如実に出るので”地道に経験値を貯めることに意味がある”し、作戦拠点をアップグレードして【パーク】や【タレント】をアンロックすることも同様。
もちろん、良いアイテムを求めて【敵を倒す=>ドロップするアイテムを回収する】の繰り返しも飽きない。
- 時間を掛けて主人公を強化していくことにちゃんと意味がある
しっかり準備した上でボスを撃破できた時は非常に達成感があり、一連の反復的なゲームプレイを通してコツコツと積み上げていくことが面白い。
【Pros】マンハッタンの作り込み
1/1スケールで再現されたというマンハッタン(の1/3)は、発売から3年以上経過した今でも突出した完成度を誇っている。
【ドル インフル】と呼ばれるウィルスによって秩序が崩壊した後ではあるが、お馴染みの観光名所から住宅街に至るまで一切の妥協なく再現されている。
また、本作は【環境ストーリーテリング】的な手法が取り入れられており、マップの至るところに”ストーリーの断片”が散りばめられている。
例えば、大通りを埋め尽くす車はウィルス発生時の混乱を思わせるし、ゴミ収集車から取り出されたゴミ袋の山は市民が置かれた厳しい状況を映し出す。
- マップ自体の作り込みの良さ
- 環境ストーリーテリング的な仕掛け
この2点のおかげで、本作のマップはモニター越しからでも人々の息遣いが感じられるものになっており、街を練り歩くことがただの長い移動に感じない。
特に、このゲームの移動手段は「徒歩」と【ファスト トラベル】だけなので、街が作り込まれていることの意味は大きい。
【Cons(欠点)】終始、カバーに隠れ続ける
いくらレベルを上げても主人公は敵の銃弾に滅法弱いので、銃撃戦では常にカバーに隠れて撃ち合うことになる。
また、ソロプレイでは中距離からアサルトライフルで敵を仕留めることが安全確実の攻略法になっているので、「次はショットガンで行くか」みたいなこともできない。
難易度のバランス
カバーに隠れていると的確にグレネードが投げ込まれたり、一部の敵が回り込んで来たりするが、それに釣られてカバーの外に出ると蜂の巣にされるし、出ないと倒される。
ソロプレイの場合、稀に理不尽さを感じるバランスになっている。
【Cons(欠点)】ヘタな関西弁
日本語やと一部の台詞が関西弁になんねんけど、これがほんまキツイんよ。
“関西人ちゃう人間が話す関西弁”まるだしで、とにかくヘタ。
せやから、英語に変えてみたんやけど、字の方もヘタな関西弁になっとんねん。
もう、カンベンしてくれ。
なぜか、日本語音声だと一部の台詞が関西弁になるのだが、その関西弁が”関西人ではない人間の関西弁”なので非常に違和感がある。
一部市民の台詞がヘタな関西弁ならまだ我慢できるが、ストーリーを補完するオーディオ・ログにも紛れ込んでいるのでタチが悪い。
結局、途中からは英語音声/日本語字幕でプレイした。
(字幕にも不自然な関西弁が混ざっているが…)
結局、ソロでも遊べるのか?
一応は遊べる。
ただし、あくまでも”複数人でプレイすることを想定したゲームが一人で遊べる”というだけなので、出来ることなら複数人でプレイした方が良いとは思う。
例えば、ソロは仲間による「蘇生」がないので死亡するとチェック・ポイントまで戻されるのだが、この間隔が長い時があって非常に面倒臭い。
(ラスボスを倒した後に雑魚に殺され、ラスボスからやり直しになった)
- ソロで遊べるというよりは”複数人向けのゲームが一人でも遊べる”に近い
とは言っても、発売当初よりはソロプレイヤーにも配慮されたゲームになっている。
関連記事>>>【攻略】『ディビジョン(1)』のソロプレイヤー向けTips
総評
決して100点満点のゲームではないが、手堅いシューティングと達成感を覚える反復的なゲームプレイは面白く、かつマンハッタンの再現度も素晴らしい。
現在ではソロプレイにも配慮したゲーム内容になっており、”一人で遊ぶのでパスする”には惜しい一作だと断言できる仕上がりだ。