※一部記事でアフィリエイト広告を利用しています

【評価・感想】『Deus Ex Game of the Year Edition』レビュー

ゲームレビュー
ゲームレビュー
この記事は約5分で読めます。
原題Deus Ex
対応機種Steam,GOGほか
クリア時間23時間~
ストーリー2052年、世界では”Grey Death”と呼ばれる死に至る謎の感染症が蔓延していた。その症状を抑え込む薬を巡り、政府と市民の間で激しい対立が巻き起こり、世界は混乱の時代へと突入していく。そんな中、テロ集団がその薬を強奪する事件が発生。この事態に対処すべく、国連のテロ対策部隊である”UNATCO”のエージェント”J.C. Denton”が現地に派遣される。

『Deus Ex(Game of the Year Edition)』は、2000年に発売されたアクションRPG。

スポンサーリンク
著者情報
Kakihey

2014年末より当サイト「Kakihey.com」を運営中しています。現在までに300本以上のゲームレビューを公開しています。基本的にPCでゲームを遊んでいます。

SNSをフォローして更新情報を得る

評価

Deus Ex Community Updateを導入して遊んだ

とことん試行錯誤したくなる

ゲームとしては、ジャンル混合型のFPS。一人称視点で進行する点は、一般的なFPSと同じだが、本作では、そこにステルス要素やRPG要素などを組み込んでおり、そのFPSの枠に囚われないゲームシステムが大きな特徴になる。

中でもRPG要素は非常に重要な存在。他のゲームでもよく見かける”スキルポイントを消費して主人公を強化するスキルシステム”以外にも、主人公を部位ごとに改造する「オーグメンテーション」と呼ばれるアップグレードシステムもあり、この二つがゲームプレイに大きく影響する。

具体的には、ハンドガンのスキルを上げていれば、最終的にはハンドガンでもスナイパーライフルのような正確な射撃が可能になり、「Speed Enhancement」というオーグを埋め込んでいれば、通常のジャンプでは到達できない場所に飛び移れるようになると言った具合。ゲーム自体は、スキルやオーグを使わなくても攻略できるようになっているが、使えば、攻略法は何通りにもなり、遊びの幅がぐっと広がる。

肝心の各ミッションは、そうした多様なビルドに対応している。いわゆる一本道なエリアは一切なく、どのミッションも、比較的広いエリアへの潜入になっており、どのように進めるかはプレイヤーに一任されている。様々な重火器を駆使して、敵を積極的に倒していくこともできるし、エリアの構造を逆手に取って、ひっそりと任務を遂行していくこともできる。スキルやオーグなど、その時点で可能な範囲で、各々のプレイスタイルに合わせて遊べる作りになっている。

ボス戦さえも「このように遊べ」と指示されることはない。あるボス戦では、ボスが通るルートにあらかじめセンサー爆弾を設置することで、ボス戦に突入する前に瞬殺することができたり、察知される前に、遠くから麻酔矢を放ってボスを無力化できたりする。

ボス戦もそれ以外も、ゲーム側に遊び方を強制されることが極端に少ない。その上で、「こうすればどうなる?」に対して、きっちり答えを用意しているゲームでもあるため、色々と試しながら遊びたくなるし、そうした試行錯誤が面白いゲームになっている。

2000年発売なので、相応に時代を感じさせるところもあるが、多彩なゲームシステムとそれを活かすミッションの作りは見事で、遊びの部分は全く色褪せていない。

プレイ部分をもう少し詳しく

実はオープンワールド要素を含んだゲームでもある。ストーリーの中で訪れる「ヘルズキッチン」や「香港」は小規模なオープンワールドになっており、その中を自由に探索することができる。それぞれひとブロックもないほどの大きさだが、ホテルや下水道など、探索可能なエリアは多く、実際のサイズよりも、広く感じられる世界が用意されている。

オープンワールドでは、エリアをじっくり隈なく探索して、攻略に役立つ情報やストーリーの背景を補足するテキストなどを見つけていく。未見エリアを発見すると、スキルポイントが貰えることもあり、探索すればするほど、見返りがあるゲームになっていると言えて、地道に足で稼ぐことも重要。

当然、最初はその場所について何も知らないわけだが、欠けたピースを集めていくように、その場所への理解を深めていくと、同じ街でも、最初とは全く違った姿に見えてくる。小規模だが、密度は非常に高い。

シューティングやステルスは、見た通りのもの。ただ、古いゲームだが、難しすぎることはなく、しっかり育成すれば、ハンドガンだけでも何とかなるし、ステルスも比較的緩めで、遊びやすい方だと思う(クイックセーブ・ロード可能)。救済措置として、中盤に強力な剣も用意されているので、難しくて詰むことはないかと。別モードとして用意されている”TRAINING(チュートリアル)”をクリアできる腕があれば、ゲームはクリアできるはず。

ちなみに、多くのPCゲームと同じく、キーは再設定できるので、それをすれば今のFPSと同じ感覚で遊べる。使わないキーも多いので、とりあえず”TRAINING”を遊んで、設定を煮詰めることをお勧めする。

プレイ面以外では、ゲーム全体を通して用意された選択の数々が特徴。結末を決定するのは最後の選択だが、一応そこに至るまでには細かな分岐があり、プレイヤーの選択によって、ストーリーが変化する。ボス戦から他愛のない会話シーンまで、選択の結果は丁寧に反映されるので、選択する意味がちゃんとある。なお、本作ではプレイ中の振る舞いも一つの選択として処理されるため、「こういう行動にもちゃんと特別な台詞が用意されているのか」と驚くことが何度かあった。そこは今遊んでも新鮮。

遊ぶ場合は、”古いゲームを遊ぶ”という割り切りは必要だが、シューティングもステルスも、意外とカジュアルに遊べるものになっており、ゲームを楽しむことを邪魔しない。少なくとも『マックス・ペイン』や『スプリンターセル』と言ったそのジャンルのクラシックなゲームよりは、何倍も簡単だった。

スポンサーリンク

総評

洋ゲー界隈での高い評価も納得の一作。”プレイヤーのペースで遊んで良い”とする遊びの部分は、今でも十分通用する面白さであり、自分なりに仮説を立てながら遊んでいくことが面白いゲームだった。また、ストーリーも、陰謀論の詰め合わせのような内容だが、いま遊ぶと微妙にタイムリーなところがあり、そういう意味でも、なかなか印象に残るゲームだった。

今回が二回目だったが、面白さを再確認できた。

シェアする
SNSをフォローして更新情報を得る
スポンサーリンク
スポンサーリンク
Kakihey.com│ゲーム紹介・レビュー
タイトルとURLをコピーしました