タイトル | Dead Space Extraction |
対応機種 | Wii,PS3 |
プレイ時間 | 6時間~ |
ストーリー | 一作目より前の2508年。ある惑星で謎の鉱物を発掘していたところその物体から強力なエネルギーが放出される。その結果、人々は幻覚や幻聴によって正気を失い、その上、謎のエイリアンまで出現する。主人公らはそれから逃れるべく、USG石村へと向かう。 |
今作は、2009年に発売された「Dead Space」シリーズのスピンオフ。『Dead Space』とは違い、Wiiリモコン、PlayStation Moveのモーションコントロールを活用したガンシューティングゲームになる。
ちなみに、Wii版は吹き替えも含めた完全日本語版になっている。
評価
Wii日本語版をプレイしました
Dead Space✕ガンシュー、その結果
正直、「Wii?」「ガンシュー?」と思ったのだが、実際に遊んでみると非常に面白かった。
『Dead Space』の後、『Dead Space 2』の前に発売された今作は、Wiiリモコンのモーションコントロールを活用したガンシューティングゲーム。ざっくり言えば”デジタル射的”なのだけれど、このシリーズの象徴的な要素である「部位破壊」や「スローモーション(ステイシス)」がしっかり活用されている点が面白い。
特に今作の場合、その場に留まった状態で大勢の敵をさばいていくので、敵を倒す順番や破壊する部位の選択などが『Dead Space』よりも重要で、ガンシューになったことで、それらの良さがよりはっきりと出ていると言える。また、Wiiリモコンでの射撃も爽快感があり、直感的に部位を撃ち抜いていく射撃の楽しさは、モーションコントロールならではのものだと思う。
たしかに、今作は前作と比べると別ゲーではあるが、Wiiリモコンでのガンシューと「Dead Space」的なシューティングとの相性が良く、本家の劣化コピーになっていない。
なお、ゲームは一人称視点でカットシーンを観るような形で進行する。カットシーンの合間に「進行ルートの選択」や「アイテムを回収する中休み」「ガンシュー」が用意されており、プレイ可能なムービーに近い作風になっている。
プレイ面以外では、シリーズの前日譚を描くストーリーも見所。
ミッションは『Dead Space』のステージを逆走する形で進行し、ストーリーではあの大混乱へと至るまでの過程が描かれる。『Dead Space』との直接的なクロスオーバーはないが、二つのストーリーが交差するシーンはいくつかあり、一作目を遊んだことがあれば、そうした視点から楽しめる。「あれをしたのはこっちの主人公たちだったのか」みたいな。
必ず知っておくべきとは言わないが、ストーリーは一作目の世界を広げてくれる良い内容になっており、シリーズファンであれば、YouTubeなどでストーリーをおさらいしておいて損はない。
進行不能バグに注意
チャプター9序盤のエレベーター前で発生。
ネクロモーフがオブジェクトに引っかかって出てこず、進行不能に。同じ箇所で二回連続で発生し、ネットでも同様の報告を見かけたので、発生率は高いのかも知れない。ここでは”Pregnant”が出現するのだが、おそらくこれが撒き散らす小型ネクロモーフが引っかかっているのだと思う。
私はゲームを再起動したところ先へと進めたが、不安な人は”Pregnant”は両手だけを撃って倒した方が良い。
日本語版の表現規制
エンディングの解釈に影響する部分が表現規制でカットされている。もし日本語版を遊ぶ場合は、チャプター9の最後のシーンだけは、YouTubeなどで英語版のものを探して観た方が良い。それを知っている、知らないではエンディングのアレがよく理解できないと思う。
少なくとも私は、英語版のプレイ動画を観るまでエンディングを理解することができなかった。
総評
『Dead Space』を見事にガンシューへと作り直した良作のシューター。ストーリーやゲーム世界は「Dead Space」そのものだし、肝心のプレイ面もシリーズの象徴的な要素を取り入れたものになり、メインシリーズをクリアした後に遊んでも十分楽しむことができた。排気口の中に入れたのも嬉しい(?)。
また、日本語を齧っている私としては、まともな声優によるまともな吹き替えが用意されていたのも良かった。有り難いことにメインシリーズの方は日本語化Modで遊べるが、可能であれば吹き替えでも遊んでみたかったなと、遊んでいて思った。