原題 | RAGE |
対応機種 | PC,Xbox(互換),PS3 |
プレイ/クリア時間 | 12時間~ |
👍Good
- シューティング
- 完璧なローカライズ
👎Bad
- 置いてけぼり感しかないストーリー
- バギー
- 全体的に敵が硬すぎる
「DOOM」シリーズなどで知られる「id Software」が送る世紀末系FPS。
隕石の衝突によって壊滅的な被害を受けた地球を舞台に、プレイヤーは約100年の眠りから覚めた生存者として、この危険な世界で敵やミュータントと死闘を繰り広げる。
評価
良いFPS
あのid Softwareが送る本作は、『メトロ2033』を彷彿させる陰鬱な世紀末を舞台にした直線的なFPSでもあり、バギー同士の戦闘をフィーチャーした”バギーゲー”でもある異色のアクションゲームになっている。
洋ゲーに詳しい人であれば、”Bethesda(販売)×世紀末”と聞けば「フォールアウト」的なオープンワールドゲームを想像するかも知れないが、実際は似て非なるものであり、そういうゲームだと思って遊ぶと後悔する。
ミッションを受注したり、アイテムを補充したりする場所として小さな町があり、バギー用のステージとして”町とミッション開始地点を繋ぐオープンワールドっぽい”エリアがあるという感じ。
(町=>バギー用ステージ=>ミッション開始地点)
プレイ感覚としては『メトロ 2033』などのリニアなFPSに近く、「フォールアウト」のように自由気ままにエリアを探索するようなゲームでは決してない。
一応、オープンワールドっぽいエリアは徒歩でも移動できるが、敵車両に発見されると猛攻撃されるので、徒歩移動はオススメできない。
よって、オープンワールドゲームとして遊ぶと肩透かしを食うゲームではあるが、このゲームのコアの部分であるシューティング面はよく出来ているので、リニアなFPSと分かって遊べば、ガンファイトが楽しい良いFPSとなる。
FPSとしては、敵の肉体に鉛玉を大量に撃ち込んでいくオールドスクールな作風になっており、プレイヤーと敵が真正面から激しく撃ち合っていく。
登場する敵は、大きく分けて近接攻撃の一撃が大きい突撃してくる敵と、アーマーに守られた硬い敵に分けられ、前者は迫りくる敵にショットガンをお見舞いし、後者は正確にヘッドショットを狙って倒していくが、どちらも油断すると瀕死に舞い込まれるくらいの強さなので、手に汗握る戦闘が展開される(銃を撃ってくるだけの普通の敵は少数)。
正直、ゴア表現はもう少し強くても良かったとは思うし、敵もやや硬すぎるとは思うが、血飛沫もしっかり出て、被弾箇所によっては”砕ける”ので、銃声や反動の良さも相まって撃っていて気持ちいい。
総じてシューティング周りは、「id Software」のブランドを信用して買っても後悔しない仕上がりになっており、良いFPS。
バギー不要説
はっきり言ってしまえば、バギーは無くてもゲームは成立するくらいの要素なので、わざわざバギーで移動する/戦うのではなく、町からダイレクトに目的地まで移動できた方が良かったように思う。
総評
本作は、間違いなく良いFPSではあるが、バギーや使いっぱしりに終始するミッションの在り方など、せっかくのガンファイトを盛り下げる要素が目立つ作品でもある。
ただ、どれもプレイを止めるほどヒドイものではないので、「オープンワールド」「バギー」「ストーリー」などのフレーズは一切忘れて、純粋にオールドスクールなFPSとして遊べばそこそこ楽しめる。