【感想・評価】『女王陛下の007(ネタバレ)』レビュー

「007」シリーズ

ジョージ・レーゼンビー主演のスパイ映画『女王陛下の007』のレビュー。

紹介

女王陛下の007のストーリー

失踪したスペクターの首領ブロフェルドを追っていたボンドは、伯爵夫人、テレサの父から彼の情報を入手。

ブロフェルドの秘密施設に侵入したボンドは、そこで恐るべき「オメガ・ビールス」計画が画策されていることを知る……。

引用元 – Youtube

女王陛下の007の出演陣

役者 役名
ジョージ・レーゼンビー ジェームズ・ボンド
ダイアナ・リグ テレサ
テリー・サバラス ブロフェルド
バーナード・リー M
デスモンド・リュウェリン Q など

感想/新生ボンド

007 ドクター・ノオ』『007 ロシアより愛をこめて』『007 ゴールドフィンガー』『007 サンダーボール作戦』『007は二度死ぬ』までジェームズ・ボンドを演じたショーン・コネリーに代わり、新たにジョージ・レーゼンビーがボンド役を演じた一作。

次作では再びショーン・コネリーがボンド役に復帰したので、ジョージ・レーゼンビー版ボンドは今作限りという貴重な作品でもある。

さて、“新生ボンド映画”とも言える今作ではもう一度原点に立ち返っている。

ショーン・コネリー版ボンド映画は『007 ロシアより愛をこめて』以降、少しずつ荒唐無稽な設定に舵を切っており、前作『007は二度死ぬ』ではそれが極まっていた。

その点、今作は『007 ロシアより愛をこめて』までの現実路線に回帰しており、ストーリーとアクションの両面で楽しめるボンド映画になっている。

今回は地道なスパイ活動と、アルプスを舞台にしたアクションが展開される。

また、新たなボンド役に抜擢されたジョージ・レーゼンビーが前任者よりも10歳ほど若いということで、ジェームズ・ボンドにフレッシュさが戻っており、心なしかアクションのキレも良かった。

そして、新たなジェームズ・ボンド像も気に入った。

これまでのボンドは強く、男らしくを強調したキャラクターだったが、今回は初めて喪失感に襲われ、打ちのめされる姿が描かれるのでキャラクターに人間的な深みが生まれている。

このシリーズの象徴とも言えるショーン・コネリー”不在”の中でも、原点回帰と新たな方向性の模索を同時に行っており、この点は非常に好印象。

まとめ

新生ボンド映画として楽しめる一作。

原点回帰した作風や新たなボンド像はとても良く、ジョージ・レーゼンビー演じるフレッシュなジェームズ・ボンドも新鮮であり、久しぶりに面白いボンド映画になっている。

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