対応機種 | PS2 |
プレイ時間 | 15時間~ |
『龍が如く2』は、前作『龍が如く』の翌年に発売された続編。
今作では、「西の龍」である郷田龍司が桐生一馬の前に立ち塞がり、東京と大阪の裏社会を巻き込むヤクザの全面対決が描かれる。
評価
前作の拡張版
前作『龍が如く』の翌年に発売された続編ということで、基本的には前作を流用したゲーム内容になっており、”改善と拡張に重きを置いた”続編と言った印象を受ける。
まず、新要素について紹介すると、ストーリー進行やサブストーリーのあり方などは、前作とほとんど変わらないが、桐生一馬がホストとして客を接客したり、オーナーとしてキャバクラを切り盛りしたりするミニゲームが新たに登場。他にも娯楽施設は、新しく「ゴルフのうちっぱなし」や「将棋」などが追加されていて、ボリュームアップしている。
また、今作では「神室町」に加えて、大阪の「蒼天堀」「新星町」が新たなオープンワールドとして登場。前者は大阪の道頓堀を、後者は通天閣を含む新世界をモデルにした新マップになっている。そんな”大阪”では、土地柄を反映したコテコテのサブストーリーが用意されていて、上手く「神室町」と差別化されている。
あと、サブストーリーに関してもう一つ付け加えると、今作ではサブストーリーをクリアすることで一部の住民と”顔馴染み”になり、戦闘時に助けてくれるようになる。これは主人公と「神室町(or 蒼天堀)」の繋がりを感じさせる良い仕組みになっていて、サブストーリーをクリアすればするほど、ゲーム世界に愛着が湧いてくる感覚があった。
次に改善点を紹介すると、目玉のアクションは、主人公の攻撃動作がやや高速化されたことでテンポが良くなり、ヒートアクション(特殊技)も数が増えるなどしたことで、爽快感が増している。今回、前作をクリアしてすぐに遊んだこともあり、前作との差がよく分かった。
加えて、ロックオンが強くなり、複数の敵への対処法も用意されたことで、乱戦時でも主人公を割りとしっかりコントロールできるようになり、前作のように主人公が荒ぶることも減った。
アクション面以外では、ザコとの遭遇回数が激減。
今作では一定のレベルに達しているとザコが絡んで来なくなり、前作のように移動するたびにザコに絡まれることがなくなった。ザコが絡んで来なくなったことによる弊害もあるにはあるが、それ以上に、ザコに邪魔されずにストーリーを追ったり、サブストーリーを消化したりできるのは、プレイの快適さが良い意味で全然違う。
こうした改善・拡張によって、前作で作り上げだスタイルがより洗練されたものになっており、前作ファンにとって納得のいく続編に仕上がっている。
欠点はボス戦と”QTE”
まず、今作ではボス戦が難しくなっている(難易度ノーマル)。
前作『龍が如く』は、ボスでも強さはそれなりであり、ザコよりも少し慎重に遊べば突破できたが、今作では、ボスの体力ゲージが何枚もあり、おまけに強い技も持っていることが多く、ボス戦が難しい。
そんなボス戦では、ボスの体力ゲージをチマチマと削っていくことになるが、その繰り返しはかなり作業感が強く、”ボスを倒すために反復的な作業はしたくない”私にとっては、「面白い」とは言えないものだった。
あと、「QTE」…。
ボス戦やザコ戦中にQTEが用意されている時があるのだが、やけにタイミングがシビア。こっちは慎重にボスにダメージを与え続けて来たのに、そんなQTEに引っかかって、いきなり中ダメージを受けるなんてあまりに理不尽。どうしてもQTEを入れるのなら、「□ボタン」固定のように、ほぼ失敗しないような形にして欲しかった。
このゲームの大部分は楽しく遊べたが、この二点は気になった。
まとめ
今作は、一作目をさらに洗練させ、様々なコンテンツも追加した理想的な続編。
郷田龍司という強烈なキャラクターを中心にしたストーリーはもちろん、「ヒートアクション」による爽快感ある戦闘からやりごたえのある寄り道要素まで、量と質の両方でプレイヤーを圧倒する一作だった。
今作はPS2で発売された最後の「龍が如く」として、シリーズ初期の「集大成」に相応しい仕上がりであり、「次回作ではどう進化するのか?」ということが楽しみになる二作目だった。
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