原題 | The Witcher Enhanced Edition Director’s Cut |
対応機種 | PC |
プレイ時間 | 35時間~ |
ストーリー | 死んだと思われていた”白狼”が瀕死の状態で見つかる。時を同じくしてウィッチャーの拠点「ケィア・モルヘン」に盗賊団が現れ、ウィッチャーたちの”秘密”が盗まれてしまう。 |
『The Witcher(Enhanced Edition Director’s Cut)』は、2007年に発売されたシリーズの一作目。「CD Projekt RED」が開発した本作は、ポーランドのファンタジー小説(Saga o wiedźminie)を原作としたゲーム版。
評価
俯瞰視点でも遊べて、戦闘はクリックゲー、マップもオープンワールドではないなど、『ウィッチャー3 ワイルドハント』と比べると、全然違うゲームに見えるが、意外と共通点は多い。
戦闘では、主人公を霊薬で一時的に強化し、魔法も駆使して戦うし、ゲーム世界もオープンワールドゲームではないが、各章ごとに中規模なエリアが用意されており、その中ではある程度自由に行動できる。
以下では、3とも比較し「どういうゲームなのか」を書いていく。
左クリックで、ウィッチャーらしい戦闘
まず、戦闘は簡単な操作と複雑なシステムが特徴。
『ウィッチャー2 王の暗殺者』以降と比べると、操作自体は非常に簡単なものになり、左クリックで攻撃し、あとはアイコンに合わせて連打すれば、半自動的にゲラルトは攻撃を続けてくれる。キーを二度押しして間合いを取る、と言ったテクニックが必要になるときもあるが、基本は非常にシンプル。
対して、戦闘システムの方はやや複雑で、覚えることが多い。
戦闘では、相手が人間かモンスターかで剣を使い分けないといけないし、敵の人数に合わせて、戦闘スタイルも切り替える。また、戦闘になりそうなら、事前に霊薬を飲んで主人公の能力を一時的に強化することが重要で、戦闘になれば”印”と呼ばれる魔法も、積極的に使って戦うことになる。
もっと言えば、基本的には”霊薬”はレシピがないと作れないし、そのレシピに載っている素材も、専門書を読んで勉強しないと、そもそも採取することができない。
操作面のシンプルさとは対照的に、戦闘時に求められるものは意外と多く、プレイヤーはウィッチャーらしく、準備を怠らず、思慮深く遊ぶ必要がある。
本作の戦闘は、二作目以降とは別物だが、基本的な部分はすでに出来上がっており、本作の時点で、ウィッチャーらしい戦闘が楽しめる。ちなみに、本作にはプレイ中の一時停止があり、乱戦時でも落ち着いて遊べるようにはなっている。
もっとも面白いのは”会話”
ただ、なんと言っても見所は会話時の選択。
プレイ時間のかなりの部分が登場人物たちとの会話になり、ここでの選択がクエストの展開を変え、最終的にはエンディングの行方も左右する。プレイ中の選択は、ゲラルト自身が「大きな悪よりも小さな悪を選んだ」というように、白黒はっきりしたものではなく、どれを選んでも何かしらの結果を伴うものばかりで、重い選択肢が並ぶ。戦闘と同じくらい、会話も欠かせない要素になっている。
自分の選択が”あのウィッチャーのストーリー”を進めていく面白さは、ゲームならではのもので、エンディングで示唆される真実も、選択できるゲームだからこそ意味を持つものであり、選択することがしっかりゲームに組み込まれている。
オープンワールド風の作り
本作は、オープンワールドっぽい作りなのも特徴。
広い一枚のマップではなく、章ごとに舞台となるオープンなエリアが用意されている形だが、基本的には複数のエリアを行き来できるので、それらを繋ぎ合わせれば、歩き回る分には十分広い世界が用意されている。
そして、各エリアにはさまざまなコンテンツが詰まっている。
これは『ウィッチャー3 ワイルドハント』と同じで、メインクエスト以外にもモンスター退治を始めとしたサイドクエストがあり、それらを遊んだり、遊ばなかったりしてゲームを進めていく。オープンなエリアで出来ることも、出来ることの多さも、並のオープンワールドゲームと同じくらいはあり、この辺りは「3」とよく似ていると思う。
気になったところ
- ファストトラベルが限定的で使い物にならない
- 瞑想ができる場所が限られていて、かなり不便
移動ゲーにもかかわらず、ファストトラベル地点が少なく、ダレる。また、相手のスケージュールに合わせて進行するクエストが多いのだが、時間を進めるための「瞑想」がどこでもできるわけではないので、それができる場所までわざわざ移動する必要があり、これもダレる。
原作小説を読んでおくべき?
原作を読んでおくべきかだが、基本的には新規プレイヤーにもやさしいゲーム。
本作のゲラルトは記憶を喪失した状態なので、初めて遊ぶ人はゲラルトと一緒にゲームの仕組みを一つずつ覚えていくことになり、ゲーム版から入る人にも配慮されている。加えて、ゲーム内のジャーナルには、キャラクターや地域などの情報が詳細に記録され、プレイ中も書籍やおしゃべり好きを通して、原作の出来事が一部紹介されるので、遊んでいるうちに、ゲームの背景はある程度理解できると思う。
ただ、ゲラルトの知り合いは全員が原作での出来事を覚えていて、それについて話すことも少なくないので、原作を読んでいると、より楽しめるゲーム版にはなっている。
おすすめMod
4GB Memory Patch | 4GB以上のメモリを使用できるようにする |
AI Upscale Textures | 高解像度のテクスチャパック |
Faster Movement for Geralt | ゲラルトの移動速度を上げる |
Item Stacking and Equipment Slots Mod | 所持品の重量制限を大幅に緩和する |
Skip intro – straight to the Main Menu | 起動時の企業ロゴをスキップする |
TW1 All Herbs | 一度に最初できるハーブ量を増量する |
日本語化Mod | ゲーム内テキストを日本語化する |
元々の状態だと不便なところもあったが、これでかなり遊びやすくなる。
総評
一作目ということで、プレイ部分は粗削りなところもあるが、ウィッチャーらしい骨太なストーリーと、シビアな選択の数々は、本作の時点ですでに面白く、ここは今でも色褪せていない。慣れてくれば、戦闘もシンプルさと奥深さが両立されていて、これはこれで面白い。
初版:2018年4月26日 15:15
第二版:2020年11月24日 8:20 PM