主にPS3時代に人気を博した「inFAMOUS」シリーズ。少し前にシリーズ全作をクリアしたので、この記事では、改めて「inFAMOUS」を振り返っていく。
inFAMOUSシリーズまとめ
inFAMOUS(悪名高き男)
| 原題 | inFAMOUS |
| 対応機種 | PS3 |
| プレイ時間 | 15時間～ |
| ストーリー | エンパイアシティー。”メッセンジャー(配達人)”のコール・マグラスは、仕事で”ある荷物”を運んでいたが、その荷物が大爆発を起こす。目覚めた時には、コールは”人間発電機”とも言える超人になってしまっていた。 |
『inFAMOUS』は、2009年に発売されたシリーズの1作目。
「怪盗スライ・クーパー」や『Ghost of Tsushima』の開発元として知られる「Sucker Punch Productions」が、主にPS3時代に手掛けていた「inFAMOUS」シリーズの一作目になる。
プレイ面に限定すると、本作は「スーパーパワーとオープンワールドの組み合わせ」「プレイヤーの決断によって変化するゲーム内容」の二つが特徴として挙げられる。
主人公のコールは電気の使い手で、運動神経も抜群。ゲームでは様々な電撃アクションと自由度の高い移動を駆使し、エリア全体を使って大暴れする。最終的には、落雷をコントロールして敵を一掃することもできるようになり、他のゲームではなかなか味わえない豪快な戦闘が展開される。
また、本作はプレイ中の選択によって内容が変化するゲームでもある。ストーリーでの選択やオープンワールド内での遊びの結果が善悪で判定され、善人か悪人かでエンディングや使える技などが変化する。ヒーローとして一般人を守りつつ遊ぶことも、その反対のメネシスとして一般人を巻き込んで遊ぶこともできる。
こうした機動的で激しい戦闘と、プレイヤーの選択によって、ある程度ゲーム内容が変化するところは、本作の特徴で、シリーズを通しての特徴になっている。
シリーズの一作目ということで、二作目以降と比べると、まだまだ洗練されていないところもあるが、基本は堅実なアクションゲームで、スーパーパワーをはじめ、このシリーズの特徴的な要素が一通り揃った作品になっている。
ちなみに『Ghost of Tsushima』もそうだったが、本作もロード時間がかなり速い。
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inFAMOUS 2
| 原題 | inFAMOUS 2 |
| 対応機種 | PS3 |
| プレイ時間 | 15時間～ |
| ストーリー | 前作の一年後、ニューマレー。”ビースト”と呼ばれる敵が各都市を破壊する中、主人公らはその敵との最終決戦に挑む。 |
『inFAMOUS 2』は、2011年に発売されたシリーズの2作目。
ベースは一作目と共通しているが、違いはすぐに分かる。
戦闘面では新しいタイプの敵や技が追加されているし、グラフィック面も、PS3をより効率的に使えるようになったということで、大幅に強化されている。全体的に「アンチャーテッド」のように演出がリッチになり、スケールも「ゴッド・オブ・ウォー」のようにデカくなっており、PS3時代の大作ゲームらしくなっている。
加えて、プレイ中の選択も強化され、一部のメインミッションは、善人用と悪人用の二種類が用意されている。今作もストーリーの大部分は共通しているが、二周してどちらのパターンも遊ぶと、ストーリーやキャラクターがより理解できるようになる作り(ムービーや台詞が異なるので)。
プレイ面以外では、一作目から続くストーリーの結末を描いている点が特徴になり、ここでシリーズはひとまず完結する。シリーズ全体のストーリーとしては、一作目を前編、今作を後編と分けることができる。
前作を改良し拡張した今作は、前作のアップグレード版と言っても良い内容になり、洗練された作品へと進化した二作目になっている。
日本語版の話
前作は日本語字幕のみだったが、今作から吹き替えにも対応した。
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inFAMOUS: Festival of Blood
| 原題 | inFAMOUS: Festival of Blood |
| 対応機種 | PS3(日本未配信) |
| プレイ時間 | 2時間～ |
| ストーリー | あるバーでコールの相棒ジークはある物語を語る。それは主人公とヴァンパイアにまつわるお話で一人のヴァンパイアの暗い過去が明かされる |
『inFAMOUS: Festival of Blood』は、2011年に発売されたスピンオフ。
単体で遊べるゲームだが、ゲーム自体は『inFAMOUS 2』向けの大型DLCと言えるものになり、ゲームシステムやマップなどは「2」のものが流用されている。ただ、全く同じということはなく、主人公の能力がヴァンパイアっぽくなっていたり、街全体がお祭り仕様になっていたりと、違うところもちらほらとある。
発売当時だと『レッド・デッド・リデンプション』に対する『レッド・デッド・リデンプション アンデッド ナイトメア』のような関係性に近く、「2」をクリアした後に、変わり種のスピンオフとしてサクッと遊べる一作になっている。
しかし、残念ながら日本未配信で、日本語にも非対応。
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inFAMOUS Second Son
| 原題 | inFAMOUS Second Son |
| 対応機種 | PS4,PS5 |
| プレイ時間 | 10時間～ |
| ストーリー | ある出来事によって超人的なパワーを得た主人公のデルシン。シアトルでは”D.U.P.”と呼ばれる組織がデルシンのような超人を執拗に追跡しており、主人公も追われる身となる。危険な状況の中、デルシンは仲間を救うためにそんなD.U.P.と対峙する。 |
『inFAMOUS Second Son』は、2014年に発売された4作目。
PS3からPS4へと世代が進んだのと同じように、ゲームとしても次の世代へと進んだ作品になり、今作では、新しいキャラクターたちによる新しいストーリーが用意されている。
「inFAMOUS」としては、4種類のパワーを使用できる点が特徴。
これまでは電撃アクションのみだったが、今回はスモークやネオン、ビデオ、コンクリートの4種類用意されており、それらを使い分けて戦うことができる。それぞれのパワーは、ベーシックなスモークや遠距離向きのネオンというように、一応は差別化されているので、戦況やプレイスタイルに合わせて入れ替えていく。そして、ほとんどのパワーは共通して高速移動ができるので、今まで以上に”街全体を活用した戦い”が楽しめる面があり、オープンワールドである意味を感じさせるゲームにもなっている。
もちろん、今作にもカルマシステムは用意されており、『inFAMOUS 2』のように、善人と悪人で一部のメインミッションや技が変化する。
過去作と比べると、全体的にコンパクトになっていて、PS4世代のオープンワールドゲームとしても、かなり質素な作りをしているが、シリーズの特徴的な要素は押さえた堅実な作品ではあり、inFAMOUSらしさを感じさせるアクションが、PS4でも楽しめる3作目になっている。
ちなみに、「コールの遺産」は過去作ファン向けのDLCになる。
1時間もない短いサブミッションだが、過去作との繋がりを感じさせるエピソードが用意されており、過去作を遊んだことがあれば、これも一緒に遊んでおくと、シリーズへの理解が深まる。
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inFAMOUS First Light
| 原題 | inFAMOUS First Light |
| 対応機種 | PS4,PS5 |
| プレイ時間 | 4時間～ |
| ストーリー | 本編の少し前。デルシンと同じ超人のフェッチ。兄と一緒にシアトルを出るはずだったが、2人は地元ギャングに狙われ、D.U.Pにも追われる。 |
『inFAMOUS First Light』は、2014年に発売されたスピンオフ。
「Second Son」にも登場したフェッチが主人公の前日譚になり、フェッチの過去と本編へと繋がるストーリーが描かれる。
「inFAMOUS」としては、基本的には「Second Son」を5時間ほどにまとめた作品になり、舞台やゲームシステムなどはほとんど同じで、単体で遊べるスピンオフだが、実際は「Second Son」の大型追加ストーリー的な立ち位置の作品になっている。パワーはネオンのみで、カルマシステムも存在しないなど、違いはいくつかあるが、「Second Son」と同じ評価が当てはまると言って良い。
どちらかと言うと、今作の見所はストーリーの方。
本編のストーリーは短かったので、それぞれのキャラクターの掘り下げは最低限だったが、今作を遊ぶと、少なくともフェッチの背景はしっかり補足してくれるので、大きなサブストーリーとして存在感がある。
プレイ部分だけ見ると「Second Son」の後にあえて遊ぶ理由は少ないが、ストーリーの方に目を向けるとフェッチの内面にも迫る良い前日譚になっており、「Second Son」とはまとめて遊びたいスピンオフになっている。
