原題 | Hitman Contracts |
対応機種 | PCほか |
プレイ時間 | 10時間~ |
ストーリー | 何者かに襲撃され、瀕死の重傷を負ったAgent 47。意識が朦朧とする中、これまでに請け負った仕事の数々がフラッシュバックとして蘇りる。 |
今作は、2004年に発売された『Hitman Silent Assassin』の続編。
評価
一作目のリメイク
ミッションの半分以上が、一作目『Hitman Codename 47』のミッションをリメイクしたものになっている。
続編にあたる『Hitman Blood Money』のミッション「幕引きの時」の後、Agent 47は、何者かに襲撃され生死の境を彷徨うことになるのだが、その際のフラッシュバックとして、一作目のミッションを再び遊んでいく。
一応、触れておくと、今回は時系列が少しややこしい。今作の出来事は『Hitman Blood Money』の3つ目のミッションの後に起きていて、ことの真相は「Blood Money」の方で明かされる。
話を元に戻すと、肝心のリメイク具合は、割りと忠実な方かなと。
コロンビア編はカットされているし、大胆に再構築されているものもあるが、基本的には、一作目のミッションに忠実なリメイクと言って良い。昔のHitmanに興味はあるが、今さら一作目を遊ぶのは厳しいという場合は、今作を遊ぶと大体の雰囲気は掴めると思う。
新規ミッションの方も、それなりに凝っている。
シリーズで最も猟奇的と言われる「狂乱と暗殺と」や、様々な仕掛けが施された邸宅を舞台にした「殺しを愉しむ者に制裁を」など、印象に残るミッションが多い。リメイクミッションだけだと物足りないが、新規ミッションも合わせると、バラエティに富んだミッション構成になっている。
欲を言えば、もっと新規ミッションが欲しかったところだが、どれもHitman的な奥深さがあるし、さすがに三作目になると色々と遊びやすくなっていてと、全体的にミッションの質が高く、このシリーズに求めるものは、きっちり出してくれる。
ちなみに、今作はそれぞれのミッションが暗殺に特化した内容になっている。
『Hitman Codename 47』や『Hitman 2 Silent Assassin』では、暗殺以外のミッションも存在したが、今作にはそうしたものは存在しない(オープニングのミッションを除く)。ミッションが暗殺に特化したもののみで構成されているという点は、『Hitman Blood Money』やリブート版と同じ。
ステルスゲームとしてのHitman
前作『Hitman 2 Silent Assassin』と比べると、色々と緩くなっている。
前作だと変装しても不審な行動を取るとすぐに警戒されたが、今回はダッシュしてもある程度は無視してくれるし、音に対して過敏に反応することも無くなっている。『Hitman Codename 47』ほど緩くはないが、『Hitman 2 Silent Assassin』ほど厳しくもなく、ちょうど良いバランスにあると感じる。
あとは、ステルス歩きの移動速度が上がったのも大きい。前作は先を歩く敵に追いつけないくらい遅かったので。
総評
今作も、手堅く遊べるHitman。
『Hitman Codename 47』から『Hitman 2 Silent Assassin』のような進化はないが、ゲームシステムやミッションの作りなどは着実に改良されていて、より洗練されたHitman体験が楽しめる一作になっている。