ショーン・コネリー主演のスパイ映画『007 ロシアより愛をこめて』のレビュー。
紹介
ロシアより愛をこめてのストーリー
ソ連の暗号解読機を引き渡すことを条件に、イギリスに亡命を望む謎の女タチアナがボンドに接触。
実はその裏には、世界的犯罪組織”スペクター”の恐るべき陰謀があった。
罠と知りつつボンドはイスタンブールに向かうが……。
引用元 – Youtube
ロシアより愛をこめての出演陣
役者 | 役名 |
ショーン・コネリー | ジェームズ・ボンド |
ダニエラ・ビアンキ | タチアナ |
ロッテ・レーニャ | No.3 |
ロバート・ショウ | レッド |
ペドロ・アルメンダリス | ケリム など |
感想
冷戦を舞台にしたスパイ合戦
『007 ドクター・ノオ』の翌年に公開された今作では、秘密結社【スペクター】が仕掛ける陰謀を、お馴染みジェームズ・ボンドが阻止せんと暗躍する姿が描かれる。
前作がシンプルにドクター・ノオの計画を阻止するお話だったのに対し、今作の方は”騙し、騙される”サスペンス色の強いお話になっており、冷戦を背景にしたスパイ合戦が展開される。
肝心のストーリーは複雑ながらも破綻がなく、【レクター】と呼ばれる暗号解読機を巡る騒動は二転三転するもきちんと筋が通っており、”サスペンスもの”として十分に楽しめる出来だった。
特に最後の”オリエント急行”でのボンドとレッドの対決は非常に印象的で、それまでのお話の積み重ねがあってこそ活きるクライマックスになっている。
個人的には、前作では軽く言及しただけだった【スペクター】という組織を、まるで世界を影で牛耳る大組織のように感じさせる脚本の説得力に感心した。
あと、いわゆる”ボンド・ガール”が単なるジェームズ・ボンドの相手役ではなく、ストーリーに大きく絡んで来る”タチアナ”として描かれる点も良かった。
前作の大ヒットにより、スケールアップ
前作『007 ドクター・ノオ』の大ヒットを受けて、おそらく製作費が増額されたのだろうか。
今作では様々な国を転々とするのでスケール感が増しており、かつ大規模な銃撃戦やヘリのチェイスも用意されているのでアトラクション的な面も強化されている。
また、ボンド映画ならではのスパイ道具も初登場。
今回はスパイ系活劇としてさらに洗練されている。
まとめ
前作『007 ドクター・ノオ』よりもスケールアップした続編。
ジェームズ・ボンドの魅力はそのままにサスペンス色が強くなり、かつ潤沢な製作費を背景にした派手なアクションも登場しており、総じて前作よりもスケールアップした007だった。
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