【感想・評価】『007 トゥモロー・ネバー・ダイ(ネタバレ)』レビュー

「007」シリーズ
原題 007 Tomorrow Never Dies
公開日 1997年12月12日
ストーリー 南シナ海を航行中のイギリス海軍の軍艦が、中国空軍の戦闘機に攻撃され、沈没する。

当然、イギリスと中国の緊張は高まり、戦争一歩手前の状況までヒートアップする。

しかし、”トゥモロー”紙の報道内容に疑問を覚えたMは、以前から黒い噂のあったカーヴァーの関与を疑う。

そして、Mはジェームズ・ボンドにカーヴァーを調査するように命令する。

ピアース・ブロスナン主演のスパイ映画『007 トゥモロー・ネバー・ダイ』のレビュー。

007 トゥモロー・ネバー・ダイの感想/評価

前作『007 ゴールデンアイ』よりもはるかに面白いボンド映画だった。

前作のレビューにも書いている通り、ピアース・ブロスナンのボンドはショーン・コネリーとロジャー・ムーアのいいとこ取りであり、それは今回も同様。

ショーン・コネリーのボンドのように殺しもやるし、ロジャー・ムーアのボンドのようにジョークも言うというキャラクター性はやはり魅力的。

今回は、そんなピアース・ブロスナン演じるボンドの魅力に加えて、ボンド映画らしいスペクタクルが復活。

CGを駆使したド派手なアクションシーンが次々と登場するので、前作の散発的なアクションシーンと比べる今回は非常に密度が高く、テンポもよく、目が離せない。

まるでジェットコースターのように迫力満点のアクションが飛び込んでくるスケール感は初期ボンド映画のノリに近く、久しぶりに”ボンド映画らしいボンド映画を観た”と感じる。

さらに、宿敵であり、メディア王のカーヴァーの狡猾さや、ウェイのボンド顔負けのキャラクター性も際立っており、ボンドの相手として負けていない。

余談だが、西側の脅威がソ連から中国になったところに時代の流れを感じる。

まとめ

アクションも、ストーリーも満足度の高いボンド映画だった。

何よりも、”ピアース・ブロスナンのボンド×初期ボンド映画のノリ”の組み合わせが見事にハマっており、新生ボンド映画の方向性が示されている。

次回作への期待も膨らむ一作だった。

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