原題 | The Getaway Black Monday |
開発元 | London Studio |
対応機種 | PS2 |
クリア時間 | 8時間~ |
ストーリー | 警察官のミッチは、ジムで発生した事件を捜査。捜査の過程で、さらに大きな事件へと発展する。一方で容疑者のエディは、別の事件に巻き込まれる。 |
今作は、2004年に発売されたアクションアドベンチャーゲーム。2001年に発売された『ゲッタウェイ』に続くシリーズの二作目であり、シリーズ最後の作品でもある。
評価
PS2日本語版をPCSX2でプレイしました
続・映画風アクションゲーム
前作『ゲッタウェイ』は、色々な意味で本物志向なゲームだった。
舞台となるロンドンは、実在するブランドも登場させることで、”架空の都市を舞台にしたゲーム”とは一線を画するリアリティを実現していたし、ゲームっぽさを徹底的に排除したプレイ面も、高い没入感を生んでいた。
今作も、その路線を継承した作品になる。
舞台は前作と同じロンドンで、同じく”見たことあるブランド”ともちゃんと提携している。また、特徴的だったプレイ面も同様で、今作も画面情報は一切なく、そうしたものはゲーム世界に溶け込む形で用意されている。要するに、目的地の方向はウィンカーを見て判断し、体力の残量は服ににじみ出た出血量で判断するゲームになる。
「ゲーム内でマップを見ることができる」など、遊びやすくなったところもあるが、基本的には前作と同じように遊ぶゲームと言って良い。余談だが、前作はゲーム内にマップはなく、必要なときは付属の紙のマップで確認するという硬派なスタイルだった。
ただ、前作と同じように遊ぶゲームゆえに、前作と同じ問題点も。
主人公とカメラの動きは快適とは言えないし、リアリティを優先するあまり、遊びやすさが犠牲になっているところもちらほらとある。私の場合、フリーエイム時に照準が出てないせいで、追跡車両を撃つシーンでは苦労させられたし、ステルス時も、こちらへの情報が少なくて何度も失敗してしまった。
キャラクターは魅力的だし、ストーリーも面白い。だから先が気になって遊ぶのだが、肝心のプレイ部分がそれの邪魔をしてしまっている。没入感を高めるためのリアリティ重視の作風が、逆に没入感を削いでしまっている。
3人の操作キャラクター
今作では、操作キャラクターがひとり増えている。
警察官と犯罪者の二人を操作するのは前作『ゲッタウェイ』と同じだが、今回は10代のハッカーも操作する。警察官は主に銃撃戦とカーチェイスで、犯罪者は近接戦闘と銃撃戦、ハッカーはステルスと棲み分けられている。それぞれに異なるプレイスタイルが設定されているので、ミッションに少しだけ幅が生まれている。
総評
良くも悪くも前作『ゲッタウェイ』と同じ。
本物志向なゲーム世界や映画的なストーリーなど、いま遊んでも目を引く要素もあるが、肝心のプレイ部分は、2004年発売ということを考慮してもかなり粗っぽく、ストーリーの勢いに水を差してしまっている。
正直、ゲームとしては一作目を遊ぶだけで十分かなと思う。