原題 | The Saboteur |
対応機種 | PC,PS3.Xbox 360 |
プレイ/クリア時間 | 10時間~ |

派手で大味なオープンワールドゲーム。
「ジャストコーズ」的なハチャメチャ感は非常に面白いが、一方で同じことを繰り返すゲームでもあるので大味。
紹介
どんなゲーム?
ナチス占領下の「パリ」を舞台にしたオープンワールドゲーム。
ゲームとしては「グランド・セフト・オート」よりも、「ジャストコーズ」に近く、それプラス「アサシンクリード」的なクライミングや「ヒットマン」的な変装システムが取り入れられている。
PC版は日本語化可能
PC版は日本語化Modが配信されており、唯一日本語で遊べる。
PC版はGOG版をプレイすべき理由
後に発売されたGOG版ではマップバグが修正されているので、今からプレイする場合はGOG版推奨。
The Saboteurのストーリー
評価
【Pros】ナチ相手に暴れまわれ!
まず、本作は”思い切った割り切り”が功を奏している。
具体的には、主人公の耐久性を敵よりもはるかに高く設定し、エイミングも大雑把でOKとしている。また、主人公の体力は自動回復で、瀕死=>全快のスピードも早い。
当然、こうした仕様は一見すると”アクションゲームとして物足りない”ように見えるかも知れないが、この「割り切り」は”頭を空っぽにして遊べるハチャメチャなゲームプレイ”を演出しており、このゲーム的には「アリ」なのだ。
グレネードをポンポン投げてあちこちで爆発を起こしつつ、敵兵の大群に銃弾をたんまりお見舞いしてやる。ナチスの飛行船が襲来すれば迫撃砲をぶっ放す。
こういう遊びが、流れるように出来る。
この“難しいことは考えずに暴れまわればいいんだ”という「割り切り」が気持ちよく、それによって生まれる「無双感」だったり、「爽快感」だったりはこのゲームの魅力の一つと言える。
余談だが、本作の開発元【Pandemic Studios】は、同じくハチャメチャ系オープンワールドゲームである「マーセナリーズ」シリーズの開発元でもある。
【Cons(欠点)】全体的に大味
まず、コンテンツにバラエティがない。
というのも、このゲームのメイン/サイドミッションはフリープレイ*の延長線上にあるので、やること自体はミッション時も、フリープレイ時も変わらないのだ。
具体的には、フリープレイ時にはナチス関連施設を破壊したり、ナチスの幹部を暗殺するサイドミッションが用意されているが、それがラベルを変えただけの状態でメインミッションにも登場する。
- 各コンテンツにバラエティがなく、同じことの繰り返し
さらに、アクション以外の部分が大味。
このゲームには「アサシンクリード」的なクライミングや「ヒットマン」的な変装が用意されているが、ほとんどの場面では地上を車で走り抜けたようが効率がよく、暴れまわった方が数倍面白いので変装してコソコソすることの意味も薄い。
- クライミングや変装はあえてやる意味が薄い
確かに、アクション部分は手堅い作り。
けれども、それ以外の部分が“広く浅く”になっているので、全体として見れば「大味」な印象を受けてしまう。
*ミッション時以外の自由行動
総評

ナチスの支配下にあるエリアではモノクロ画面に。
派手で大味なオープンワールドゲーム。
ナチス相手に「パリ」のあちこちで大暴れするのは楽しく、あの手この手で破壊工作するのも面白いが、本当に”それだけ”なので、すぐに指が底に触れてしまうくらい浅かったりする。
同時期に『グランド・セフト・オート4』や『アサシンクリード2』が発売されたことを思うと、物足りない一作である。
👍Good
- よく作り込まれたパリ
- ハチャメチャなゲームプレイ
👎Bad
- 全体的に大味
- クライミングや変装に意味がない