| 原題 | Mafia II Definitive Edition |
| 対応機種 | PC,PS5,Xboxほか |
| プレイ時間 | 12時間~ |
| ストーリー | 1940年代。戦地で負傷し、国に帰ることになったヴィト・スカレッタ。悪友のジョーの計らいで除隊扱いとなり、自由の身に。その後、ヴィトはジョーを介して裏社会と接点を持ち、ここエンパイア・ベイで成り上がろうとする。 |
今作は、2010年に発売された「マフィア」シリーズの二作目。この記事ではそのリマスター版にあたる「コンプリート・エディション」を取り上げている。
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評価
前作と比較する
基本的には、前作『Mafia: The City of Lost Heaven』と同じスタイルのゲーム。
マフィアに特化したストーリーと、チャプターごとに進行する一本道なミッション構成が特徴になり、「グランド・セフト・オート」っぽくて、実際は全然違うゲームになる。ゲームとしては、「グランド・セフト・オート」のミッションのみを遊んでいくに近い。
前作と同じく、オープンワールドは、ストーリーやゲーム世界に説得力を持たせるために存在する贅沢な背景と言え、オープンワールドゲームと聞いて想像するようなゲームではない。ミッションの行き帰りに服を買ったり、食事をしたりが出来るくらいで、寄り道要素がたくさんあるわけではない。
そうしたゲームなので、今作もゲームとしての見所は完全にミッションの方。
前作では、ホテルや豪華客船など、様々な舞台が用意されていて、その舞台ごとにユニークなミッションを遊ぶことが出来たが、それは今作でも同じ。下っ端の小さな仕事から周囲から一目置かれるきっかけとなるような大仕事まで、印象に残る様々なミッションが用意されている。
そして、今作もミッションはジャンル混合的な内容で、銃撃戦はもちろん、カーチェイスに、軽いステルスとシチュエーションに合わせて様々な顔を見せる。
それぞれのミッションが直線的な作りになっていて、前作ほど遊びの余地がないという違いはあるが、それを除くと、前作に引けを取らないミッション構成になっている。
改良されたゲームプレイ
アクションゲームとしては、よくあるカバーシステムを採用したTPS。
カバーを活用した撃ち合いについて、今さら説明は不要だと思うので詳細は省くが、一つ言えることがあるとすれば、全体的にシビアなゲームだと感じた。前作『Mafia: The City of Lost Heaven』を意識したバランスなのかも知れないが、瀕死になるまでが早く、少しでも無茶な遊び方をすると、サクッと倒されてしまう(難易度ノーマルの場合)。チェックポイントの間隔が長く、倒されるとかなり戻されることがあるため、そういう意味でも銃撃戦には緊張感があった。
ここは個人差がかなりあるところだと思うので、あまり強くは言わないが、アクション面に不安があれば、イージーで始めても良いかなと思う。
一方でステルスは、かなり簡単な作り。
ステルスは、特定のミッションの時だけ使えるのだが、倒せる敵は背中を向けていて、行動パターンも単純なので、お手軽に遊べるものになっている。あくまでも、アクションの合間に遊ぶ軽いステルス。
元は2010年のゲームだが、アクションもステルスも古臭さはなく、今でも十分通用する。
ただ、カーチェイスは、もう少し簡単な方が自分好み。
車内からの銃撃が出来ないので、敵車両をすぐにまくことができず、カーチェイスがダラダラと続いてしまうときが多々あった。ミッションによっては仲間が応戦してくれるが、なかなか撃ってくれないこともあり、自分でも撃てた方が確実だなと。
PC版だけの注意点
PC版は、進行不能バグがまだ残っていた。
言語設定を日本語のまま遊ぶと、第2章のチュートリアルでフリーズして先に進めなくなる。ここだけ言語設定を英語に変更して遊ばないといけない。
総評
今作も、良質なマフィアゲームだった。
堅実なシューティングにドライビング、そして、印象に残るミッションの数々など、ひと昔前の大作ゲーム然とした内容で、手堅く遊べるアクションゲームになっている。
また、ストーリー面では、今回は、成り上がる過程で他のファミリーのボスや幹部たちと接点を持つということで、裏社会の描写に広がりが生まれており、”マフィアもの”としても、より充実した内容になっていると言える。
マフィアゲームを探している人なら、押さえておいて損はない一作。
