ショーン・コネリー主演のスパイ映画『007は二度死ぬ』のレビュー。
紹介
007は二度死ぬのストーリー
米ソの宇宙カプセルが謎のロケットに捕獲され、軌道上から姿を消す事件が続発。
イギリス謀報部はその妨害ロケットの基地が日本にあることを突き止める。
ボンドは日本に飛び、日本の諜報機関に所属するタイガー田中の協力で調査を進めるが……。
引用元 – Youtube
007は二度死ぬの出演陣
役者 | 役名 |
ショーン・コネリー | ジェームズ・ボンド |
若林映子 | アキ |
浜美枝 | キッシー鈴木 |
丹波哲郎 | タイガー田中 |
島田テル | 大里 など |
感想
日本を舞台にしたボンド映画
『007 ドクター・ノオ』『007 ロシアより愛をこめて』『007 ゴールドフィンガー』『007 サンダーボール作戦』に続くシリーズ五作目となる今作『007は二度死ぬ』。
とにかく、今回は日本(アジア)が舞台という点が新鮮。
アジアの雑多感ある街をボンドが駆け抜ける様子は斬新で、今となっては下町情緒が残る東京や古き良き日本の文化が垣間見える点が日本人として新鮮。
(特に前半は日本文化に敬意を持って描かれているので好印象)
また、時代的にはまだ高度経済成長期真っ只中ということで、”ゆとり世代”の私には活気に満ちた街の様子がキラキラしていて眩しく感じられた。
さて、肝心のストーリーは今回も冷戦を背景にしている点は同じ。
米ソ対立を煽って漁夫の利を狙う【スペクター】の陰謀を、お馴染みジェームズ・ボンドが阻止せんとするお話になっており、良くも悪くも”いつものボンド映画”として収まっている。
カネの掛かったB級スパイ映画
スパイ活劇?喜劇?
冒頭は日本を舞台にしたマジメなスパイ活劇に思われたが、案の定、忍者や侍エッセンスが次々と投入され、どんどんと脱線してゆく。
特に”日本人になりきるジェームズ・ボンド”の姿はもはやギャグで、髪の毛をペタッと固め、麦わら帽子を被り、背中を曲げて小さく歩く彼の姿はただただ痛々しい。
(これをやり切るショーン・コネリーの役者魂には感心するが)
別に笑い飛ばしても良いが、映画側は至ってマジメにやっているので反応に困る。
また、ストーリーも必要最低限という感じ。
シリーズを重ねる毎にアクション性は増しているが、一方でストーリーで魅せる作品では無くなって来ており、今作も映画として成立させるために必要最低限のものが用意されているだけだった。
まとめ
前作に続き、イマイチなボンド映画。
面白さとしては『007 ロシアより愛をこめて』をピークに下り坂で、”大ヒットし、量産体制に入るとクォリティのコントロールが難しくなる”ということを実感させられる。
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