原題 | Tomb Raider |
公開日 | 2018年3月16日 |
出演者 | アリシア・ヴィキャンデル,ドミニク・ウェスト,ウォルトン・ゴギンズ,ダニエル・ウー,クリスティン・スコット・トーマス |
ストーリー | 主人公、ララ・クロフトは行方不明になった父リチャードを追って”卑弥呼の伝説”を調査する。
ララは日本海に浮かぶ島”邪馬台国”を目指す。 |
アリシア・ヴィキャンデル主演の新生「トゥームレイダー」のレビュー。
トゥームレイダーの感想/評価
ララ・クロフト誕生のお話
今作はアリシア・ヴィキャンデル演じる新生「トゥームレイダー」の一作目になっており、アンジェリーナ・ジョリー版の設定は全て白紙に戻されています。
- 邪馬台国
- 卑弥呼の伝説をテーマしたストーリー
- ララを象徴するクロスボウ
今回は”ララが冒険家としての一歩を踏み出す”様子が主に描かれ、”2012年に発売されたアクションゲーム『トゥームレイダー』に沿ったストーリーが採用されています。
「トゥームレイダー」としては現代風にアップデートされたストーリーやアクションが見所になっており、この点では大きく外さない一作ではあります。
欠点はテンポの悪さとご都合主義
この映画は約120分の作品だが、その半分近くはゆっくり進む。
最初の約20分はロンドンで燻るララの近況、そして行方不明となった父との思い出に耽る(ふける)様子が描かれます。
開始30分辺りでようやく【邪馬台国】に向かう。
しかし、上陸後は敵に捕らわれるなどして進展が見えないシーンが続く。
残り40分を過ぎた辺りから、ようやく”トゥームレイダーっぽい”シーンが登場。
だが、次の瞬間、初めて手にするクロスボウを上手く使いこなし、広い無人島の中から敵のキャンプをいとも簡単に発見して強襲するシーンが展開される。
- 普通の若者が急にサバイバル能力を発揮する
- 広い無人島の中からピンポイントで敵のキャップを発見する
ストーリーの整合性が取れていない。
クロスボウの使い方を習得する、敵のキャンプを捜索する様子を描く時間は十分にあったはずですが、何故かそれをしなかったことで「ご都合主義」で茶を濁す事態に陥っています。
+ララの行動に合理性がない
個人的にもっとも解せなかったのがラスボス戦。
この場面ではラスボスが渡るハシゴを揺してヤツを落下させれば「一件落着!」だったのに、何故かララはラスボスに飛びかかり、反撃のチャンスを許してしまう。
私には”わざわざ面倒な方法を選ぶ”意図が理解できませんでした。
まとめ
決め手に欠ける映画。
「インディージョーンズ」や「ハムナプトラ」など、他にも冒険活劇が存在するので”あえてこの映画を見るべき理由”はそう多くありません。
原作の大ファンである私でも手放しに褒めることはできず、「トゥームレイダー」の映画版としては物足りないリブート作になっています。