原題 | Ocean’s Eleven |
公開日 | 1960年8月10日 |
フランク・シナトラ主演のクライム映画『オーシャンと十一人の仲間』のレビュー。
2001年に公開された『オーシャンズ11』の元ネタにあたる。
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オーシャンと十一人の仲間の感想/評価
私にとってフランク・シナトラは、『ゴッドファーザー』にて”ドン・コルレオーネに泣きついていた俳優のモデル”という認識で、他の出演者に関しても予備知識はありませんでした。
この映画の良さの一つは「(当時の)有名俳優たちが集結」にあり、ある意味では”リアルタイムで観るからこその映画”とも言えるわけで、今だとそれは味わえません。
- 当時の有名俳優が勢揃いしているが、今だとピンとこない
この点(↑)は残念に思いつつも、クライム映画としては十分に楽しめました。
1時間を過ぎた辺りからようやくストーリーが進み始めますが、前半がきちんと後半の展開に活きる形になっており、伏線が回収されていく流れはスマートです。
また、肝心のカジノ強盗も、監視の目を盗んで手際よく進めていく流れがいかにもプロフェッショナルで、サントスに「芸術的」と言わしめるだけのことはあります。
さらに、エンディングが味わい深い。
カジノ強盗の話なのに”失敗した”というオチは意外性がありますし、全てが終わって”まるでカジノで全財産をスッてしまった”ような表情でベガスを後にする主人公たちも印象に残ります。
ベガスに勝ったのに負けてしまい、ゲームを支配していたのに逆に支配されてしまう。
ベガスの魔法を上手くストーリーに落とし込んでおり、”目が覚めて初めてそれが魔法だったと分かる”現実を淡々と映し出すエンディングになっています。
まとめ
洒落たクライム映画でした。
台詞、音楽やベガスそのものが非常に魅力的な作品になっており、リメイク版『オーシャンズ11』とは違った良さがあります。
また、この時代の洋画ならではの”ゆったりとした時間の流れ”もよく、忙しい日常を忘れてどっぷりと映画の世界に浸れる古き良き洋画でもありました。
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