ジョン・トラボルタ主演のアクション映画『リベンジリスト』のレビュー。
紹介
リベンジリストのストーリー
目の前で妻を殺害された失業中の中年男。
容疑者は捕まるが、悪徳警官によって釈放され、事件は闇に葬られる。
善良な市民として暮らす男は、かつて、数々の殺しを請け負ってきた特殊部隊の元工作員。
封印していた殺人術を総動員し、復讐に手を染めていく。
やがて、妻の死に隠された巨大な陰謀を知ったとき、男の怒りは臨界点を突破する―。
引用元 – Youtube
リベンジリストの出演陣
役者 | 役名 |
ジョン・トラボルタ | スタンリー |
クリストファー・メローニ | デニス |
アマンダ・シュル | アビー |
サム・トラメル | ギブソン |
パトリック・セント・エスプリト | 市長 など |
感想
実は”バディもの”の復讐劇
なぜか、ポスターや表紙ではジョン・トラボルタのみがフォーカスされているが、実はクリストファー・メローニも相棒役として出演している”バディもの”。
肝心のお話は非常にシンプル。
ジョン・トラボルタ演じるスタンリーの妻・ビビアンが何者かに殺害され、その犯人をスタンリーと相棒・デニスが血祭りに上げていく流れになっており、良くも悪くも王道的。
冒頭のビビアン殺害を思えば、作風自体は痛快な”バディもの”になっており、粗暴なスタンリーと用意周到なデニスのコンビが”軽口を言い合いながら復讐していく”シーンはコメディとして楽しめる。
ただ、ストーリーが開始10分で黒幕まで読めてしまうが…。
主人公がリベンジリストに載るかも?
この件には無関係だったり、全く非がない人たちをスタンリーが殺していくので、主人公自身が誰かの”リベンジリスト”に載ってしまった可能性がある。
例えば、クラブで殺された韓国人は完全にとばっちりだし、最後の警備員たちも”悪人だとする確証がないまま”殺される。
特に警備員たちは”確かに市長を警備していた”が、単に市長に依頼されただけという可能性が排除できない。
スタンリーの復讐の動機は理解できるものの、その過程で無関係の人々に危害を加えるので主人公に共感することが難しい。
若い女性(ジェナ)が殺されるもスルー
終盤、ギャングが主人公宅を襲撃する。
その際に一緒に逃げる準備をしていたジェナという若い女性が凶弾に倒れるが、驚いたことに「この女性が誰なのか」という説明が一切ない。
子供に「ジェナおばさん」と言われているので身内か、両親のどちらかの友人だと思われるが詳しくは分からず、殺された後も誰一人言及しない。
(完全に消しきれなかった没キャラか?)
主人公に危機管理能力がない
デカイ組織を相手にしているのに、家族に護衛を付けたり、別の場所に逃がしておくということをしない。
案の定、ギャングに襲撃される…。
まとめ
『96時間』や『ジョン・ウィック』などの大ヒットした”リベンジもの”に便乗してやろうという商魂たくましい作品。
“バディもの”としてのポテンシャルは感じさせるが、多くの場面では元ネタに及ばない映画だった。
同じくジョン・トラボルタ主演の『パリより愛をこめて』の方がまだ面白かった。