グレッグ・キニア主演のサスペンス映画『パーフェクト・プラン 完全なる犯罪計画』のレビュー。
紹介
パーフェクト・プラン 完全なる犯罪計画のストーリー
雪に覆われた田舎町で保険のセールスマンをしている主人公・ミッキー。
営業成績の低迷によって経済的に困窮していた彼は、ゴルヴィーという名の老人を上手く丸め込んで保険の契約をさせる。
しかし、事態は思わぬ方向に転がりだす。
パーフェクト・プラン 完全なる犯罪計画の出演陣
役者 | 役名 |
グレッグ・キニア | ミッキー |
アラン・アーキン | ゴルヴィー |
ビリー・クラダップ | ランディ |
リー・トンプソン | ジョー |
ボブ・バラバン | ボブ など |
感想
ファーゴ×どんでん返し
ざっくり言えば、コーエン兄弟の『ファーゴ』に「どんでん返し」を追加した映画でした。
要するに、一般人がひょんなことから凶悪犯罪に手を染めてしまう『ファーゴ』的なサスペンスと、「実はこうでした!」というオチが組み合わさった作品です。
この映画でも、『ファーゴ』同様に”ボタンの掛け違い”で全てが狂ってしまった人間の転落劇を淡々と描いており、追い詰められた人間の悲壮感溢れる姿をたっぷり映し出します。
また、「どんでん返し」はオチとしてきちんと機能していると同時に、“ファーゴとは異なるオチ”を用意することで、すでに『ファーゴ』を観た人にとって意外性のある結末をもたらします。
この映画は1時間半という短い上演時間の中で─
- 『ファーゴ』的なサスペンス
- 伏線が散りばめられたストーリー
が破綻なく描かれており、サスペンス映画として十分観られました。
身から出た錆
一見、ミッキーは善良なセールスマンですが、実際は非常に狡猾な男です。
そんなミッキーがどんどんと窮地に追い込まれていく様子は痛快で、彼を演じるグレッグ・キニアの憔悴しきった表情もそれに華を添えます。
邦題がネタバレ気味
“完全なる犯罪計画”…。
主人公・ミッキーの計画は早々に破綻するので、「もしかして、ミッキーが完全なる犯罪計画に巻き込まれているのか?」と感づいてしまいました。
原題は『Thin Ice』で、”危険で際どい状況”という意味があるようです。
まとめ
サスペンス映画の良作でした。
お話自体に目新しさはないもののサスペンスとして楽しめる内容になっており、この手の映画に求めるのはちゃんと用意された作品でした。
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