アンジェリーナ・ジョリー主演のアクション映画『ソルト』のレビュー。
紹介
ソルトのストーリー
CIA職員の主人公・ソルト。
ある日、ロシアの亡命者・オルロフがCIAに現れ、「ソルトはロシアのスパイ」だと告げた上で、彼女がロシア大統領の暗殺を計画していると話す。
ソルトは、裏切り者、ロシアのスパイとしてCIAに追われることに。
ソルトの出演陣
役者 | 役名 |
アンジェリーナ・ジョリー | ソルト |
リーヴ・シュレイバー | テッド |
キウェテル・イジョフォー | ピーボディ |
ダニエル・オルブリフスキー | オルロフ |
アウグスト・ディール | マイケル など |
感想
ツッコミどころ多すぎ…
まず、オルロフがCIAに来た時点で付いていけない。
てっきり、私はオルロフの一言が”主人公・ソルトの中に眠るロシアスパイを呼び覚ました”と思っていたのですが、そういうわけでもなく…。
ある言葉をきっかけに、その人に眠る人格が呼び起こされる的なアレです。
続いて、オルロフがCIAに「ソルトはロシアのスパイだ!」とバラす意図も分かりませんし、それを聞いて即座にソルトを敵対視する仲間たちも意味不明。
(ソルトさん、仲間から全然信用されてない…)
結局、オルロフの計画は─
- CIAにソルトの素性をバラす
- ↑によってソルトはCIAを追われる
- ソルトは逃げる
- ロシア大統領を暗殺させる
だったわけですが、どう考えてもソルトの素性をバラす必要がありません。
あのままソルトが拘束されてしまっていれば、絶好の暗殺機会を逃すことになります。
むしろ、CIA職員のままの方がはるかに動きやすかったはず。
最後も、テッドがロシアスパイだったなら別に”ソルトを送り込む必要”はありませんし、最後の最後でピーポディが急にソルト側に付く辺りも唐突でした。
あと、クモの毒もあんなピンポイントで利くとは思えません…。
ちなみに、アンジェリーナ・ジョリーの男装は見事ですが、映画としてはもはやギャグシーンでした。
ソルトがロシア大統領を暗殺(未遂)した理由は?
オルロフの計画はロシア大統領の暗殺を前提にしていたので、核攻撃を阻止するためにはひとまず死んでもらわないといけなかったから。
↑を示す直接的な描写は無かった(=説明不足)ので私の推測ですが。
プロットはマトモ
意外にも、プロット(お話の構造)自体はマトモです。
伏線はちゃんと伏線として機能していますし、主人公・ソルトの行動も一貫性がありました。
ゆえに、結果的に”こうなってしまった”ことがただただ残念です。
まとめ
演出優先、お話二の次の映画でした。
プロット自体はよく出来ており、かつ主人公・ソルトも良いキャラクターをしているだけに、雑すぎる脚本にはガッカリしました。